EP038 Tver

できるだけ長く起きられるように頑張ったが、21時が過ぎると勝手に意識が遠くなってしまっていつの間にか寝てしまった。22時までは粘りたかったが…。目が覚めるとやっぱり3時。二度寝を頑張ってみたが、無理だったので起きてブログの更新作業を始めた。夜書くより朝のこの時間帯がよりはかどる気がする。

ブログの更新が終わってシャワーを浴びたら5時くらいになったのでウラジーミル市内の散歩に出かけた。実はホテルの予約に朝食も含まれていたのを昨日チェックイン時に教えてもらった。とにかく部屋を予約するのに必死になって朝食の有無も確認できなかったよう。

ロシアでのホテルの予約はいつもOstrovokを使っているが、ホテル側が求めてる支払いオプションが様々で現地決済以外にカードでの先払いを求める場合も多い。ロシア国内ではVISAやMastercardが使えないが、このサービスを利用すると通る場合があるし、通らない場合もある。なので何回も試しても取れない場合もあってそういう場合は結構焦ってとりあえず現地払いで予約できる所を抑えるのだが、切羽詰まっているのでオプションがちゃんと確認ができない場合もある。

朝5時でももう気温は10℃近くあって全然寒くない。むしろ散歩にちょうどいい。ホテルから少し坂を登って行くとそこがウラジーミルの中心街らしい。

この辺だけでもたくさんの教会があってその全てが結構な歴史を持っているように見える。この街に中世ヨーロッパの雰囲気を演出しているのはこういう教会の役割が大きい。こちらはニコロ クレムリン教会で中にはヴラジミルスキー・プラネタリという施設も入っているらしい。

こちらはドム・ドゥルジュビという建物で1907年経てられてその後1978年に建築記念物に選定されて2008年に修復が行われて今に至る。この街の中心的建物としてその存在感がすごい。

ウラジミール市の850周年の記念碑。1958年から1960年にかけて作られたらしいのでウラジーミル市の歴史はもう900年を超えていることだよね。3面にそれぞれ人物像があってその上には象形文字のような絵が書かれてある。元は白い石で作られたよう。

大聖堂。やっぱり圧倒的な美しさがあって他の教会とはまたその雰囲気が違う。できたら中にも入ってみたかったが、まだ朝5時なので無理だった。

ウラジーミルの町並み。全体的に黄色系がよく使われていてそれがこの都市を象徴する色なのかもしれない。黄色の車もよく似合う。KFCやバーガーキングもある。実はKFCは少し大きめの都市だと必ずあるような気がする。

もっと行ってみたかったが、この日は日曜日で朝帰りの酔った人たちがクラブからたくさん出てきたのでそれ以上奥に行くのは辞めてホテルに戻った。

やっぱりこのホテルがこの辺りでは一番洗練された建物に間違いない。色の使い方が非常に上手くてそのバランスやセンスがすごくいい。いつか機会があったらそのデザイナーさんに会ってみたい。

この受付カウンターも素敵。昨日の夜からのスタッフさんが朝も対応してくれた。すごく笑顔が素敵な方で10年前にロシアに来た時はあまり笑顔を見せる人が少なかったが、今回はたくさんの方の笑顔を見てきた。

このレストランはウラジーミルでも結構人気らしくて昨日の昼間もたくさんの人で賑わっていた。インテリアも雰囲気もよく窓からの光も完璧。

朝食はビュッフェスタイルでいただく。当たり前だが、ロシア料理がメインでどれも美味しそう。特に目の前のオープンキッチンから作りたての料理を提供しているからなお美味しそう。

久しぶりのちゃんとした朝食でテンションが上がってちょっと盛りすぎてしまった。どの料理も美味しくて素晴らしかった。食材の鮮度がよくて調理も丁寧で何を食べても美味しい。ごちそうさまでした。

食事の後支度してホテルを出たのが7時。今日はトヴェリまでは約360kmと他の日に比べると半分くらいの距離なのでもっと余裕を持って出発してもいいのだが、昼に雨の予報があったのであまり降られたくなくて早めに出発をした。

ナビでは2つのオプションが表示されて一つは有料道路、もう一つは無料道路で距離はあまり変わらないのに所要時間は1時間くらい差があった。今までロシアで有料道路って見たこともなかったし、普通の国道でも気持ちよく走れたので無料道路のM7のほうに進んだが、それが誤算だった。ウラジーミルからはもう首都圏で今までのロシアと違って町と町の間にあまり距離がなくて続いているのでずっと制限速度60km以下で走らないといけないのと道に車が多い!それに信号も多い!だからか!もう今までの乗りで走れないのが辛くて速攻有料道路のほうにオプションを変えた。

有料道路のほうに入るとこれはもう快適!日本の高速道路とあまり変わらない感じで車が劇的に少ない。ロシアでこんなに車が少ない道路は初めて。シベリアの奥地でもトラックががんがん走ってたのにここではその数が少ない。また速度制限が130kmとその速度ではずっとは走れない。だから無料道路と有料道路で1時間も差があったのね。

パーキングエリアでさえ国道のあれとはクオリティーが全く違う。トイレも水洗式のちゃんとしたやつが設置されていて普通に中へ入れる!

しかし、ここに一つ落とし穴があってガソリン・スタンドがない!最初は空いていてクオリティーの高い道が嬉しくて制限速度近くまで速度を出して走っていったが、ガソリンがどんどん減っているのにガソリン・スタンドが出る気配がない。このままだと高速道路でガス欠になりそうだったので一旦速度を100kmまで落として低燃費運転モードに切り替えた。とりあえずは持ちそうだったが、高速道路での低燃費運転は眠くてなかなか辛い。

その時に15km先にガソリン・スタンドがあるサインが出てきた!嬉しくて一気に加速して走っていったが…なんか様子がおかしい。

なんとロシアで初めて見る無人のガソリン・スタンド!英語の気配は全くなくてロシア人さえ珍しいのか使い方がよく分かってない人が多かった。どうしよう!最初はカードしか使えないと思って焦って給油している方に聞いてみたら現金も使えると教えてくれてそこはとりあえず安心した。他の方がどのようにやっているのかをよく見ていたら

こちらの方が先だったのに私に先に入れてと言って隣でどのように操作するのかを一つひとつ教えてくれた。もう有り難すぎる!ロシアには本当に優しい人が多い。

給油しながら旅のこと、これまで来た道とこれから行く道のことを話したら応援してくださった。笑顔が素敵な優しい方だった。これで無事ガス欠の危機を無事回避できた。色々と焦ったね。

その後は順調に走って無事今日のホテル、LEMON Loft Hotelに到着。 特にホテルの駐車場はなかったが、ホテルの前に停めといたらいいと言われたので邪魔にならない所に停めておいた。

部屋も綺麗でそれほど大きくないが、一人で十分な大きさ。今日はちょっと早めだが、ゆっくり休もう。

明日はサンクト・ペテルブルグまで500km!

EP037 Vladimir

目が覚めたのが夜中の3時。時差もあるけど3時なのに外がもう明るくて自然と目が覚めてしまう。時差も現地時間にちょうど2時間くらい遅れているようで移動の速度に体が付いていけてない気がする。ヨーロッパに入ると国ことの時差がそれほどないので落ち着くと思う。

ということで今日も6時には宿を出て出発!目的地はウラジーミル、カザンからは約640km。家を出る時にホストにこれから出るよと連絡してあげた。実はこの宿は泊まる時にデポジットである程度の金額を預ける必要があるのだが、今バイクで旅をしていてロシアのカードも銀行口座も持ってないことを伝えたら預けなくていいと言ってくれたのでできるだけホストに心配かけないようにこまめに連絡してあげた。もちろんお部屋も綺麗に。

出発するのが早かったので朝の渋滞にもはまらず快適。また晴れていて朝6時なのに気温はもう10℃超え!ダウンや防寒装備はもう要らない。気持ちよく走っているとこの旅で初めて道の表示版から「モスクワ(Москва、Moscow)」を見た!ウラジーミルはモスクワ手前の約200kmの所にあるのでかなり近い。ちなみに今回は、モスクワは寄らずにサンクト・ペテルブルク方面に行く予定だ。モスクワは何回か行ったことがあるのと(10年くらい前だが…)渋滞が酷いのであまり入らたくない。

気持ちよく200kmくらい走ってようやく今日の初休憩。道沿いあるガソリンスタンドの看板にコーヒーの写真があったので休憩スペースがあると思って入ってみたら今までのガソリンスタンドの中で一番大きかった。給油機もトラックと乗用車で別れていてその台数も8台以上。

中には清潔感あるカフェと飲食スペースがあって

カウンターと売店のマーケットエリアに分かれていた。どれも綺麗にまとまっていて必要なものはほぼ揃えられている。

またマーケットエリアにも休憩スペースがあって少し寛げることもできる。いつものアメリカンコーヒーとロシアパン。パンの中にはジャガイモとお肉が入っていてボリュームがすごい。これ一つでお腹いっぱいになった。

モンゴルの後はずっと天気がよくてさすがの神様も気を使ってくれたかと思ったらまさかの雨。そういえば昨日洗車したんだ。よくこういうタイミングで雨降るよね。でも旅はこのくらいがちょうどいい。雨の後の晴れた空と綺麗な空気も気持ちいいしね。モンゴル北西部の天気はやり過ぎだけどね。

雨の中をまた200kmくらい走ってガソリンスタンドで休憩しようと思ってバイクを停めたらなかなか素敵なアドベンチャー仕様に仕上がっていた。しかし、あの左側の黄色いガソリンのシミは洗車をしてもなかなか取れない。そのまま染み付いてしまったのか。

どなたかガソリンのシミを取るいい方法を知っている方がいらっしゃったら教えてください。

今回のガソリンスタンドはLukoilさん。ここもなかなか立派な休憩スペースとマーケットが付いていた。西側ではこういうスタイルが主流なのかもしれないね。極東シベリアにもこういう所があったら最高だけどね。

雨の後は必ず晴れがくる。雲の間に注ぐ日差しが気持ちいい。まあこの後また雨が振ってきたけどね。このくらいがちょうどいい。しかし、西に行けば行くほど景色はあまり変わらなくて目新しいものはない。便利さと絶景のトレードオフな感じ。

640kmを走り切ってウラジーミル市内に入ると街はそれほど大きくないが、中世ヨーロッパのような雰囲気街だった。Yandex Mapsが珍しく抜け道のほうを案内してくれた。ロシアの道はだいたい大きくて直線が多いのでナビの案内でもあまり曲がらない。ちなみにロシアにおいてのYandex Mapsの精度は凄まじくてあれほど大きい国なのに工事区間やちょっとした渋滞、信号待ちまでリアルタイムで更新される。また道案内もほぼ完璧だしね。もしロシアで地図アプリでナビしてもらうならYandex Maps一択だと思う。

ここが本日泊まるHotel Vladimir。1950年代に作られた歴史あるホテルで最近リモデリングをしたらしい。名前もそうだが、佇まいもウラジーミルの代表的なホテルだと思う。ウラジーミルは思ったより小さい街でそれほどホテルの選択の幅がなかった。今日の目的地をこの街にしたは単純に距離的にちょうどいい所にあったから。

ホテルに入るとロビーがまたゴージャス!

部屋はStandard Eco Single Roomという一番安いグレードだが、センスよく纏められていて快適だし、綺麗。このモダンなデザインと家具、配置など担当デザイナーは相当腕が良くて施行もロシアでは珍しくすごく完成度が高い。みんないい仕事しているね。

シャワーを浴びてから街に出てみたが、坂道が多くて疲れた体にはちょっとしんどい。とりあえず買い物だけして帰ろう。どうせ時差ボケで明日の朝が早いと思うのでちゃんとした散歩は明日しよう。

ホテル駐車場から見える景色。ずっと森が続いていてその中にポツンとこの街がある感じだね。

今日は久しぶりに雨の中を走ってちょっと疲れたのでゆっくり休もう。

EP035 Perm

エカテリンブルクからペルミまでは約380km、そんなに遠い距離ではないのでゆっくり出発してもいいけど朝も結構暖かくなっているのでブログの更新を終えてすぐ支度をした。毎朝ブログの記事を書いているのも実は時差ボケでだいたい5時くらいには目が覚めてしまうから。眠れないし、ちょうどいいのかもしれない。今は日本とは4時間の時差でこのように時間をかけて移動をするとすぐ適応できると思ったが、意外と体内時計が2時間くらい遅れているのが追いつかない。まあしょうがない。

ジャギョムさんに挨拶をしてから出発。今日も晴れて暖かくてバイクで走るには最高の天気。モンゴルでの苦労を補ってくれているようだが、その分アドベンチャー感がなく撮れ高(?)が少ない。

エカテリンブルクの中心街を通って行く。やっぱり綺麗な街でもう少しゆっくり見て回ってもよさそうだが、とりあえず前に進みたい気持ちのほうが大きい。

人が手入れをしている防風林と巨大な草原、畑。自然そのままの景色も素敵だが、このようにちゃんと管理されている景色もまた素敵でたまに巨大な富良野を回っているような気がする。

ペルミまで約200kmを残して今日の初休憩。大好きなG-Driveのガソリンスタンドを見つけたのでとりあえず寄ってみた。ガソリンは前日入れてあるのでまだ全然余裕だが、とりあえず入れておこう。極東シベリアと違ってここら辺ではガソリンスタンドがたくさんあるのでガス欠の心配はない。逆にちょっと多すぎるくらいなので極東に進出すればいいのにね。カフェも。

ここも小さいけど品揃えがしっかりしていて高速を走っている人たちに必要なものがだいたい揃っている。飲料水にお菓子、車用品にエンジンオイル、キャンピンググッズまで。

またちょっと休憩しながら食べられる軽食も充実しているのでレジで計算する時についつい一緒に買ってしまう。それがまた美味しい。たぶん疲れている体が糖分を欲しがっているのかもしれない。

チョコ・クロワッサンとアメリカ「ナ」コーヒーをいただく。やっぱりG-Driveは色々と上手い。何も知らない私でさえ何回の経験ですっかりファンになってしまったからね。

日本では当たり前でなんの変哲もないように見えるかもしれないが、ここロシアでまたモンゴルや極東シベリアを経験してからこういう現代的なお店を見つけるとその便利さがビックリするくらい嬉しい。

ガソリンスタンドを出て走っていくと今度は針葉樹の巨大な森が現れた。やっぱりこれだけ広いと管理しようとしても人の手が届かない所もあるんだね。またこれはこれで気持ちがいい。

道沿いにも結構な数の集落があって集落の中を道が通っている場合もあるが、このように少し離れている集落も結構ある。ここは道と集落の間に遊休地が広がっていてまたそこに野花が咲いていて綺麗だった。癒やされる景色。

あっという間にペルミに到着。ペルミも大きい川や木と森がたくさんあって自然豊かな素敵な都市だった。そんなpレミの中でも森に囲まれている所に本日泊まるPark Hotelがあった。名前通りのロケーション。

チュメニでホテルの入り口を探せなくて苦労したことへの反動でそれ以降外観が分かりやすいホテルを選ぶようにしている。これだけ立派だと探せないことはないからね。

部屋は極めてクラシックな感じ。古いわけではなくてこれがこのホテルのコンセプトのようだ。できればダブルベッドのほうがよかったが、選べなかった。これでも十分すぎる立派な部屋。

ホテルのすぐ前に大きい公園があってそこにも森が広がっていた。そこには結構人がいて散歩をしたりベンチで寛いだりと森を楽しんでいた。家の近くにこういう公園があると毎朝のジョギングがより楽しくなるかもね。

街の中にもたくさんの木があって落ち着く。なんかモンゴルに行ってきてから「木」にすごく反応するようになった気がする。空気のようにあまり意識してなかった側にあるものがなくなったときのインパクトはなかなか大きい。

またホテルに戻ってホテル・レストランで遅めのお昼を食べる。このホテルのスタッフさんは英語ができる方が多くて楽。今まで泊まったロシアのホテルでは少しでも英語が喋れるスタッフさんがいるホテルがほぼなかったのでこれもなかなか感動的。ここのメニューにも英語が併記されていて注文もスムーズにできた。

それでも頼んだのはボルシチ。どの店で頼んでも同じものはなくて全て個性があるので楽しい。もちろんお味も好き。ちょうどいい酸っぱさが食欲をそそる。

メインは久しぶりのパスタ。なかなか本格的なボロネーゼでオシャレなビジュアルでパスタの茹で加減やお味も完璧だった。ワインも一杯飲みたい所だが、グラスワインは売ってなかったので我慢。後2週間後くらいにはフランスに着くはずなのでワインはその時に楽しもう。

明日はカザンまで約660km、またエンジンオイルの交換しないといけないので早めに着かないといけない。今日はゆっくり休んでまた明日から長距離頑張ろう!

EP034 Yekaterinburg

今日はエカテリンブルクまで約330kmと最近の移動距離に比べると半分くらいなので気が楽。あまり無理する必要もないのでコンディションを見ながら移動距離を決めているが、ロシアはまだまだ広くて次にちゃんと泊まれるホテルがある街まではやっぱりある程度の移動が必要だね。

Goproも直って動画をちゃんと撮ろうと思ったが、シベリアらしいワイルド・ネイチャーの風景はオムスクから西へ約200kmくらいの所で終わっているのかもしれない。もう自然の白樺の森と湿原は現れなくなってしまった。昨日Goproが動作しなかったのを悔やむ。でも今日は天気がよくて雲ひとつなく腫れて気温も暖かい。道沿いには花が咲いて最高のツーリング日和で気分は上々。

途中またトラックがたくさん停まっているカフェを発見したので躊躇なくドライブ・イン!こういうチャンスを逃すと次いつこういう店が出るか分からないので気になったらすぐ決めて動かないといけない。また移動速度も早いのでモタモタする時間がない。

ここは伝統的なカフェテリアスタイルのカフェで陣列棚の料理を見て選べられるので注文が楽。またスタッフさんも優しくてちゃんと選べられるように落ち着いて待ってくれた。

見た目で美味しそうなものを選んだが、それが予想通りの美味しさで嬉しかった。パンもしっかり頼んで。やっぱりトラックドライバーチョイスのお店は間違いない!後ろであまり興味なさそうに食事をしていたおじさんもたまたま出るタイミングが一緒で幹線道路まで一緒に走ったら反対側に行くときに大きくクラクションを鳴らして笑顔で手を振ってくれた。ありがとう!

ずっと巨大な畑だらけだったが、やっと森が出てきた!しかし、よく見るとこの森も人が木材のために管理している森だった。あ、大好きなシベリアの白樺林はもう見れないのか…。でも一生分以上の白樺林を見てきたのでもう大丈夫。

あっという間にエカテリンブルクに到着。300km台の移動だとかなり余裕があるね。エカテリンブルク市内は木が多くて緑で街も綺麗で建物もちゃんと管理されていてセンスが良さそう。ここもまた今までのシベリアの街と違って洗練されていて自分がヨーロッパに近付いていくのがよく分かる。

今日のホテルは安さで決めたが、冷蔵庫がないこと以外必要十分な設備を備えていて清潔感があっていいホテルだった。また少し憧れている屋根裏部屋!ただ、部屋が4階なんだが、エレベーターがない。まあ最近バイクばかり乗っていて運動不足だからちょうどいいかもね。

少し仕事をして食料品を買いに出かけたらジャギョムさんが到着した。私より先に出発したが、途中休憩などを挟んでゆっくり来たらしい。やっぱり自分のペースで楽しく走るのが一番。

エカテリンブルクはマンションブームなのか新しくて立派なマンションがたくさん建っていた。停まっている車や行き来する車を見ても西ヨーロッパの高い車が多い。今までのシベリアとその雰囲気も違うし、街の豊かさも全然違う。

公園には花がたくさん咲いていてもう疑う余地のない春だった。極東シベリアとモンゴルを通って今年の春は中止になったと思ったが、ちゃんとくるもんだね。

公園にも木と花を楽しむ人がたくさんいて犬と散歩している方も多かった。今までは野放しで飼い犬と野犬の見分けがつかない狼のような犬が多かったが、ここでは普段よく見るような品種の犬が大半だった。みんなの振る舞いにも余裕があってこの街の豊かさが見えてくる。

宿に戻って一仕事した後に夕飯を食べにジャギョムさんとエカテリンブルクの中心街に出かけた。7時が過ぎてもまだまだ明るい。今日のお店はステーキ専門のStroganov grill。ここもロシアで行ったお店の中で一番オシャレでモダンかもしれない。

ここでもきちんとパンを頼んでから

野菜グリルと

お肉を頼んだ。お肉はフィレミニョン200gにブラックペッパーかけ。

実はもう少し少なめがよかったが、お肉の注文は200gからだった。明日からの旅に備えてしっかりタンパク質を取って置こう。

ジャギョムさんはエカテリンブルクで休憩をしながら2、3日泊まる予定なのでこれがまたお別れ会。旅をしていればまたヨーロッパのどこかで会えるでしょう。別れを惜しみながらエカテリンブルクでの最後の晩餐を楽しんだ。

EP033 Tyumen

今日はオムスクからチュメニまでまた600km超えの移動の予定だ。一回慣れてしまうと一日600kmくらいの距離は大したことないように感じてしまう。またロシアは大きすぎるので走れるときは走って距離を稼がないとね。

オムスクを離れると今日もまたシベリアらしい素敵な白樺の森がたくさん現れた。全世界の白樺ファンに届けようと思ってGoproで動画を撮ってみたが、いつもと反応が違う!どうやら充電がされてないっぽい。昨日しっかりUSBで電源につなげて置いたのに…。Gopro mini 11はつなげる電源アダプターの種類にかなり敏感で場合によっては全く充電されない場合があるので要注意。モバイルバッテリーにつなげてみても充電されない。アクションカムなのになんでこんなに充電にデリケートなんだろう。仕方ないので今日は動画なしで。こんあ絶景を記録できないのがもどかしい。

オムスクから約200kmくらい移動した所で少し休憩を取りたいと思っていたらやたらとトラックがたくさん停まっているカフェがあったので寄ってみた。シベリアのトラック運転手さんたちはいい店をよく知っているのでトラックが多く停まっているお店は間違いない。

ここはユウット・パーク(Уют-Парк)というカフェ、というよりはサービスエリアと言ったほうがいいかもしれない。それもかなり現代的な。黄色をベースに青(これはウクライナの!)に赤がアクセントでなかなかセンスがいい。ブランディングも徹底的に意識していてしっかりプロの仕事でシベリアでこういうサービスエリアを見たのはこれが初めて。やっぱり西に行けばいくほどいろんなものが洗練されてくる。

ホテルの建物と商店、飲食店の建物で別れていて商店にはドライブ・レコーダーやハンズフリー、ケーブル類など車に必要な電気製品の専門売場とカー用品店とスーパーマーケットがあった。

食堂はモダンなファストフード店のような感じで清潔感があってちゃんと寛げるようになっている。カウンターでオーダーして番号表をもらってテーブルで待っていると料理が運ばれるシステム。カウンターには料理のサンプルも置いてあるので注文しやすい。

サンプルを見て色々頼んだら注文を受け取ってくれたおばあちゃんがパンは注文しないのかと聞いてきたのでついでにパンも注文した。ロシアではパンが主食でパンを頼まないとおか「ずだけ頼んでなんでご飯を食べない?」に近い感覚なのかもしれない。おばあちゃんもしっかり黄色いユニフォームを着ていた。

久しぶりのモダンなサービス・エリアに感動した。シベリアの伝統的なカフェも大好きだが、こういう文明の利器(?)もあってほしい。

またそこから100kmくらい走ってガソリン・スタンドで給油休憩。たまたま寄っただけだが、昨日モダンさに感動したG-Driveのガソリンスタンドだった。ここはイートインスペースはなかったが、売店が充実していてトイレも綺麗。どんどん文明に近付いている。

また100kmくらい走って幹線道路から抜ける道があってそこに少しスペースがあったので休憩。抜ける道はだいたいこの辺まで舗装されていてこれ以降はオフロードの場合が多い。道があるのかすら怪しいところもたくさんある。

またこの日は2回くらい警察の検問にあった。国際運転免許証を提示してもよく分からなかったのでロシア語で説明が書かれているページを見せながら日本の免許証も一緒に説明したら分かってくれた。また車両登録証やロシアの責任保険書類などを確認して問題なかったので開放された。態度に威圧的なものはなくかなりフレンドリーでどちらかというとバイクで旅をしているのが気になっている様子だった。しっかりと自分たちの仕事をしている。

後、ロシアの交通関連の取り締まりは速度を出せる所で速度を出すのを取り締まるより速度を出しちゃいけない所で速度を出すほうを取り締まるのが多い気がする。速度制限もかなり細かく設定されていて速度を落とす所にはカメラも設置されている場合が多い。普通の道はだいたい90km、少し道が悪いと80km、横断歩道があると70km、町を通過するときは60km、学校の前は40kmなどと。また工事やカブの手前でも減速のサインがあるのでそれだけしっかり守ってもある程度安全運転ができるようになっている。

またチュメニに近づくと白樺の森は少なくなってこのような巨大な畑がよく現れる。黒い肥沃な土地が地平線の向こうまで広がっていた。ロシアやモンゴルでは地平線をたくさん見るが、人間が見渡せる範囲って本当に小さい。

この日は風がすごかった。モンゴルの北西部の突風をたくさん経験したのでこのくらい余裕と思ったが、瞬間的な強さはシベリアもすごかった。また巨大トラックが多いのでそのトラックが生み出す乱気流は厄介だった。

今日は気温が20℃まで上がってかなり暑い。寒さに備えてかなり着込んであるので20℃でも結構汗をかいてしまう。チュメニは木が多くて自然が豊かな都市で緑を見ていると涼しさを感じる。現代的なビルの間にはまだ伝統的なシベリア家屋が残っていて情趣があって素敵な街だった。

しかし、ホテルが入っているビルの前まで来たが、どこから入るのか分からない。看板もないし、それっぽい所に行ってもホテルの入り口が見当たらない。ホテルの電話をしても英語を話すと慌てたロシア語で何か言われて切られてしまう…。かけ直したら今度は電話に出ない…。えっ、こんなことってある?困った時にちょうど目の前を通るお母さんがいたので声をかけてもしこのホテルの位置を知らないかと聞いたらなんとこのお母さんが直接ホテルに電話をして正しい位置を聞いてくれて入り口まで案内してくれた。もう汗ビショビショで疲れ切ってた時だったのでもうありがたくてありがたくて。

やっとホテルに入れてチェックインできたが、このホテルは隠れ家的に運営しているのか入り口もベルを押さないと開けてくれなくて外にも看板もなくてホテルとも明記されてない(もしかするとロシア語だけかも)。また予約したホテルの名前と建物の外に書かれている名前が違う。色々謎が多いホテルだが、ちゃんとした部屋があったのでそれだけで満足。

とりあえずシャワーを浴びてゆっくりしていたらまたジャギョムさんから連絡があった。ジャギョムさんもチュメニまで来たらしいが、ホテルの予約をしてなくて目当てのホテルに行ったら宿泊を断れたらしい。理由はよく分からないが、ロシアでは一定時間以降に予約なしで行くと部屋があっても泊めてくれない場合が多々あるのでできれば予約しておいたほうがいい。私が泊まっているホテルの住所を教えたらここから1~2kmくらい離れてる所にいるらしくてこちらのホテルにたまたま空いている部屋があったのでここでまた合流することになった。しばらくするとジャギョムさんからホテルの入り口が分からないと連絡がきた。やっぱりね。外に迎えに行ってホテルに案内してあげた。

ジャギョムさんが落ち着いてきたら今日もまた二人で晩ごはんを食べに行った。Yandex Mapsで調べると近くにTandyrという評判がよくて美味しそうなレストランがあったので行ってみた。外観からもういい店なのがよく分かる。

入ってみると独特なインテリアでジョージア風らしい。この店もジョージア料理が専門のお店で地元の方が特別な日によく訪れるお店らしいね。シベリアではジョージア料理のステータスが高くて評判がいい所が多い。

注文とサービングを担当してくれたエカテリーナさん。彼女は接客のプロでミシュラン三ツ星レストラン並みの接客だった。ホスピタリティも溢れていて彼女のおあかげでより楽しく食事ができた。彼女が持っているのはジョージアのビールでこれも深みがあってなかなか美味しかった。

料理も全て美味しくてそのレベルが高い。やっぱり評判通りだった。ここでも最初パンを頼んでなかったら後からエカテリーナさんがパンを進めてきたので頼んだらそれが焼きたてのホカホカパンですごく美味しかった。

もう少しのんびりしたい所だがチュメニでまた1時間時差ができて日本とは4時間差。チュメニでは20時半でも東京では24時半!もう眠くて眠くて仕方なかったので早めに上がってホテルに。陸路で時間をかけて移動しているので時差ボケしないと思ったが、体内の時計はなかなか慣れてくれない。

やっぱりロシアは広くて一日600km以上移動し続けても離れるまでまだまだ時間がかかりそう。