EP027 Road to Altai

目が覚めると窓の外が白い。天気予報でも今日は曇りと言っていたので雲のせいだと思って窓を開けてみたら

雪が降っていた。最初は少し飛び散っているくらいだったのが本降りになり結構積もりそうな雰囲気になってきたので見ていても仕方ないのでとりあえずホテルの朝食を取りに行った。これ以上降って積もるようだったら無理せずここで連泊しようと決めて部屋に戻ったらなんと雪が止んできた。路面は濡れていても雪が積もってないのでこれは行けると判断して荷造りをして少し遅めの10時に出発した。目的地のアルタイまでは約382kmとまあまあ近いので10h時出発でも結構余裕がある。

なんでこういう距離感で移動しているかというとモンゴルの北西部には人が住んでいる街が少なくて大体県庁所在地に行かないと泊まれるホテルがないから毎日ほぼ決められた距離を走るしかない。それはどんなことがあっても途中で移動を辞めることはできず、戻ることもままならないということ。多分夏とかだったら野営もできるだろうが、今の季節は厳しそう。

バヤンホンゴルを離れると雨も雪も完全に止んで所々と青空まで出てきて走るのが楽しい。向かっている先に黒くて重そうな雲があるのでまた雨が振りそうだがその範囲は限定的な気がする。

いや、あの雲の中に突っ込むのは嫌だな。と思いながら走っていると

どんどん高度が高くなって最初3℃くらいだった気温がぐんぐん下がって-2℃まで。雨も雪に変わってどんどん降ってくる。まだ道に積もる気配はないのでとりあえず前に進む。

いつの間にか雪が止んで少し明るく明るくなってきた。雲はまだ結構あるけどね。かなり登っていったのか今までの平野とからっと変わって山の風景が広がっていた。こういう地形の変化もモンゴル旅での楽しみの一つ。

またここからは少し降りて行くので気温も少し上がりそう。シベリアとモンゴルの道を色々経験してもうマイナスじゃなかったらバイクでもなんとか行けちゃうようになってきた。それでも10℃くらいがちょうど楽しく走れる気温かな。

そんなことを思いながら走っていたらどんどん高度が高くなって峠のほうは一面銀世界!雪が降ってないのが救いだが、路面の上にはまだ雪が残っている。気温も-3℃くらいなので路面が凍っている可能性もあるのでできるだけ慎重に!

やっとの気持ちで麓に降りてみるとそこはもっと雪が積もっていて参ってしまった。近くに民家のような建物はあるけど雪のせいで地面の状況が分からないのでそこまではいけない。

犬たちが雪の中で元気に遊んでいたので少し和む。

アルタイまでは後283km、バヤンホンゴルからはもう100kmくらい離れていてまたあの峠を登って戻ることは逆に危ないと思った。山の天気がどう変わるか分からないしね。

とりあえず気を付けて前に進んでみよう。

進んで行くとある境目で雪と砂漠に綺麗に分かれてきた。面白い!また砂漠でも今までの砂漠と違って岩が多い。これも山岳地形の特徴なのか?

ちょうどいい所にパーキングエリアがあったので一休み。実はここまでの道がMaps.meではオフロードになっていて覚悟していたが、全部綺麗なアスファルトだった。今まで走ったモンゴルの道の中で一番綺麗だったのでもしかすると工事が終わってまだ間もないのかもしれない。助かった。

ここは砂漠のようだが、ちゃんと川も流れている。それでも植物があまり育たないのはそれ以上に環境が厳しいのかもしれない。

実は最大の難関はここからだった。急に強風が拭いてきてバイクのコントロールがままならない。車体を風の方向にある程度寝かせないと直進できないレベルだった。今までこんな強風の中でバイクを運転したことがない。気を抜くとそのまま飛ばされそうな勢いだったので油断できない。こんな風を受けながら150km以上走ったが、それはとてもつらかった。途中パーキングエリアがあったのでバイクを停めて風が止むまで休憩しようとしたが、停めてあるバイクが風でめちゃくちゃ揺れる。そのまま倒れるが、サイドスタンドが折れそうだったのでバイクを支えながらチョコバーを一本食べてすぐ出発した。いや、大変だった。

やっとの思いでアルタイに到着。やっぱり街のほうは風が弱い。なんでだろう?建物などがあるから?そもそもそういう環境の影響を受けにくい所に街を作ったのかもしれない。いや、無事着いて本当によかった!

ホテルにも無事チェックイン。少し年季が入ったホテルだが、安くて部屋も広い。ただ、一階でレストランをやっていてそこからの羊肉の匂いが建物全体に充満している。換気扇の問題なのか?それに部屋にはタバコと漢方薬のような匂いが充満していたので匂いに敏感な人にはちょっと厳しいかもしれない。

ホテルの周りにはチベット仏教のお寺があった。高度も高くてなんとなくチベットっぽい雰囲気がする。チベットには行ったことないけど。3×3 EYESのような雰囲気でどこか三只眼がいてもおかしくないと思ったけど三只眼ってヒンドゥー教の世界観だよね?

疲れたし、お腹も減ったのでとりあえずお昼を食べにこの辺で一番ホットそうなお店、DOUBLE Jに行った。そもそも街そのものが10分歩けば一周できるくらいの大きさであまりお店もなかった。

ここは鶏がメインらしくてスタッフさんオススメの料理を頼んだ。どの料理と定義すればいいのかは難しいが、久しぶりの鶏肉が美味しかった。またお腹も空いていたので綺麗に完食!

ホテルに戻る道。街を囲んで雪山が聳え立ている。もしかすると明日はまたあの山々を登らなきゃいけないと思ったらちょっと嫌になってきた。明日からは気温も高くなって晴れるらしいが…この地域の天気予報はあまり当てにならないんだよね。とりあえず行くしかない。乗り越えよう!

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