EP038 Tver

できるだけ長く起きられるように頑張ったが、21時が過ぎると勝手に意識が遠くなってしまっていつの間にか寝てしまった。22時までは粘りたかったが…。目が覚めるとやっぱり3時。二度寝を頑張ってみたが、無理だったので起きてブログの更新作業を始めた。夜書くより朝のこの時間帯がよりはかどる気がする。

ブログの更新が終わってシャワーを浴びたら5時くらいになったのでウラジーミル市内の散歩に出かけた。実はホテルの予約に朝食も含まれていたのを昨日チェックイン時に教えてもらった。とにかく部屋を予約するのに必死になって朝食の有無も確認できなかったよう。

ロシアでのホテルの予約はいつもOstrovokを使っているが、ホテル側が求めてる支払いオプションが様々で現地決済以外にカードでの先払いを求める場合も多い。ロシア国内ではVISAやMastercardが使えないが、このサービスを利用すると通る場合があるし、通らない場合もある。なので何回も試しても取れない場合もあってそういう場合は結構焦ってとりあえず現地払いで予約できる所を抑えるのだが、切羽詰まっているのでオプションがちゃんと確認ができない場合もある。

朝5時でももう気温は10℃近くあって全然寒くない。むしろ散歩にちょうどいい。ホテルから少し坂を登って行くとそこがウラジーミルの中心街らしい。

この辺だけでもたくさんの教会があってその全てが結構な歴史を持っているように見える。この街に中世ヨーロッパの雰囲気を演出しているのはこういう教会の役割が大きい。こちらはニコロ クレムリン教会で中にはヴラジミルスキー・プラネタリという施設も入っているらしい。

こちらはドム・ドゥルジュビという建物で1907年経てられてその後1978年に建築記念物に選定されて2008年に修復が行われて今に至る。この街の中心的建物としてその存在感がすごい。

ウラジミール市の850周年の記念碑。1958年から1960年にかけて作られたらしいのでウラジーミル市の歴史はもう900年を超えていることだよね。3面にそれぞれ人物像があってその上には象形文字のような絵が書かれてある。元は白い石で作られたよう。

大聖堂。やっぱり圧倒的な美しさがあって他の教会とはまたその雰囲気が違う。できたら中にも入ってみたかったが、まだ朝5時なので無理だった。

ウラジーミルの町並み。全体的に黄色系がよく使われていてそれがこの都市を象徴する色なのかもしれない。黄色の車もよく似合う。KFCやバーガーキングもある。実はKFCは少し大きめの都市だと必ずあるような気がする。

もっと行ってみたかったが、この日は日曜日で朝帰りの酔った人たちがクラブからたくさん出てきたのでそれ以上奥に行くのは辞めてホテルに戻った。

やっぱりこのホテルがこの辺りでは一番洗練された建物に間違いない。色の使い方が非常に上手くてそのバランスやセンスがすごくいい。いつか機会があったらそのデザイナーさんに会ってみたい。

この受付カウンターも素敵。昨日の夜からのスタッフさんが朝も対応してくれた。すごく笑顔が素敵な方で10年前にロシアに来た時はあまり笑顔を見せる人が少なかったが、今回はたくさんの方の笑顔を見てきた。

このレストランはウラジーミルでも結構人気らしくて昨日の昼間もたくさんの人で賑わっていた。インテリアも雰囲気もよく窓からの光も完璧。

朝食はビュッフェスタイルでいただく。当たり前だが、ロシア料理がメインでどれも美味しそう。特に目の前のオープンキッチンから作りたての料理を提供しているからなお美味しそう。

久しぶりのちゃんとした朝食でテンションが上がってちょっと盛りすぎてしまった。どの料理も美味しくて素晴らしかった。食材の鮮度がよくて調理も丁寧で何を食べても美味しい。ごちそうさまでした。

食事の後支度してホテルを出たのが7時。今日はトヴェリまでは約360kmと他の日に比べると半分くらいの距離なのでもっと余裕を持って出発してもいいのだが、昼に雨の予報があったのであまり降られたくなくて早めに出発をした。

ナビでは2つのオプションが表示されて一つは有料道路、もう一つは無料道路で距離はあまり変わらないのに所要時間は1時間くらい差があった。今までロシアで有料道路って見たこともなかったし、普通の国道でも気持ちよく走れたので無料道路のM7のほうに進んだが、それが誤算だった。ウラジーミルからはもう首都圏で今までのロシアと違って町と町の間にあまり距離がなくて続いているのでずっと制限速度60km以下で走らないといけないのと道に車が多い!それに信号も多い!だからか!もう今までの乗りで走れないのが辛くて速攻有料道路のほうにオプションを変えた。

有料道路のほうに入るとこれはもう快適!日本の高速道路とあまり変わらない感じで車が劇的に少ない。ロシアでこんなに車が少ない道路は初めて。シベリアの奥地でもトラックががんがん走ってたのにここではその数が少ない。また速度制限が130kmとその速度ではずっとは走れない。だから無料道路と有料道路で1時間も差があったのね。

パーキングエリアでさえ国道のあれとはクオリティーが全く違う。トイレも水洗式のちゃんとしたやつが設置されていて普通に中へ入れる!

しかし、ここに一つ落とし穴があってガソリン・スタンドがない!最初は空いていてクオリティーの高い道が嬉しくて制限速度近くまで速度を出して走っていったが、ガソリンがどんどん減っているのにガソリン・スタンドが出る気配がない。このままだと高速道路でガス欠になりそうだったので一旦速度を100kmまで落として低燃費運転モードに切り替えた。とりあえずは持ちそうだったが、高速道路での低燃費運転は眠くてなかなか辛い。

その時に15km先にガソリン・スタンドがあるサインが出てきた!嬉しくて一気に加速して走っていったが…なんか様子がおかしい。

なんとロシアで初めて見る無人のガソリン・スタンド!英語の気配は全くなくてロシア人さえ珍しいのか使い方がよく分かってない人が多かった。どうしよう!最初はカードしか使えないと思って焦って給油している方に聞いてみたら現金も使えると教えてくれてそこはとりあえず安心した。他の方がどのようにやっているのかをよく見ていたら

こちらの方が先だったのに私に先に入れてと言って隣でどのように操作するのかを一つひとつ教えてくれた。もう有り難すぎる!ロシアには本当に優しい人が多い。

給油しながら旅のこと、これまで来た道とこれから行く道のことを話したら応援してくださった。笑顔が素敵な優しい方だった。これで無事ガス欠の危機を無事回避できた。色々と焦ったね。

その後は順調に走って無事今日のホテル、LEMON Loft Hotelに到着。 特にホテルの駐車場はなかったが、ホテルの前に停めといたらいいと言われたので邪魔にならない所に停めておいた。

部屋も綺麗でそれほど大きくないが、一人で十分な大きさ。今日はちょっと早めだが、ゆっくり休もう。

明日はサンクト・ペテルブルグまで500km!

EP037 Vladimir

目が覚めたのが夜中の3時。時差もあるけど3時なのに外がもう明るくて自然と目が覚めてしまう。時差も現地時間にちょうど2時間くらい遅れているようで移動の速度に体が付いていけてない気がする。ヨーロッパに入ると国ことの時差がそれほどないので落ち着くと思う。

ということで今日も6時には宿を出て出発!目的地はウラジーミル、カザンからは約640km。家を出る時にホストにこれから出るよと連絡してあげた。実はこの宿は泊まる時にデポジットである程度の金額を預ける必要があるのだが、今バイクで旅をしていてロシアのカードも銀行口座も持ってないことを伝えたら預けなくていいと言ってくれたのでできるだけホストに心配かけないようにこまめに連絡してあげた。もちろんお部屋も綺麗に。

出発するのが早かったので朝の渋滞にもはまらず快適。また晴れていて朝6時なのに気温はもう10℃超え!ダウンや防寒装備はもう要らない。気持ちよく走っているとこの旅で初めて道の表示版から「モスクワ(Москва、Moscow)」を見た!ウラジーミルはモスクワ手前の約200kmの所にあるのでかなり近い。ちなみに今回は、モスクワは寄らずにサンクト・ペテルブルク方面に行く予定だ。モスクワは何回か行ったことがあるのと(10年くらい前だが…)渋滞が酷いのであまり入らたくない。

気持ちよく200kmくらい走ってようやく今日の初休憩。道沿いあるガソリンスタンドの看板にコーヒーの写真があったので休憩スペースがあると思って入ってみたら今までのガソリンスタンドの中で一番大きかった。給油機もトラックと乗用車で別れていてその台数も8台以上。

中には清潔感あるカフェと飲食スペースがあって

カウンターと売店のマーケットエリアに分かれていた。どれも綺麗にまとまっていて必要なものはほぼ揃えられている。

またマーケットエリアにも休憩スペースがあって少し寛げることもできる。いつものアメリカンコーヒーとロシアパン。パンの中にはジャガイモとお肉が入っていてボリュームがすごい。これ一つでお腹いっぱいになった。

モンゴルの後はずっと天気がよくてさすがの神様も気を使ってくれたかと思ったらまさかの雨。そういえば昨日洗車したんだ。よくこういうタイミングで雨降るよね。でも旅はこのくらいがちょうどいい。雨の後の晴れた空と綺麗な空気も気持ちいいしね。モンゴル北西部の天気はやり過ぎだけどね。

雨の中をまた200kmくらい走ってガソリンスタンドで休憩しようと思ってバイクを停めたらなかなか素敵なアドベンチャー仕様に仕上がっていた。しかし、あの左側の黄色いガソリンのシミは洗車をしてもなかなか取れない。そのまま染み付いてしまったのか。

どなたかガソリンのシミを取るいい方法を知っている方がいらっしゃったら教えてください。

今回のガソリンスタンドはLukoilさん。ここもなかなか立派な休憩スペースとマーケットが付いていた。西側ではこういうスタイルが主流なのかもしれないね。極東シベリアにもこういう所があったら最高だけどね。

雨の後は必ず晴れがくる。雲の間に注ぐ日差しが気持ちいい。まあこの後また雨が振ってきたけどね。このくらいがちょうどいい。しかし、西に行けば行くほど景色はあまり変わらなくて目新しいものはない。便利さと絶景のトレードオフな感じ。

640kmを走り切ってウラジーミル市内に入ると街はそれほど大きくないが、中世ヨーロッパのような雰囲気街だった。Yandex Mapsが珍しく抜け道のほうを案内してくれた。ロシアの道はだいたい大きくて直線が多いのでナビの案内でもあまり曲がらない。ちなみにロシアにおいてのYandex Mapsの精度は凄まじくてあれほど大きい国なのに工事区間やちょっとした渋滞、信号待ちまでリアルタイムで更新される。また道案内もほぼ完璧だしね。もしロシアで地図アプリでナビしてもらうならYandex Maps一択だと思う。

ここが本日泊まるHotel Vladimir。1950年代に作られた歴史あるホテルで最近リモデリングをしたらしい。名前もそうだが、佇まいもウラジーミルの代表的なホテルだと思う。ウラジーミルは思ったより小さい街でそれほどホテルの選択の幅がなかった。今日の目的地をこの街にしたは単純に距離的にちょうどいい所にあったから。

ホテルに入るとロビーがまたゴージャス!

部屋はStandard Eco Single Roomという一番安いグレードだが、センスよく纏められていて快適だし、綺麗。このモダンなデザインと家具、配置など担当デザイナーは相当腕が良くて施行もロシアでは珍しくすごく完成度が高い。みんないい仕事しているね。

シャワーを浴びてから街に出てみたが、坂道が多くて疲れた体にはちょっとしんどい。とりあえず買い物だけして帰ろう。どうせ時差ボケで明日の朝が早いと思うのでちゃんとした散歩は明日しよう。

ホテル駐車場から見える景色。ずっと森が続いていてその中にポツンとこの街がある感じだね。

今日は久しぶりに雨の中を走ってちょっと疲れたのでゆっくり休もう。