死んだように寝た。これは寝たというより意識をなくしたと言ったほうがいいかもしれない。その分起きた時は疲れが取れて体が軽い。この日もまたタスクがたくさんあったので朝早くから動き始めた。隣のホテルの朴さんと8時半に待ち合わせをして一緒に動くことにした。日本より1時間早いのでその分得してる気分。

この日のウラジオストクは曇っていて霧までかかっていたが、それがなんとなくロシアっぽい感じでテンションが上がる。まるで映画の中に入ったような感覚。日本とそれほど離れてないのにウラジオストクは日本や韓国など極東圏と違ってモスクワに近い雰囲気がある。

ウラジオストク駅前のレーニンの銅像。人々が絶対見上げられるように絶妙に設計されている。そのレーニン同士の下で同じポーズで記念写真を撮った。こういう観光っぽいこともたまにすると楽しい。

ウラジオストク駅も霧の中。あの向こう側に港がある。港からホテルまでは直線距離で400mくらいしか離れてないのにウラジオストク市内はほぼ一方通行でホテルに行くにはぐるっと回って約2km近く走らないといけない。前日のタクシーの運転手は荷物が多いからと言って最初言った値段の2倍を要求したが、今考えると最初の値段も普通料金の2倍くらいだったのでかなりボッタクリだった。まあしょうがない。

真っ先に向かったのはサミット銀行の両替所。ルーブルで日本だと交換できる所がなかったし、韓国だと為替レートがあまりよくなかったので現地で両替することにしたけどやっぱりそれが正解だった。結構多めに両替したけどクレジットカードが使えないのでやっぱり不安が残る。もう少ししとくべきだったのかな…。とりあえず今週末までウラジオストクで過ごしてみて物価感を掴めてから来週月曜日にどうするか決めよう。

次はロシアのSIMカードを買いに。ウラジオストクの車の運転はすごく荒いのに横断歩道に人がいると絶対止まる。多分規制がすごく強いと思うけどちゃんと止まって偉い。

ロシアの大手通信キャリアのMTCのSIMを買うことにした。実は今回旅に出る前にFLEXIROAMのグローバルeSIMを購入してそれが上手く動作していてロシアではBeelineというキャリアと連携しているので保険的に違うキャリアのを買いたかった。

MTCのお姉さんが無口で表情もあまりなくてすごく怖かったが、言葉もあまり通じないのに面倒がらず最後まで丁寧に説明してくれて動作確認までしてくれた。本当にありがたい。この購入手続きに結構時間がかかってしまって後ろの長蛇の列ができてしまったが、誰一人文句言わず、嫌な表情もせず、みんな不気味なくらい静かに待っていた。あ、これがロシアスタイルなのか!前日の入国手続きもこういう文化のためのオリエンテーションだったかもしれない。
1ヶ月無制限(通話&インターネット)のプランで1,500ルーブル。ここにはSimカード代や開通料など諸々含まれているらしくて翌月からは650ルーブルを払えば1ヶ月ずつ延長できるらしい。多分。
お金が手に入って電話番号も手に入るとロシアでの人権を得たような気がする。電話番号があるのでもうこれからはYandex Goでタクシーも呼べる!

喜びながら歩いてたら前日の戦友たちとばったりと会った。こんなに嬉しいとは!まあどのみちこの後の通関エージェンシーのGBMのオフィスで会う予定だったけどね。

みんなでGBMのオフィスに移動。今回のホテルを決め手はGBMのオフィスと近かったからだが、実はGBMのオフィスが移転していた!みんなを連れてここがGBMのオフィスですと得意げに案内したが、そこはもう他の会社のオフィスだった。Google Mapsのアップデートをお願いします…。今回はっきり分かったのはロシアではGoogle MapsよりYandex Mapsが精度も高いし、情報量も豊富。
GBMのオフィスで今後の流れに関しての説明を聞いてからウラジオストク税関事務所に移動して一人ずつパスポートと書類、本人確認を行った。別に大したことではないが、とにかく時間がかかる。税関事務所まではバスがないので歩きだったが、線路を渡れなくて遠回りするのでかなり時間がかかる。また税関事務所では偉い人がタバコ休憩中だったのでそれをじっと待ってからの手続き…。また車両の責任保険料や手数料の支払いはその翌日に。なるほどなるほど。

この日もまた疲れたのか甘いものが食べたくて帰り道にホテル前の露店でイチゴを売っているおばちゃんからイチゴを買った。ホテルに帰って食べてみたら…やっぱり日本のイチゴが世界一美味しい!

晩ごはんはまた車両組が集まって昨日と今日の激務(?)をねぎらうためにキングクラブを食べにPyatyy Okean(5th Ocean)へ。

このストリートはウラジオストクでも有名な観光名所らしくてたくさんの若い人たちで混んでいた。その真ん中にあるオシャレスポット。

フランスのワインも結構置いてあって西側の制裁もそれほど効いてないような気もしてきた。値段もすごい高いわけでもないので何かしら輸入ルートがあるのかもしれない。実は市内にバーガーキングやKFCなども普通に営業していてスーパーなどでは有名会社の飲料やお酒、食品なども売られていてあまり戦争の影響を感じない。ウラジオストクのみなさんは普通に生活している印象だった。

頼んだのはキングクラブ4kg!同じ所で取れてもこれがロシアに行くとキングクラブに、日本に行くとタラバガニに、韓国に行くとデゲになることだよね?美味しそう!



キングクラブ他にクマエビや海鮮唐揚げも頼んでみんなでワイワイ。すごく大変だったが、一生語れる武勇伝ができてみんな楽しそう。
こういう経験は金を払っても買えない。