EP102 Road to United Kingdom

いよいよブルゴーニュを離れる日がやってきた。出発の日の朝最後にモンラッシェの畑に行ってきた。基本赤ワインが好きなのでヴォーヌ・ロマネやシャンボール・ミュジニーの方ばかり行っていたのでせめてモンラッシェくらいは行っとこと思って。次はいつ来れるだろう?名残惜しい。

この日はそのままブルゴーニュから高速に乗ってランス(Reims)まで。イギリスに渡るためにはカレー(Calais)まで行く必要があってランスがちょうど真ん中辺だったので行き先をランスに決めた。宿も高速道路沿いにあるホテルを選んだが、駐車場がしっかりしていて部屋も必要なものが全部揃っていて快適だった。

夜雨が降ってきて朝まで続いていた。出発する時はまだ弱かったが、北上するにつれ土砂降りに。カレーまで約3時間の間に止まずにずっと降っていた。いくらゴアテックスでも3時間の土砂降りには勝てないね。

カレーのLe Shuttle Folkestoneの乗り場に着いたらやっと雨が弱くなってきた。Le Shuttle Folkestoneはイギリスに渡る車で混んでいたが、渋滞の原因はフランスとイギリスのパスポートコントールだった。EU内は国境にパスポートコントールが廃止されていてスイスやスウェーデン、フィンランドなどでもパスポートコントールオフィスがあっても特にパスポートの確認などはしなかったが、フランスとイギリス間はしっかりやっていた。フランス国境を超えるときは久しぶりにパスポートにスタンプを押してくれたが、イギリス側は質問だけ色々やってスタンプは教えてくれなかった。押して欲しいと言わないと押してくれないのかな?

パスポートコントールでの手続きを終えていよいよLe Shuttleの中へ!バイクで電車を乗るのは初めての経験で少しドキドキしたが、特に変わったことはなくて雨で床が濡れていて滑りやすかったのでそれに気を取られてしまった。実はカレーとダンケルクからドーバーに渡るフェリーもあってそっちの方が値段も安かったが、バイクで電車に乗る経験をしたくてこっちを選んだ。

フランスのカレーからイギリスのドーバーまでは約35分とあっという間に着いてしまう。移動中は特に客室や椅子などもなくこの場でそのまま待機するだけ。隣の車両にトイレはあった。基本車での移動を想定していて車で来てる人は車に乗ったままの移動になる。バイクだと料金は116ユーロだが、ちょっと高い気がするね。

あっという間にイギリスのドーバーに着いてしまった。降りる時は電車ないを走って先頭車両まで移動しなきゃいけないけど床に鉄板を付けている所が多くて雨の日だとすごく滑る。これはもうちょっと考えてほしいね。

イギリスに渡ったらちょうど昼過ぎだったのでとりあえずお昼を食べにレストランへ。道路の標識や看板、注意書きなど全てが英語なので分かりやすくてやっと普通に読める国に来た!

イングランド南部の田舎街にあるレストラン兼パブで当たり前だが全てがイギリスな感じで少し感動した。同じヨーロッパの中でもイギリスは他の国とちょっと違う独特な魅力がある。

ランチメニューの中から一番オーソドックスなハンバーガーを選んだ。味に関してはイギリスなのでそこまで期待してなかった。やっぱりというか、バンズは冷たくてソースは若干癖があってそんなに美味しくない。でも不味くはなかった。ただ美味しくないだけ。

午前中は雨の中をずっと走っていて疲れたのでご飯を食べながらドーバーから近いメードストン(Maidstone)に宿を取った。下道を走っていると妙な安心感があった。久しぶりの左側通行で今までの違和感が解消されてスッキリ!なんかもう日本がすぐそこにいるような気がして嬉しかった。ただ、やっと慣れてきたロータリーの回転が反対になってまた少し難しくなってしまった。気をつけないとね。

普通に安いホテルを選んだが、歴史と味があって素敵な宿だった。こういう赤いレンガの建物を見ると自分が今イギリスにいる実感がする。

部屋もシンプルだが、必要なものが全て揃って快適。ダブルベッドが欲しかったが、当日の予約だったので残っているのはツインだけだった。

駐車場に荷物を取りに行ったらタバコを吸っていた地元のお兄さんがカメラを見て写真を撮ってくれというので撮ってあげた。自分の息子はすごくイケメンで絵になるから連れてくるというのを遠慮しといた。なんかガイ・リッチーの映画に出てきそう!

とりあえずイギリスでの初日はこれで終了。

EP101 Team Bourgogne

完全なオフの日、フィリップさんの家で写真の編集やブログの更新作業をしているとお客さんがいらっしゃった。フィリップさんの家に面白い人(?)が来ていると噂がバイク仲間の間に広まっているらしくてちょっと話してみたくていらっしゃったらしい。

彼の名はフローランさん。隣の街に住んでいて以前キャンピングカーで家族と2年間世界旅行をした経験があってまた来週からキルギスタンへの旅も控えていて色々気になったらしい。キルギスタンには奥さんと二人で行って現地でバイクを借りて回るらしい。一緒に地図を見ながら旅の話でかなり盛り上がった。

またフローランさんが自分の家に遊びに来て欲しいと招待してくれたのでフィリップさん、カリンさんと一緒にフローランさんの家に向かった。

フローランさんの家に行くと駐車場にフローランさんのKTM 890アドベンチャー、奥さんのステファニーさんはNorden 901、息子のユーゴさんはBMW R9T GSが我々を迎えてくれた。思ったよりハードコアなバイク一家でビックリ!

また地下一階は全てがガラージに使われていて一階の居住スペースとその雰囲気ががらっと変わって秘密基地のような感じが素敵だった。

またピット部屋には整備中のYAMAHA WR400が置いてあって工具も雰囲気もなかなか本格的。

それにロイヤルエンフィールドともう一台クラシックなバイクまで!全てが想像を遥かに超えていた。もう凄すぎる!フランス人の趣味を極める能力や世界トップクラスだと思う。

せっかくなのでみんなでツーリングに行くことにした。グループでのツーリングはこの旅に出て初めて。一人で走るのも気楽でいいけどたまにこうやってみんなで走るとまた違う楽しさがあるね。

フィリップさんがリードしてブルゴーニュの名所を案内してくれた。カントリーサイドのどこにも乗ってない地元の人しかしらないスポット。またそこまで行く道が楽しい。

ここは文化財レベルの古いお城だったが、なんと普通に人が住んでいた。建物の外観はかなり古いが中はリフォームされて綺麗だった。またお城の敷地だった庭がなかなか広くてその中で子どもたちがのびのびと遊んでいる。

丘の一番高い所にお城があるのでそこからの眺めもなかなかいい。あの道はパリまで続くらしい。ブルゴーニュからパリまでは約300km。

お城を見て回っているとオーナーさんがきてくれてこのお城に関して色々説明してくれた。色々文化が違いすぎてよく分からないが、フランス人のこういう開放的で明るくて他人に優しい所は大好き。いつも人を笑顔にさせてくれる。

お城の後はフィリップさんがパリに連れていってあげると行ってブルゴーニュの長閑な田舎道にみんなを連れていった。この道がまたすごく気持ちよくてそのままずっと走りたい道だった。

そして到着したのが、「Sources de la Seine」。

ここからパリの真ん中を流れるセーヌ川が始まるらしくてこの水源を管理するためにここはパリに属しているらしい。冗談ではなくて行き先は本当にパリだった。残念ながら水はそれほど綺麗には見えなかった…。

またもう一箇所、私に見せたいとある銅像がある場所に連れて行ってくれた。この人はフランスの英雄でロマ帝国からフランスが独立するのにかなり大きい活躍をしたらしくてみんなに尊敬されていた。この銅像を建てたのはナポレオン三世。しかし、何回聞いても名前を覚えられなくて検索もできずこういう短編的なことしか書けない。

最後に訪れたのは田んぼに風車がたくさん建てられていた所。フィリップさんとカリンさんが私のブログをちゃんと読んでくれていて風車が好きなことを知っていてここに連れていってくれた。本当に気遣いがすごくてホスピタリティ溢れて素敵な人たち。

こういう人と出会うためにこの旅に出たような気がする。みんなと一緒に同じ経験を共有して幸せな時間を過ごせた。本当に大好きな人たち。この思い出は一生忘れられない。

EP100 Bourgogne

久しぶりのブルゴーニュを満喫しようと朝からバイクに跨った。どこかに行くためではなくて純粋に楽しむためだけにバイクに乗るのは久しぶり。パニアケースを外すと乗り心地やコントロールのしやすさが別物なくらい違う。DesertXがどれほどいいバイクなのか改めて実感する。

特にどこを目指すこともなくとりあえずブルゴーニュのカントリーサイドを気が向く方向に走っていく。少し走っていく綺麗なひまわり畑が現れた。お日様が反対側にいたのでひまわりは残念ながらそっちを向いていたが、それでも綺麗な風景だった。写真はあまり映えないけどね。

そのままずっと走っていくと道は裏側のグランクリュー街道に合流。こっちはまだあまり走ったことがなかったのでなかなか新鮮だった。ブルゴーニュのぶどう畑はいつ見ても気持ちがいい。またぶどう畑特有の香りがまたいい。自分に取っては最高の癒やしの風景。

そのままボーヌまで行ったら週末ということもあって観光客で溢れていた。大好きなブルゴーニュのステッカーを買いたくていくつかのお土産屋に寄ってみたが、どこも置いてなくて諦めてディジョンへ。

ディジョンの手前のセルフ洗車場で久しぶりに洗車をした。いつぶりだろう?北欧ではずっと雨だったので洗車ができなくてやっとここで綺麗に洗うことができた。さっぱり!

後はフィリップとカリンに何かしら感謝の気持ちを伝えたくて唯一できる韓国式のサムギョプサルを振る舞うために食材を買いにディジョンの大型スーパーマーケットのCarrefourに寄った。豚肉とネギ、ニンニク、サンチュ(Laitue)、ビールを買ってきた。

日本から持っていったコシヒカリの無精米でご飯を炊いて豚肉を焼いてなんとかそれっぽいディナーを作ることに成功。隣に住んでいる消防士の方がたまたま山の火事のことで相談に来てたのでその方も一緒に食事に招待してみんなで楽しい晩ごはんをいただいた。

みんな美味しくて食べてくれて嬉しい。フランスのLaitueはサンチュとサニーレタスの間くらいの感じかな?サンチュより少し厚みがあったけど普通に美味しくてサムギョプサルにちょうどいい。

晩ごはんの後はフィリップさんの車でみんなでお城に出かけた。Château de Châteauneufはこの地域の名所らしくてぜひ見せたいと。夕方、車でブルゴーニュの小麦畑の間の走っていくのはなかなかエモーショナルで素敵な経験だった。

所々景色がいい所で写真を撮れるようにフィリップさんが車を停めてくれた。どれも絶景で写真映えする。

お城のほうに登って行くとちょうど日没が始まっていた。

フランスブルゴーニュの長閑な田園風景の中に日が落ちていく。美して素敵で平和な時間。

日が落ちるとまた月が綺麗に輝く。フィリップさん、カリンさんと一緒に過ごすトワイライトの幸せな瞬間。また一生忘れられない思い出が一つできた。

EP099 Mâlain

朝また雨が降っていた。前日の天気予報では1時間くらい少し雨が降るかもということだったが、朝からガッチリ降っていた。雨には慣れているので大したことない。ドイツのトリーアを出発してルクセンブルクを通過してフランスに入った時も雨が降っていたが、ナンシー辺りを過ぎてから雨が止んで晴れてきた。

フランスに入るとなんかホッとする。それは友達がいるからかもしれないし、フランス人の暖かさに触れているからかもしれないし、快適で過ごしやすい天気のせいなのもしれない。

フィリップさんとカリンさんがFbからこの旅をずっとフォローしてくれていてブルゴーニュに来たらいつでもまた泊まりにきてと言ってくれたのでお言葉に甘えて今週末はフィリップさんの家に泊まることにした。

フィリップさんの家があるマライン(Mâlain)に行く道の長閑な風景はバイクで走っていると心まで浄化されるような気がする。平和そのもの。

家に到着してバイクを停めるとなんだか実家に帰ったような安心感があった。たった一日しかいなかったのにね。そのくらいいい人たちに恵まれていたからかもしれない。

庭にテントを張って泊まると言ったのにフィリップさんがリビングに大きいベッドを用意してくれていた。もうありがたすぎる。すごく快適で素敵な空間。

フィリップさんはシトロエンのディアーヌのレストア作業に取り掛かっていて新しいペインティングのために車体を磨いているところだった。ヨーロッパのこういうガレージ文化は羨ましい。

フィリップさんは9人兄妹(!)でお兄さんのフランソワさんがYAMAHAのXT500に乗って遊びに来てくれた。本当に大事に乗っていて今はもう走行距離が30万キロを超えているらしいが、すごく調子がいいと言っていた。修理のための予備のパーツをたくさんストックしているらしくてXT500への愛で溢れている。

記念にみんなのバイクを並べて記念撮影。こういうのは国と老若男女関係なくバイク乗りならやりたくなっちゃうよね。

フランソワさんは画家でイラストレーター、美術の教師もやっていて自分の作品を持ってきて見せてくれた。ブルゴーニュの風景を書いている絵が多くて地元への愛を感じる。フランソワさんは娘が二人でいて彼女たちも美術関連の仕事をしているらしい。日本の漫画やアニメが大好きらしい。

リルーちゃんもお絵かきが大好きで一人の時間はいつも絵を描いていた。フランソワさんの絵を見たのは初めてらしくて興味津々だった。

後からフランソワさんの奥さんも来てくれてまた盛り上がる。彼女は美術館で働いていて10年くらい前に原美術館での展示のために日本に2週間くらい滞在したことがあって日本のことを色々覚えていていつかまた日本に行きたいと仰っていた。

フィリップさんが実家に伝わる秘伝のレシピで焼いたパイ。果物も庭の木から取ったものを使っていてオリジナリティー溢れて美味しかった。

またブルゴーニュでの食事ではワインが欠かせない。この日はアンヌ・グロのシャンボール・ミュジニー。2020とまだ若いヴィンテージなのにシャンボール・ミュジニーらしいエレガントな気品が漂っていてフルーティーで素晴らしいワインだった。やっぱりブルゴーニュで飲むブルゴーニュワインには特別な魅力がある。

フィリップさんとカリンさんが振る舞ってくれる最高のディナー。こういう暖かさを求めて早くフランスに戻りたかったのかもしれない。

料理もお酒も全てが美味しくていい人々に囲まれて幸せな瞬間。

久しぶりに全てが満たされる夜だった。

EP098 Deutschland

3回目のドイツ。やっぱりヨーロッパのど真ん中に位置していて国も大きいからどこへ行くにもドイツを通過せざるを得ない。今回はコペンハーゲンからハノーファー(Hannover)までの約480km、ハノーファーからトリーア(Trier)までの約470kmを2日に分けて走った。とにかく早くフランスに行きたくてひたすら走ることだけに集中した。

コペンハーゲンを出発する時から曇だったが、ドイツに入ると雨雲に変わってまた激しく降り始めた。最近は毎日雨だったので慣れたのもあるし、まだ雲が薄くて明るいのでそんなに長引く雨ではないから全然余裕だった。ただ、車の後ろを走ると車から飛んでくる水しぶきが嫌なのでしばらく追い越し車線を走った。

ヨーロッパで一番運転が上手いのはドイツ人だと思う。毎回ドイツに入ると高速道路で車の動きが変わるのがすぐ感じられる。メリハリというか追い越し車線と走行車線の役割が明確になってそのルールをみんな徹底して守るし、守らない人がいたらみんなでプレッシャーをかける。また道路も制限速度が80km、100km、120km、130km、無制限で分かれていてそれぞれに合わせて車の速度も変わるが、走行車線は制限速度+10kmくらいで追い越し車線は+2~30kmで走っていいるような気がする。その流れに合わせて走るのも楽しいし、ストレスがない。

ハノーファーまでは約480kmと少し距離があったが、順調に走って15時にはもうホテルに着いた。新しくできたホテルらしくて綺麗ですごく快適だった。次の日もまた約470kmを走るのでホテルでくつろぎながらゆっくり休んだ。後、距離とフランスまでの最短ルートで選んだので正直にこれと言ったものがあまりなかった。

次の日は久しぶりに晴れて一回も雨が降らなかった。気温も25℃とちょっと暑いくらい。日本と比べたら全然涼しいが、北欧の10〜15℃くらいの気温で過ごしてからだとかなり暑く感じる。まさに夏がまた戻ってきたような感覚。

約2時間、200kmくらいを走ってからの初休憩だが、全く疲れない。DesertXは本当によくできたバイクで最高のアドベンチャーツアラーだと思う。日本からシベリア、モンゴル、ロシアからヨーロッパに渡って西はロカ岬、北はノールカップまで行ってもう34,000kmを走っているのに大きいトラブルもなくよく走ってくれている。3〜4,000km毎にエンジンオイルとオイルフィルターの交換と2日に一回チェーンメンテナンスをするだけだけ。

この日も無事15時くらいにホテルに着いてチェックイン。Four seasonsならぬFourSide Plaza Hotel Trierなんだが、部屋も広くて綺麗で快適。ドイツでのホテル選びは安全な駐車場を優先しているが、そういうホテルは設備もいい場合が多い。

シャワーを浴びてから近くのスーパーに行ったら値段の安さにビックリ!コカ・コーラが85セント (約132円)で

ビールが1ユーロ(156円)を超えない!前回来た時は何も感じなかったが、一回北欧の高物価の洗礼を受けてから来ると全てが衝撃的な安さ!やっぱりこのくらいがいい。しかし、全然知らないブランドのビールだらけで少し不安だったので銘柄を違うやつを3つ買ってきたが、いざ飲んでみるとどれも美味しくてさすがドイツと思った。

今日は美味しいビール飲んでゆっくり休もう。明日はいよいよ大好きなフランスのブルゴーニュへ!