EP042 Lithuania

前日Ducati RigaでHarijsさんがタイヤにヒビが入っているので近いうちに変えたほうがいいとアドバイスしてくれた。まだ7,000kmくらいしか走ってないのに…モンゴルの道がそれほど厳しかったのかな?聞いてみると空気圧の設定が高すぎてそれが原因でヒビが入ったらしい。Ducatiの指定空気圧はピレリの対するものでMotozはより低い空気圧が望ましいらしい。知らなかった…。とりあえずこの日はリトアニアのカウナスまでに移動したが、やっぱりタイヤのヒビ割れが気になってあまり楽しく走れなかった。

カウナス周辺でバイク用のタイヤがあるお店をGoogle Mapsで検索するとたくさん出てくるか本当に扱っているのか好みのメーカーやモデルがあるのかが分からない。実はエストニアでSimカードを購入しようとしたが、Google Mapsで販売していると表示されていたお店が全て販売してなかったので鵜呑みはできない。

そこでFacebookのHorizons Unlimited Motorcycle Adventure Travellersグループに自分が残した投稿にカウナスの近くのマリヤンポレに住んでいるŽilvinas PreikšaさんがカウナスのBIKEPARTS.LTというお店がMOTOZのタイヤを扱っていると情報を寄せてくれた。自分もそこでMOTOZのタイアを購入したらしい。これは信頼できる。

BIKEPARTS.LTは朝10時から営業開始だが、着いたのが9時40分とちょっと早すぎた。着いてみるとオフロード専用バイクメーカーのGAS GASのディーラーでもあった。これならまた確率が高まる。ドアは開いているようだったので恐る恐ると中に入ってみた。とりあえず在庫だけでも聞いてみよう。

中にはGAS GASのバイクとオフロードヘルメット、ブーツがたくさん並んでいてここがいかにオフロード専門のバイクショップなのかを証明しているようだった。

他にも店名通りたくさんのバイクパーツが陳列されていた。

優しそうなお兄さんが声をかけてくれたのでバイクのタイヤを探していると伝えるとタイヤのコーナーに案内してくれた。お!MOTOZのタイヤが置いてある!希望は今履いているタイヤと同じTRACTIONATOR ADVENTUREだったが、それは在庫がなくてその代わりTRACTIONATOR RALLZがあったのでそれを買うと伝えて交換作業も一緒にお願いした。

すると早速ピットのほうにバイクを移動して作業を開始してくれた。まだ営業時間の前なのにね。

こちらがその優しいお兄さん、Žilvisさん。作業に入ると先ほどの優しい表情から変わって職人の表情になった。なんかオーラが違うと思ったらこちらのオーナーの方だった。社員もたくさんいたのに社長自ら作業を担当してくれた。

作業の手際がよくて丁寧で早い。やっぱりできる男は違う!にもかかわらずMOTOZのタイヤは固くて専用機械を使っても大変そうだった。

しっかりホイールアライメントまで調整してくれてもう完璧だね。

作業中のŽilvisさんからブレーキパッドももう寿命だから変えたほうがいいと言われたのでそれも一緒にお願いした。もうこれで足回りは万全だ。お店に入って作業が終わるまでかかった時間は全て1時間半!本当に手際がよくてスキルも高い。素晴らしいご対応にもう感謝しかない。本当にいいお店だった。

BIKEPARTS.LTを教えてくれたŽilvinasさんがリトアニアのバイクで走ると楽しいワインディング・ロードとちょっとしたTETコースを案内してくれると言うのでタイヤ交換作業の後に待ち合わせ場所のマリヤンポレまで。

ŽilvinasさんはDucatiのムルティストラーダ1000dsに乗っていていかにもバイク乗りって感じ。

また体格が大きくて力も強そう!まだ朝から何も食べてなかったのでŽilvinasさんと挨拶しながらガソリン・スタンドでホットドッグとコーヒーをいただいた。腹が減っては戦ができぬ。

まずは綺麗な森の中を走っていく。景色もよくて走りやすい道だと思っていたら

ますます森の中へ。早速履いたばかりのMOTOZのTRACTIONATOR RALLZの性能を試すチャンスがきたと思って楽しく走っていたら…

深い砂に足を取られて転倒してしまった。粒子が細かくて柔らかい海辺にあるような砂だったのでよりコントロールが難しかった。でも大丈夫!Žilvinasさんがいるからこんなに荷物をたくさん積んでいる重いバイクでも二人ならこのまま起こせる。この後もやっぱり砂場で足を取られて合計3回も転倒してしまった。3回目はさすがのŽilvinasさんもはぁはぁ言って大変そうだった。自分も汗だくになって大変だったが、アドレナリンが出まくってすごく楽しい。この荷物がなかったらより楽しかったと思う。次もしこういう機会があったら荷物はどこかに置いといて行こう。

また途中転けて起こす動画をGoproで抑えたが、尺をちょっと長めに撮っていたらその動画だけファイルがおかしくなって読み込めなかった。残念。

実際にはアップダウンが激しい道だが、Goproの動画だとなめらかでそうでもないように見えてしまう。

また森の中へ入って林道を走り回った。やっぱりこういう道は一人では厳しくて最低でも二人で行ったほうがいいね。Žilvinasさんのおかげで本当にいい経験ができた。もう楽しすぎる。

そこからまた広くとフラットなオフロードに。この道はモンゴルでよく見る洗濯板のような状態だった。何かの条件が重なると洗濯板のようになるのかもね。ここも結構揺れながら走ったが、Goproが綺麗に補正してくれている。

アドベンチャー遊びを終えてマリヤンポレに戻って遅めのランチ。リトアニアの伝統的な飲み物とスープを頼んだが、これがまた衝撃的な味とすごい色をしていた。Žilvinasさんはあまりオススメしてなかったが…これも経験!

ランチの後もŽilvinasさんがポーランドまで行く普通の国道ではない地元の人しか知らない綺麗なワインディング・ロードを案内してくれた。リトアニアも菜の花が満開していてその中を走るのがすごく楽しい。

また絵に描いたような綺麗なワインディング・ロード。誰かがバイクが楽しく走るためにわざわざ作ってくれたかのような楽しい道だった。

楽しく走っているともうここはポーランド!もう楽しすぎるのだが!何この道。友だちとツーリングに来ると最低でも3回は往復するらしい。分かるわ。本当に素敵な道だった。

奥さんに怒られながらもポーランドの深い所まで案内してくれたŽilvinasさん。彼にも感謝しかない。もし日本にきたらその時は自分がちゃんと案内すると約束した。関東なら道志みちと伊豆スカイラインかな。

ちなみに自分の背が184cmだが、それでも小柄に見えるほどŽilvinasさんは大きかった。昨日のDucati Rigaでも感じたが、リトアニア、ラトビア、エストニアの方々身長が高くて私くらいがちょうど平均身長のよう。

Žilvinasさんと分かれてまたポーランドの田舎道をのんびりと走ってビャウィストクまで。みんなポーランドの道はつまらないと言っていたが、Žilvinasさんが教えてくれた道は長閑で綺麗な景色の楽しい道だった。ただ、楽しみすぎてちょっと遠回りしてしまってビャウィストクに着くのが遅かったので市内観光は諦めて宿の近くにあるポーランド料理のお店へ。

遊びに疲れた体にポーランドのビールと

本日のスープをまずいただく。スタッフさんが色々説明してくれたが、ポーランド語でよく分からなかった。でも優しい感じで美味しい。

こちらはポーランド風餃子ピェロギ。中身を選べられたので仔牛の肉にした。中身がしっかり詰まっていて甘味があって美味しかった。ロシアのペリメニとも違う。

こちらが今日の宿。多分この旅で一番豪華な部屋だと思うが、かなり大変だった。実はBooking.comでアパートタイプの部屋を予約したが、ホストと連絡が着かずチェックイン情報を貰えなくて宿の前でずっと待つ羽目になってしまった。メッセージを見ない、電話も出ない。Booking.comに電話してこういう状況なのでキャンセルしたいと伝えたらこのタイミングでキャンセルすると費用がそのまま発生するのでしばらくホストからの連絡を待ってほしいと。仕方ないのでホストに電話をかけ続けたらやっと電話に出てきてくれた。寝起きなのか状況があまり分かってないらしくてとりあえず5分待ってほしいと言われたので待っていたらなんと車で本人が来た。私が予約した部屋が水が出なくて今使えない状態なので他の部屋を案内すると。あ、もう。疲れてすぐ休みたいのに…。しかし、またそれを断るとその後の手続きや新しい宿の手配が面倒なので他の部屋までにバイクで5分くらい走って移動した。そこは高級マンション街で見るからに高そう。で、この部屋に案内されて60ユーロを要求された。Booking.comでカードで支払いが完了したと思ったら現地払いだったらしい。もう。持っている現金が40ユーロしかないと粘ったらホストも渋々とまけてくれたが、そこまでも結構大変。またそのホストはちょっと輩な感じで女性一人の旅でこういうシチュエーションになると色々厳しそう。

いい部屋を安い値段で泊まれたのはよかったが、こういうアパートタイプの宿を予約する時はAir B&Bのほうがいいかもしれない。ホストの管理がしっかりしているからね。

まあトラブルも旅の醍醐味!

モンゴルにタイヤを送る

DesertXのデフォルトのタイヤはピレリのスコーピオンラリーでサイトにはTRAIL AND ADVENTURE、RALLYと書いてあるが、走ってみた感覚としてはバランス型でオンでもオフでもいけちゃう八方美人な感じでモンゴルや中央アジアのオフロードを走るには少し心細い。そこでタイミング的には少し早いけどモンゴルのウランバートルに着いたらタイヤを巷で噂のMOTOZのタイヤに履き替えることにした。

ウランバートルFORTEC Garageの味戸さんにコンタクトを取ってMOTOZのタイヤの手配をお願いしたが、モンゴル現地で手に入るのはチューブタイプ(TT)しかなくてチューブレス(TL)は在庫がないとのこと。仕方ないのでMOTOZは諦めて他のメーカーのオフロードタイヤの手配をお願いしたが、18インチのチューブレスはどこも在庫がないらしい。モンゴルでオフロードと言ったらチューブタイヤなのかもしれない。味戸さんからもチューブを入れて使ったらどうかと提案いただいたけどチューブレスタイヤの利点を諦めたくないのと砂漠の真ん中で自分一人でチューブタイヤのパンク修理はどう考えても無理。タイヤがモンゴルで手に入らないのであれば日本で手に入れて送るのも方法だと思って味戸さんにタイヤを先に送りたいと伝えたら快く承諾してくれた。

よし!MOTOZのTractionator Adventureを手に入れよう!と「90/90-21 54Q TL」、「150/70B18 70Q TL」の販売先を調べてもどこも在庫がなくて「お取り寄せ」になっている。これは困ったな。ダメ元でタイヤショップGriffさんに代引きでオーダーを入れてみた。そしたらその日に発送してくれて難なくタイヤが無事確保できた。やっぱり言ってみるもんだね。

週明けの今日、郵便局に行ってタイヤをモンゴルに送りたいと言ったらあまりこういうケースがないらしくてビックリされたが、丁寧に案内してくれて問題なく発送手続きを終えた。住所や税関関連書類、インボイスなど書類をたくさん書かなきゃいけないと思っていたが、今はWebで入力してQRコードで送り状を印刷してサインをするだけで送れる!こちのほうが手書きより正確だし、100万倍楽。しかし、モンゴルまでは船便がなく(当たり前だが)航空便しかなくて、またタイヤが大きくて重いので送料がめちゃくちゃ高くて今回の送料は18,350円だった。やっぱり現地で調達したほうが安く済みそう。ものが手に入ればね。

とりあえず一つ難関をクリア!

2019北海道ツーリング4日目:OASIS

さぁ、このタイヤをどうするか?天気があまりよくなくて、ほぼ毎日濡れてる路面を走ってるのでこのままでは危なすぎる。

新品でも中古でも、とりあえず安心して走れるタイヤに履き替えたい。しかし、関東でも在庫を置いてあるお店が少ないのに北海道で在庫を持ってるお店があるのかな?

一番近いところでバイクショップがありそうなのが釧路。しかし、野付半島から釧路までは約130kmもある。釧路に行くしかないのかな?

実はこの日はメンテナンスのために中標津にあるushiyadoというゲストハウスを予約してた。もしあわよくば中標津にバイクショップがあってそこにタイヤの在庫があると最高なんだけどと希望を膨らませてみる。とりあえず中標津のバイク屋を検索してみたら「モーターサイクルショップ オアシス」がヒットした。

サイトのトップページの画像がスノーモービル!なんか北海道っぽいな(笑)。ダメ元で電話してみる。

「すみません。お聞きしたいですが、そちらにバイクのタイヤの在庫はありますか?」
「サイズは?」
「17インチです。」
「17インチの?」
「160の60です。」
「ありますよ。」
「えっ!ある?ほんとですか!これから行きます!」
「はーい」

なんか拍子抜けしてしまったけどすごい嬉しい!なんであるんだ?まぁ、それはおいといてオアシスに向かって出発!

お店の看板などはなかったけど店の前にバイクが並んでたのでたぶんここだなと思ってとりあえず店の前にバイクを停めた。

オーナーの乾さんは取り込み中でなんと大きいタイヤに空気を入れていた。たぶんトラクターのタイヤなのかな?実はバイク屋は4分の1くらいでメインは各種タイヤ屋らしい。でも他のスタッフさんはいなくて乾さん一人で盛切りしてるらしい。赤いキャップのお兄さんは遊びに来てる後輩らしい。お店で扱ってるのはトラクターから自動車、バイクのタイヤまで。バイクはあくまでご主人のご趣味らしい。バイクの中古車の販売もやっていてそれ用の商号が「オアシス」。

荷物降ろしますよと言ったのに「ハンドル持ってて」言われて持ってたらそのままリフトアップ!絶対重いはずなのに!

乾さんの手際がほんとによくてあっという間にリアホイールが外れて行く。職人って感じだね。それを興味深く見守りながらちょこちょこ会話を続けていく赤いキャップのお兄さん。なんかいいコンビだな。

フロントもかろうじて溝が残ってるけどこれも時間の問題らしい。もしサイズがあればと言ったら「あるよ」と持って来てくれた。

フロント、リアともPIRELLIのANGEL ST。スラクストンに純正に付いてたのがANGEL GTだったのでなんか懐かしい。ANGEL GTに比べるとなんか細い線が結構入ってるね。

実はタイヤの銘柄とかどうでもいい。交換できて北海道を走り続けられるのであれば問題ない!

タイヤ外してチューブ外して新しいタイヤ付けてチューブ入れるその一連の流れが無駄がなく美しさまで覚えるくらいの熟練の技だった。

ただ、トライアンフはチェーンが右側に付いていて慣れないらしい。右利きが左手で箸使ってる感じに近いのかな?全く慣れないと言いながらあっという間に作業完了!

フロントも荷物積んだままリフトアップ!

ブレーキキャリパーも外す。ずっと誰かに似てると思ったけどこの写真を現像してて分かった。ふかわりょう!の職人バージョン!

控えめにお店の中にあった唯一の看板。中標津辺りでバイクトラブルがあったらこの「オアシス」がオススメです!本当に名前その通りのオアシスのようなお店だ。

実は乾さんはあまり知られたくないないらしい。仕事が増えると面倒が増えるから…

必要な工具は工具棚から出てくる出てくる。なんでも持ってる感じ。こういうのってサイズが合う工具が一つでもないと結構手こずったりするからね。

タイヤを変えたらちゃんとアラインメントも確認してから

フロントタイヤを付ける。

全部かかった時間は1時間くらいかな。ほんとに手際が良くて職人技というのを近くで拝見させていただいた。乾さんいわくこの辺でバイクのタイヤを在庫を持ってる店は自分ところくらいしかないらしい。「何件電話しました?」と聞かれて「1件です…」と答える気まずさ。

意図しててもしなくて旅でこういう縁のつながりというのが旅の楽しさでもあるね。実は乾さん、他の仕事が溜まってたのにもかかわらず旅人の事情を見て最優先で対応してくれたらしい。ありがたい!これでまた楽しく北海道の旅が続けられる!こういう人の情けに北海道がより好きになる!

乾さん、本当にありがとうございました!

サマータイヤ

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もう4月も中旬が過ぎてるのでイエローハットさんでサマータイヤに履き替えてもらった。スタッドレスタイヤに履き替えてから1,000Kmも走ってないような気がする。最近は遠出はほぼバイクで車は近所の買い物くらいでしか使わないからもったいないね。ゴールデンウィークの旅から戻ってきたらちゃんと洗車もしてキレイにしてあげよう。

METZELER TOURANCE NEXT

土曜日にトライアンフ横浜港北の大越さんから以前オーダーしたMETZELER TOURANCE NEXTが入荷したと連絡があったので日曜の朝一で予約して交換しに行った。いつも迅速で丁寧に対応してくれてるトライアンフ横浜港北さんに感謝。

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今回METZELER TOURANCE NEXTにしたのはオンロードがメインだけどオフロードでも少し走れるタイヤが欲しかったから。あのパターンを見ると砂利道でも結構走ってくれそうな気がしてきた。いいね!

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1年間ありがとう!PIRELLI ANGEL GTもすごくいいタイヤだった。お世話になりました。

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タイヤ・ホイールって以外と簡単に外れるんだね。整備士さんのスキルがうまいからというのもあると思う。

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初めて見るタイヤがない状態の下部。この機械感がたまらないね。

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こういう機械がなかったらホイールからタイヤを外すのはなかなか大変そう。

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それでも工程が複雑で何回も機械に乗せてホイールとタイヤを分離する。

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今度はフロントタイヤを外す。

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外したブレーキが本体にぶつかるのを防止するための袋がかわいい。

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タイヤを外したホイールってこういう形をしてるんだ。チューブレス仕様にしたい気持ちもあるけどまだ一回もパンクしたことないし、そこまで不満はないのでしばらくはこのままに。

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前後のタイヤがなくても格好いい!なんかこのまま空を飛んでいけそう。素敵。

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外したフロントタイヤ。ディスクプレートも格好いい。

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新しいタイヤにホイールをはめて

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チューブを入れる。

ここまでタイヤ交換作業の一連の流れを見せてもらったのでこれ以上邪魔にならないようにここで店内に撤収。作業は全部で2時間くらいかかった。

トライアンフ横浜港北さん、いつも丁寧なお仕事ありがとうございます。

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来週はタイヤの皮むきにどっかいってこよう。どこかいいかな?