北海道の朝は早い。外がどんどん明るくなってくる。隣のテントの方はもう起きて朝ごはんの支度と一緒に荷物の片付けも始めたようだ。

もう少し寝ようかと思ったけどテントのドアを開けると湖畔から爽やかで気持ちいい風が吹いてくる。またその銀盤のような湖の水面と低い雲の流れ、登っていくお日様を見てると自分が今北海道に居るのを実感する。なんと美しい世界なんだ。もう起きるしかないか。朝の5時。

どうしても摩周湖を一目見たくて、諦めきれずまた摩周湖方面に向かった。向こうは昨日と同じ、相変わらずの曇り空。

やっぱりアトレーユ辺りからまた雨が降ってきた。仕方なくとりあえず雨具のズボンだけ履く。国道243号と摩周湖へ行く道道52号が出会う交差点まで来たら雨脚はより強くなってきた。これはもう諦めるしかないね。
今回の旅では摩周湖があまり来てほしくないらしい。だったらまた今度行きます!しばらくはデスクトップの待受画面で我慢します。
昨日も朝ごはんを食べた同じセコマで今日も朝ごはんを取る。相変わらずのホットシェフのパスタ。やっぱり苫小牧などのセコマに行かないとメニューのバリエーションがそんなに増えないんだね。

朝ごはんを食べて来た道を戻るとまた不思議に屈斜路湖に近付くと雨が止んでゲストハウスてぃんくるの看板があるところまでくると青空と一緒にキレイな虹まで見ててきた!美しい。

で、後ろを振り向くとこの魔界のような風景。あの雲の中に魔王でもいるんじゃないかな?左と右でこんだけ天気が違うのも面白いね。
帰りのフェリーのラウンジでNHKのブラタモリを放送していたけど釧路湿原編だった。録画かなと思ったけどリアルタイムでの放送で、その中で摩周湖の霧のメカニズムに関しても説明があった。釧路湿原が海辺で発生した霧を約80Km離れた摩周湖まで送り続けてるターボチャージャーのような役割をしてるらしい。そのターボチャージャー、ちょっと止めてほしかったな。

この日の目的地は美瑛。美幌峠を超えて国道333号をずっと走って北見、遠軽、旭川辺りから国道237号で美瑛まで。とりあえず美幌峠でお世話になった屈斜路湖に別れの挨拶。いや、今回はほんと屈斜路湖に守られて助かった。また来るからねっ!
美幌はこのときが初めてだったけどのどかでいい町だった。とくにこの並木通りを青空に向かって走るのはすごく気持ちがよくてそのまま何時間でも走りたかった。
北見もカーリングのイメージしかなかったけど実際行ってみたらキレイで美瑛とは違うけど畑の美しい景色が広がってた。北見は一番左車線で景色を楽しみながらのんびり走っていく。
トンネルを何個か過ぎて遠軽のほうに入ったら気温がぐんぐん上がって行くのが分かる!すごく晴れてきて走って気持ちいいけどちょっと暑すぎる。道路沿いにある温度計が現在の気温が31℃だと教えてくれた!屈斜路湖では20度くらいだったのに気温差が激しすぎる。やっぱり北海道は広いんだね。
ちょうどいいタイミングに道の駅が見えたのでそこで休憩。道の駅 まるせっぷ、かわいい名前。
こんなこともあろうと思ってメッシュジャケットと薄手のデニムを持っていった。それに着替えたらやっと生き返った気がした。急に熱すぎるって。

しいたけの売り場のとなりにホットドッグやうどん、ソフトクリームを売ってるお店があったので早速並ぶ。お客さんが一人いてお店のスタッフさんとすごく仲良さそうに話してたので常連かなと思ったけど話す内容を聞くと今が初めてらしい。なんかいいね。
そのお客さんが譲ってくれてスタッフさんに注文をする。こんだけ暑かったらもうソフトクリーム一択だな。私も加わってまた三人で談笑を行う。どこからきたのか?どこにいくのか?定番の質問だけどそれでも十分盛り上がる。
「すごいね!気をつけてね。北海道いっぱい楽しんでね!」
「はーい!ありがとうございます。」

イチゴとバニラのソフトクリームはすごく美味しくて、暑さのせいもあるけど多分体が糖分を欲しがってたんだろう。

遠軽町は林業が栄えてる町らしくて道の駅内に展示館や木材を利用した製品の販売を行っていた。手前にあるカッティングボードの木質がすごくよくて欲しいと思って見てみたらそれなりのお値段だったので諦めた(汗)。まぁこれ以上荷物を増やしても仕方ないしね。

お昼は旭川の旭山動物園近くの鳥料理の小野木さんで。大正11年創業の老舗で、旭川といえば鳥料理、鳥料理といえばこの小野木さんらしい。こちらは駐車場側のいり口で団体客向けのいり口なのかな?道路沿いに別の玄関があってそれほど敷居が高いお店ではない。

お店に入ったのが11時45分くらいでまだ昼時前だったので比較的に空いていてカウンターに案内された。カウンターから厨房が見えるオープンキッチンスタイルだけど鶏肉が炭火で焼かれてるのが見えて空腹度はマックスに!

頼んだのは平日のみ限定20食の特選ランチ!





新子焼き丼に鳥の串揚げ、茶碗蒸し、漬物に味噌汁、またデザートにコーヒーと黒ごまのプリンまで着いてなんと1100円!都内だったら軽く2000円は超えるよね。味も申し分なく新子焼きの魅力や鶏肉の味を存分に楽しめる。
今度は夜行って特選コースを頼んでみたいね。また北海道に行かなきゃいけない理由ができてしまった。

お昼を美味しくいただいて気持ちよく美瑛に向かって出発したものの…空模様が怪しい。これは夏の雲だな。降るな。

旭川空港を過ぎたところで雨がポツンポツンと降ってきた。もうこのくらいの雨は慣れたものだからね。空の色、雲の暑さを見てそこまでの雨じゃないと判断して雨具のズボンだけ履くことにした。

雨でも見たいものはしっかり見とかないとね。旭川空港からほど近いところにある就実の丘へ。あ、この風景はもう美瑛だな。

遠くに美瑛の風景が見渡せる。その絶景に心も踊りだす。
[…] 7月19日(金)(その一、その二) […]
いいねいいね