EP015 Mayak(Маяк)

スコボロディノからチタまでは約920km、一日で行くのは無理なのでその真ん中くらいまで行きたいのだが、そこにはあまり宿がない。約480km先にMayak(Маяк)というホテルが一つあるけどそこが満室だったらその次のホテルはさらに100km先。なのでどうしてもMayak Hotelに泊まりたくて朝出発する時に井口さんに電話での予約をお願いした。唐突なお願いにも関わらず井口さんが快諾してくれて進捗があったら連絡をくれることに。後、もしもの時のためにいつもより早い朝7時半に宿を出た。

スコボロディノの市街地を出るとまた非舗装路が現れた。今はもうこれが当たり前のように感じる。少しはシベリアに慣れたかもしれない。また逆にこっちのほうが走りやすかったりね。ロシアの田舎道を走っている非日常に気分が少し高揚してしまう。

R297に入るといつものように勢いよく走っていくが、とにかく寒い。グリップヒーターも一番強い三段階に設定しているのに熱を全く感じない。出発時に0℃だった気温は2~3℃まで上がってはいるものの寒さはあまり変わらない。曇りで日が出てないせいかなかなか気温が上がらない。

我慢できずパーキングエリアが見えたら即退避するも止まっていると冷たい風が強くて走っているときよりも寒い。困ったな。早く出過ぎたかな?しかし、いつも出発する時間になっても気温が上がらないのはきっと寒い日で間違いない。

それに今までなかったような工事区間が現れてそれが結構長い区間続いている。微妙に縦溝のような感じでハンドルは取られるわポットホールは数え切れないほど出てくるわ地面は激しく波を打っていてリアサスが悲鳴を上げる。その上に寒さまで…。

寒いとトイレが近くなるよね。パーキングエリアを見つける度に入っていく。テーブルなどが設置されている大きいパーキングエリアには高い確率で野犬がいる。この子はまだ大人しくてかわいいけど群れでバイクだけに威嚇してくる子たちもいて正直に怖い。パーキングエリアで食事などをしている人たちに食べ物をもらおうとしているらしい。

頑張って進んでいるとおやおや、雪が降ってきた!黒くて重そうな雲が見えてもしかしてと思ったが、本当に雪が降ってくるとは!局地的に降っているのがまだ救いだった。

そんな中、井口さんから連絡が来て部屋の確保ができたと!実は満室だったらしいが、事情を説明して粘ったらちょうどそのタイミングでチェックアウトをする人がいてその部屋を確保してくれたらしい。その辺で宿はMayak Hotel一つしかなくてまたその道路を行き来する車(特にトラック)はたくさんあるので部屋を取るのはなかなか難しいと思っていたので心の中ではさらに100km先まで行くのも覚悟していた。もう感謝の気持ちを表す適切な言葉がないくらいありがたい。

到着するとホテルのお母さんが優しく受け入れてくれた。だいたいの事情は聞いているので言葉が通じないのにも関わらず細かい所までちゃんと説明してくれて温水ですぐシャワーできるように用意してくれた。暖かいお湯を浴びるとやっと生き返った気がした。このホテルの名前のMayak(Маяк)はロシア語で灯台という意味で正に灯台のようなホテルだった。

シャワーを終えるとお母さんが併設されている離れたカフェへ案内してくれた。ここに来るまで約200km以上の区間に店一つなかったので朝チョコレートを一つ食べた以外何も水以外口にしてなかった。

とりあえずミートパイとロシア産のコーラ、

また名前を知らない肉の上にチーズが乗っている料理。

今まで当たり前だと思ってきたものが実は当たり前ではない。冷たい風を凌げる暖房がある部屋、温水でのシャワー、暖かい食事、今はこれ以上のことは何も求められないくらい幸せ。シベリアでお会いした方々で優しい方が多いのはこういう厳しい環境の影響もあるのかもしれない。

今日もまた人様に助けられる一日だった。謙虚に生きよう。

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