EP081 Bremen

最近はヨーロッパでの生活も板についたのかどの都市に行っても一回は声をかけられるようになった。それはバイクとは関係なく道を聞かれたりスーパーで商品の位置を聞かれたりするのだが、多分リラックスしすぎているのかもしれない。また服装も短パンにサンダルと地元感が結構出ているのかもしれない。実際に今はどこに行ってもあまり緊張しなくなってきた。これも経験値を積んで少し成長したことなのかもしれない。

さってアムステルダムからブレーメンへ行く朝、天気予報通りに雨が降っていた。ヨーロッパに来てからAppleの天気アプリが驚くほとよく当たる。雨雲レーダーも正確だし、日本と全然違う。まあ正確で助かるけどね。

基本防水仕様で雨に濡れないようになっているけどあまり強い雨に長時間置いておきたくはない。防水仕様と言っても100%完璧ではないからね。雨に濡れたDesertXも格好いい。

アムステルダムからブレーメンまでは約360km。普段なら近すぎず遠すぎずちょうどいい距離なんだが、悪天候の中を走るにはちょっと長く感じる距離だった。服やブーツはゴアテックスで問題ないはずだが、首のほうは普通のコットンのネックカーバーを一枚付けているだけなので長時間乗っているとそこから水がジャケットの中に垂れてしまう。2時間くらい走っていたらお腹のほうがべちょべちょして気持ち悪い。

またお腹も空いてきたので適当な所で高速を降りてレストランを探す。も、なかなか開いているお店がない。やっと約10km先に24時間やっているお店を見つけて行ってみるとホテルのちゃんとしたレストランだった。ファミレスのようなイメージで気軽に入ったらかなり格式のあるお店でなんか申し訳ない。

メニューを見てチキン料理が美味しそうだったので頼んでみたら

なんかすごくたくさん出てきた。オランダでの最後の食事だったので少しオランダらしい食事を期待していたが、味付けはタイ風のアジアンテイスト、美味しかったけどね。

雨の中を4時間半走り続けてやっとホテルにたどり着いた。少しゆっくりしたい所だが、ホテルに着いたら雨が止んだのでまた降り出す前にブレーメンを見ておこうと急いで外出の支度をする。

そう!ブレーメンに行こうと思ったのはこのブレーメンの音楽隊と元住吉のブレーメン通りがあったから。ちなみにブレーメン通りの「台湾小吃 美」のルーローハンと「徳島NOODLEぱどる」の徳島ラーメンがオススメです!

ホテルのドアにブレーメンの音楽隊のシルエットが貼られていてテンションが上がる。

ホテルから市の中心地オルドタウンまでは歩いて10分くらい。立派なブレーメン中央駅を横目に歩いていく。

しかし、オルドタウンまでの道はちょっと寂しいというかちょっと危ないというか…。最初はアフリカ系の黒人たちが道の真ん中でだべっていてその次は中東系のイカツイお兄さんたちがケバブ屋の前で屯している。これは多分自分の偏見と先入観のせいだと思うけどやっぱり威圧的だと感じるのは仕方ない。連日フランスでの暴動が連日報道されているが、自分が見た感じではフランスよりもドイツのほうがもっと大きい時限爆弾を持っているような気がする…。

オルドタウンの入り口にあった銅像たち。遠くから見て「お!ブレーメンの音楽隊か!」と思ったが違った。Shepherd with pigsという作品らしい。

またブレーメンに行った日がたまたま市の祭りの日だったらしい。ボルドーのワイン祭りもそうだし、ビアリッツのWheels and Wavesも合わせたかのようにちょうどいい時期に訪問できて今回の旅は祭りに恵まれている。

オルドタウンに入ったらなんの前触れもなく普通に淡々と綱渡りをしている人がいた。それも一回だけでもなくてずっと往復している。雨も降って滑りやすいのによくできるね。自分は高所は苦手なので見ているだけでもゾッとする。

それをみんな楽しそうに見ていてその姿がまた楽しい。

オルドタウンの中心に設置されている舞台ではバンドがドイツ語の曲を歌っていて場の雰囲気を盛り上げている。

屋台もたくさん出店していたが、こちらのお店が一番インパクトがあった。中央に巨大な炭火があってその上でソーセージやジャガイモなどを焼いていてなかなか豪快で美味しそうだった。お昼を食べすぎてパスしたが、今こうやって写真を見ていると本場のフランクフルトを一本くらいは食べとくべきだったと後悔している。

こちらの噴水台は…バンビーノではないと思うが、ブレーメンの音楽隊でもない。オルドタウンを色々回ったが、結局ブレーメンの音楽隊はホテル以外では見つけることができなかった。なかなかクールである。日本だったらこれでもかってくらい色んなことをやっていたと思う。

ブレーメンはイメージとは少し違ったが、行ってよかったと思う。色んなことを考えさせてくれた。

EP080 Amsterdam

いよいよフランスを離れてオランダに行く日。フランスが心地良すぎるのかついつい結構永くいてしまう。オランダに行く前にDucati Desert X Owners Groupのオランダ居住のBabs de Rouwさんにバイクで行くと楽しいオススメルートやスポットを聞いたら親切にオランダらしい、オランダを満喫できるルートや人気スポットをまとめてくれた。やっぱり現地でバイクを乗っている人だからこそライダーが喜ぶ要素を的確に把握している。Babs de Rouwさんにはもう感謝しかない。本当にありがとうございました。

Babs de Rouwさんに教えてもらった通りにベルギーを過ぎてテルネーゼンから約7km弱の海底トンネルを通ってN57道路に入った。長い海底トンネルを走っているとアクアラインを思い出すね。オランダの海岸の風景ってどこか東京の湾岸道路を思い出させる。埋立地が多いからかもしれない。

N57を走ってブールグ=ハームステーデからアウウドルプへ。島と島を橋やこういう細い陸地(?)が繋いでいるけどその幅が野付半島の一番細い所よりも細い!伝わるかな?ははは。左側には海水や波を止めるための堤防があって右側には内海がある。穏やかな内海では海岸でキャンプやマーリンスポーツを楽しむ人たちで賑わっていた。またツーリングを楽しんでいるたくさんのライダーたちともすれ違った。やっぱりこの道は走っていて気持ちいい。

橋はだいたい跳開橋で結構頻繁に橋が上がったり下がったりしていた。橋が上がると車が待って下がると船が待っていて普通の交差点のような感じだった。こういうのは今まであまり経験したことがなくてなかなか新鮮だったが、オランダの方たちからすればなんの変哲もないことなのでみんな橋が降りるのを退屈そうに待っていた。燥いでいるのは自分だけでちょっと恥ずかしい。

いくつかの橋を渡ってジーリクゼーまで行ったら綺麗な花畑が広がっていてその前に駐車場があったのでここで少し休憩を取った。おの奥の鮮やかなピンクの花はチューリップなのかな?やっぱりお花って見ていると癒やされる。ヨーロッパにはこういう花畑もそうだが、町の中にもたくさんの花があって町ことに違うの花の香りがしてバイクで町を通るのが楽しい。心に余裕を持たしてくれる。

キンデルダイクの風車に向かって走っていると道の両側に小さい川が流れていたけどその水面の高さが地面ギリギリで場所に寄っては川の高低差まであった。日本だと大雨の後のような、今にでも氾濫してもおかしくないように見えて結構違和感を感じた。本当に大雨が降ったらどうなるんだろ?家の前を流れている川もこのように地面ギリギリの所が多かったからね。浸水被害は大丈夫なのか?

イメージ通りのオランダらしい風車がならんでいるキンデルダイクに着いたのだが、駐車場にバイクを停めようとしたらバイクは違う所に停めてと言われた。その場所が結構遠くてプロテクターやバイク用のブーツで風車まで歩くのは大変だったのでそのままスルーしてちょっと遠い所から写真だけ撮った。こっちのほうが雰囲気的にはいいかもしれない。

キンデルダイクの後は高速でアムステルダムまで。オランダは高速以外の下道が狭くて車線も少ないので結構渋滞が激しかったのでやむを得ず。またオランダは制限速度が結構厳しくて高速も100kmが基本ベースだった。フランスは130km、ドイツは120kmが基本ベースなのでそれに比べちゃうとちょっとね。

アムステルダムに着いてホテルにチェックインしてすぐ向かったのはゴッホ美術館!久しぶりに文化生活がしたい気持ちとちょっとミーハーな気持ちで行ってみたが、同日券はもう売り切れ。急いで行ったのに残念だった。しかし、アムステルダムって観光客がめちゃくちゃ多くてびっくりした。ヨーロッパ、アメリカ、アジア、インドなどなど。普段あまり見ない日本人の観光客もここでは何組か目撃したほど。

プランBのアムステルダム国立美術館に行ったらここは当日券は売ってなくて基本翌日からのチケットをウェブから購入するようになっていた。ひえー。美術館ってなかなか敷居が高いのね。次からはもう少し事前に調べて準備してから臨もう。

こうなったらとりあえずアムステルダムを歩き回る。美術館に当てた時間がたっぷりあるからね。市内は蜘蛛の巣のような形の運河で構成されていて縦と横の運河が繋がっていた。縦の運河は少し細くて生活感がある感じだった。

横の運河はより広くて遊覧船や個人の船、パーティー船(?)などたくさんの船が行き来していて両側には居住用の船もたくさんあった。

Fabel Frietというフライポテトの専門店にたくさんの行列ができていた。ヨーロッパの人ってフライポテト大好きだよね。ランチのプレートにも絶対入ってくるし、単品でも注文する人が多い気がする。ここのフライポテトはチーズやソースがたくさん乗っていて見るだけでも胃もたれしそうだったのでパス。

ここはヨーロッパ最大の歓楽街「Red light district」。知名度に比べると少し地味な印象と規模で観光という目線からだと新宿の歌舞伎町が見応えがあるのかもしれない。

ダムスクエアにもたくさんの観光客で賑わっていた。アムステルダム市の規模から考えるとちょっと多すぎるかもしれない。まあ自分も観光客なんだが、ちょっとキャパシティを超えているのかもしれない。

有名なところから少し離れると静かに地元の方々が生活しているエリアがあってこっちのほうがよりアムステルダムの魅力を発散しているように感じた。綺麗。

ホテルに戻る途中モダンな韓国料理屋を見つけて少し早めの夕飯。

ここは韓国風海苔巻きとトッポッキの専門店らしくてプルコギ海苔巻きとトッポッキ、コーラを頼んで食べたが、お会計が30ユーロ!本場の味でまあ美味しかったが、30ユーロはちょっと高すぎ。この店だけではなくてアムステルダムは物価が他のヨーロッパの都市に比べてもかなり高かった。

ここはホテルの手前、もう完全なる住宅街で観光客で賑わう所よりこういう所がより魅力的に感じる。ここに住んでいる人たちはどういうライフスタイルを送っているだろう?ボートはどういう時に使うのかな?気になる。

オランダとアムステルダム、たった一日だけの滞在だったが、Babs de Rouwさんのお陰でオランダらしいところをたくさん体験できたような気がする。

EP079 Dunkerque

ここ数日天気があまりよろしくない。ずっと曇っていたが、今日はいよいよ午後から雨の予報。今までの天気が良すぎたかもしれない。それでもがっつり降る感じではなかったのでまだマシだと思う。

ディエップからダンケルクまでは230kmと近かったのでのんびり支度をして少し遅めに出発したが、今すぐにでも降りそうな空模様。雨は午後からだと言っていたのにね。なんかふわっとして夢の中を走っているような不思議な空。

途中お腹が空いてきたのでレストランを探したらお店の前に車がたくさん停まっているお店を発見した。これは間違いないと思ってすぐバイクを停めて中に入ってみるともう店内はお客さんでいっぱい。店内は満席だったのでテラス席に案内された。普通ならテラスがまず埋まって店内はガラガラだが、天気が悪いとみんな店内に行くんだね。

頼んだのはフィレミニョンのステーキ!メニューが手書きでGoogle翻訳でもあまりうまく翻訳できなかったが、なぜかフランス語のフィレミニョンが雰囲気で読めてこれだと思ってすぐ頼んだ。やっぱり美味しくて選択は間違ってなかった。

店内はすごく忙しくて英語も通じなかったが、みんなすごくフレンドリーに優しく対応してくれて本当によかった。フランスのこういう接客が大好き。

ダンケルクに近付くと景色が変わってきてどこかオランダに近い感じがする。まだオランダには行ったことはないけど運河といえばオランダ。運河とオレンジ色の屋根の家が並んでいてすごく綺麗だった。

ホテルに到着してチェックインして少しのんびりしたら本格的に雨が降ってきた。走っている時に降ってなくてよかった。ホテルのすぐ近くかダンケルクの舞台の海岸だが、この天気だとまあ行けないね。

その代わり映画ダンケルク見ながらもう一回復習をする。ダンケルクでダンケルクを見ると感慨深い。なぜかNetflixではダンケルクの字幕が英語とフランス語しか提供してくれなくてまた強制的に英語の勉強をするはめに。やっぱりクリストファー・ノーランはいいね。すばらしい。

翌朝雨が止んだのでダンケルクの海岸に行ってみた。あの灯台が映画の中に出てくる灯台なのか?

またこの辺に長い桟橋があってドイツ軍の攻撃を受ける所だよね。ノルマンディーもそうだが、長い砂浜がある所が軍事作戦を展開しやいのかもしれない。

ダンケルクの海岸はノルマンディーと違って戦争の遺跡?残骸?のようなものが全くなくて映画がなかったらこの場所で第二次大戦中にあんなに大きい撤退作戦が行われたことを知る由もなかった。

第二次大戦に皮相的なイメージしかなかったが、この旅でより理解したい気持ちが湧いてきた。日本に戻ったらもっと勉強しよう。

EP078 Normandie

ユーラシア横断の最初の計画はロシアからフィンランドに渡って北欧を楽しんでからフランス、スペイン、ポルトガルに行く予定だったが、5月のフィンランドはまだ寒くて雪が降ってたので計画を変更してロシアからエストニアに渡って南下して先にフランスとスペイン、ポルトガルを回った。そのお陰でスペインを十分楽しめたと思う。その時も暑かったが、今は40℃を超えているらしくてバイクで走るのはもう無理。またフランスに戻ってボルドーを思う存分楽しめたのでまた北に向かって出発することにした。

イニゴさん家を出て最初に向かったのはレンヌだった。実はモン・サン・ミシェルに行きたかったが、距離がちょっと遠かったのとその周辺は観光地過ぎてホテルの値段が高すぎたのでとりあえずレンヌに一泊して朝モン・サン・ミシェルに向かうことにした。

Google Mapsを頼りにモン・サン・ミシェルに向かったが、自分のバイクで行けるのはこの辺までで後は駐車場にバイクを停めて他の観光客と一緒にバスに乗って行く必要があった。まあそこまでして行きたい感じでもなかったのでこの辺で写真を収めて撤収。

モン・サン・ミシェルの写真をインスタのストーリーにアップしたらオーストリアでお会いしたBillyさんがその近くの名所を色々と教えてくれた。なんとノルマンディー上陸作戦の海岸がこの近所らしい!自分のイメージではもっと北の方だったので教えてもらえなかったら行けなかったかもしれない。

モン・サン・ミシェルからノルマンディー海岸までは約124km、1時間半くらいの距離だった。海岸に結構人がいたのでよく見てみたらみんな潮干狩りに来た人たちだった。

ビーチがかなり広くてまだ水が引いてなかったので奥までは歩けなかったが、脳内にプライベート・ライアンの上陸シーンが再生される。これだけ広くて隠蔽できるものが何もなかったら上陸するのは本当に厳しそう。世界史の重要なターニング・ポイントになったところに自分が今立っていることが不思議な感じ。

海岸沿いの町には今もノルマンディー上陸作戦の英雄たちの写真が色んなところに飾られていた。

ノルマンディー海岸を回ってバイクに戻ったらちょうど12時が過ぎていた。海岸の入り口に小さなレストランが一軒あってどうしようか迷っていたら地元の方たちがそのお店に入るのが見えたので安心して入ることにした。こういう観光客が多いところのお店は失敗する確率が高いけど地元の人に愛されているお店だったら話がまた違う。

やっぱりここは海辺なので海鮮をメインに頼んだら新鮮で美味しかった。また店主のお兄さんや働いているお姉さんもすごく親切でフレンドリー。フランス人のこの親しみやすい気持ちいい接客は世界一だと思う。普通にランチしただけなのに気分がよくてすごく嬉しくなった。

ノルマンディー海岸からエトルタの断崖に向かって走っていたら巨大な橋が現れた。これもBillyさんに教えてもらったが、意図せずとも渡ることに。かなり高いのでもし風が強かったら結構大変だったかもしれない。風がなくて本当によかった。この橋で偶然一緒になって走ったお兄さんたちとはエトルタの断崖でまたお会いした。

エトルタの断崖はたくさんの車、バイク、人で賑わっていた。思ったより多かったので少し歩いただけで疲れたしまった。行くなら朝早い時間のほうがいいかもしれない。しかし、この景色は素晴らしくて絶景だった。モネがあれだけこの景色を描いた理由がなんとなく分かったような気がした。

エトルタの断崖を後にして宿があるディエップに行く道。フランス北部は平野が広がっていて小麦畑が多かった。その畑の真ん中に長い直線道路があって横には巨大な風車が回っている、北海道を思い出す風景だった。ユーラシアを横断して色んなところを見てきたが、北海道くらいバラエティーがあってすべてが揃っているところはまだ見たことがない。

今日ノルマンディーで感じることが多かったので明日はダンケルクに行ってみる。

EP077 Inigo

イニゴさんは以前ロシアのビイスクで会ったフランス人のライダーで私はモンゴルから出てヨーロッパに向かう途中で彼は反対にヨーロッパからモンゴルに向かう途中だった。夜一緒にビールを飲みながら色々情報を交換して次フランスのボルドー辺りに来たら連絡してと言われたけどそれが本当に実現できるとはその時はあまり思ってなかった。モンゴルを出たばかりだったのであまりヨーロッパというのが現実味がなくて漠然とした未来のこととしか。

スペインを回っていよいよボルドーに行く日が近づいた時に彼に連絡したらぜひ家に来て泊まって行ってと言われたのでまた遠慮なくお邪魔することにした。多分イニゴさんに会いに行くのが今回のフランスでの旅のハイライトかもしれない。

前回会って話した時はワイナリーの醸造責任者だと思っていたが、実はこのワイナリーのオーナーでかなりの資産家であることが判明。このプールが付いている自宅も彼の所有だった。すごすぎる!

2階にあるこの素敵な個室を用意してくれて好きなだけ泊まっていけと。これはあの辺のリゾートホテルより立派で快適なお家だった。

家全体にアート作品や芸術的な映画のポスターが飾られていてこれは奥さんのイザベルさんの趣味らしい。その一つ一つがセンスがよくて素敵。

この日は非常に暑かったのでみんなでビールを飲みながらプール遊びから。これこそセレブという感じのライフスタイル。

プール遊びの後は早速晩ごはんの支度へ。まずはワイン選びから。さすがフランスのワイナリーのオーナーだけあって白ワインを2種類、甘口と辛口を用意してくれて味見をして口に合うものを選ぶようにしてくれた。なんと贅沢な晩ごはんのスタート。食事にはドライなのが合いそうだったので辛口に。

ここはフランス、食事はまずアピタイザーから。トマトとアボカドのサラダが食欲をそそる。オリーブオイルも3種類くらい出してもらって好みに合わせてかけて食べる。

メインはイザベルさんが作ってくれた魚の料理で白身魚とジャガイモをオーブンで焼いた料理。淡白な味わいでドライな白ワインと非常に合う。さすが!

晩ごはんを食べながら旅の話で盛り上がった。イニゴさんはその後モンゴルに向かったが、ロシアのタシャンタボーダーで気温がマイナス5℃まで落ちて雪まで降ってきたのでモンゴル行きを諦めてパミール高原へ。そこでリア・サスペンションが壊れてしまってトラックにバイクを載せて移動した後にサスペンションのスプリングの間にゴムを挟んでなんとか自走できるようにして一日1,000km以上を走ってトルコを経由して家までたどり着いたらしい。すごすぎる。

食べて飲んで笑ってたくさん話して再会とディナーを楽しんだ。

次の朝、イニゴさんが自分のワイナリーを見せてくれた。ぶどう畑は全部で12ヘクタール所有していてここでは結構大きい規模らしいが、メドックだと小さい方に入るらしい。ここから見渡せるぶどう畑はすべてイニゴさんのもの。

今のところ、今年は順調らしくてこのままいけばいいワインができそうと言っていた。収穫は品種によって9月から10月に分けてやるらしいが、12ヘクタールをたった3日で終わらせるらしい。

あの木はイニゴさんのぶどう畑の象徴的なものであえて切らずにそのままにしているらしい。ぶどうもこの木を避けるようにして植えてある。

ここは植えたばかりのぶどうの木でこちらも順調らしい。植えたばかりの木から樹齢50年からかなりバラエティーがあった。

こちらが醸造施設で収穫を終えたぶどうをステンレスタンクに入れて発酵を進める。発酵が終わったらまた別のタンクに移動させて約2年間熟成させるらしい。すべての管理は電子化されていてかなり現代的なワイナリーだった。たった2人の正社員がこの全てを管理しているらしい。

出来上がったワインをボトルがラベル貼りを待っていた。

ラベルも全部機械で貼ってそのままダンボールに入れて出荷する。イニゴさんところは小売はやってなくて全部ネゴシアンのところに下ろしているらしい。

やっぱりワイン作りには手間がかかるね。できれば収穫時期に訪れて実際の全過程を見てみたい。

ワイナリー見学の後はイニゴさんが大好きな町、サン・テミリオンへ。

サン・テミリオンは観光客で賑わっていて日本人の方も結構いた。この旅で韓国人や中国人の観光客はたくさん見たが、日本人はあまり見ることができなかった。やっぱり皆さんワインが好きなのかな?

中世の景観をそのまま維持している町はアップダウンが激しくてその路面も昔のままの石になっていた。またどこに行ってもワイン屋がたくさんあった。

町の風景が1500年代だと言っても信じちゃうくらい昔のままだった。今までのオルドタウンと違って本物の感じ。

またイニゴさんの家に戻ってランチ。昨夜は魚を食べたので今日は肉をと豚肉のステーキを焼いてくれた。庭にはバーベキュー専用のコンロが2台もあって肉や魚をいつでも焼けるらしい。イニゴさんは豚肉が好きらしいのでいつかサンギョプサルを一緒に食べに行きたいね。

肉にはやっぱり赤ワイン。このワインはイニゴさんが直接作ったワイン。

シンプルに塩と胡椒だけで味付けした豚肉のステーキと

イニゴさんが作ったワインで食べるランチは贅沢そのものだった。

ランチを食べながらまたイニゴさんとたくさん話しをした。イニゴさんのスペイン出身で7歳くらいに両親が離婚してお母さんが5兄妹を連れて仕事を探しにフランスに渡ったらしい。イニゴさんのお母さんはフランス語を話せなかったが、皿洗いや掃除などたくさんの仕事をこなして5兄妹を立派に育ててあげてしっかり勉強もさせてくれた。そのお陰でイニゴさんは大学で修士まで取ってその後は30年以上不動産仲介会社を経営して夢だったワイナリーまで手に入れた。その仲介会社を売却して仕事からはすべて引退してすべての争いから離れて今はこの家で平和に暮らしている。もうこれ以上求めるものはなくてただただ穏やかに暮らしてたまに旅行をしてこれからの残りの人生を楽しく生きていく。なんと理想的な引退の仕方なんだろう。

またイニゴさんから理想的な生き方を一つ学んだ。この旅行を通じてたくさんの人にあってそれぞれの行き方、考え方でたくさんのことを学んでいる。これだけでもこの旅に出て本当によかったと思う。