夜中隣の部屋に人が集まって宴会をやっていた。壁が薄くて丸聞こえ。まあしょうがない。耳栓を用意したら22時が過ぎると音がパタッと止んだ。この宿のルールとして22時以降は宴会や騒ぐのが禁止と決められているのかもしれない。あんなに騒いでいたのにビックリ。それもあのお母さんが仕切っているらしい。お陰様でぐっすり寝れた。

朝6時起きてシャワー浴びて支度をしてから朝ごはんを食べに食堂に行ったらあれほど広い駐車場に空きがないくらいトラックで埋まっていた。Mayak Hotelは一般客よりこのようなトラック運転手や道路工事関連の方のための宿なのがよく分かる。
一晩泊まりながら見ているとここの宿は一つのコミュニティのような感じでお母さんがエボシ御前の役割をしているような気がしてきた。トラックの運転手さんたちや食堂のおばさんたちを束ねてリードする。優しさの裏に力強さとカリスマを感じる。お母さんの好意でその世界の中で一晩お世話になったような。

料理はとにかく量が多かったので朝ごはんは缶コーヒーといくつかのロシアパンだけにした。結構甘い。ロシア人って以外と甘いものが好きなんだね。コーヒーやティーにも砂糖を一杯入れるし、料理も甘い味付けのが多いような気がする。

あと、昨日のように食堂が見つからないときのために非常食としてSNICKERSを2本買った。実は甘いものはあまり好きではないが、生きるためには必要。
支度を終えて7時半くらいに宿を出た。寒いのにお母さんが外に出て見送ってくれた。言葉は通じなくても気持ちは通じる。マイナス2℃なのにお母さんとおばあさんたち、トラックのお兄さんたちにたくさんの元気と癒やしをいただいたので全く寒くない。昨日は2℃でもあんなに寒かったのにね。やっぱり人の気持ちってすごいね。
入り口には中まで入れなかったトラックやトレーラーが行列を作っていた。本当にこの人たちがこの辺りで夜頼れるところはこの灯台(Mayak)しかない。一緒に出発したトラックの運転手さんに挨拶をして気持ちよく出発。今日は少しライトで400km先のチタなので気が楽。
出発してまもなく非舗装の工事区間が現れて少し緊張したが、ここの短い区間だけだった。DesertXはロシアのお兄さんたちに大人気でどこに行っても熱い視線を感じてしまう。

Mayak Hotelを出て約100kmくらい走ると急に風景が今までと一変してモンゴルのような景色が広がる。今までの白樺の景色も大好きだが、これはまたこれで大好き。大好物が続いてくる感じでたまらない。

一旦休憩をしながら気持ちを落ち着かせる。これは楽しすぎる。
今まで経験してない風景、これが大陸か!アメリカもこんな感じかな?どこまでも地平線が広がって目を遮るものが一切ない。もし季節がもう少し進んでたらまた違う風景を見れたのかもしれない。絶景があり過ぎて困る。

バス停を見つけたのでちょっと休憩。チタに近づくにつれこういう小さい集落が増えてきた。ハバロフスクを過ぎてから幹線道路周辺にはあまり町がなかったのでこうやって町が見れるだけでも嬉しい。
順調に進んで思ったよりも早く13時半くらいにチタに着いてしまった。途中お昼食べたかったが、お店がなかったので強制走行。シベリアの道はスパルタ過ぎる。チタもまたシベリアのどの都市とも違う独特な魅力がある都市だった。ハバロフスクを出てからずっと道路標示にチタまで何キロと書いてあってチタまで行かなきゃいけない使命感みたいなものまで抱いていたのでそのチタに着いたのがすごく嬉しかった。一つの関門を通過したような。

今回泊まるホテルはArcadia Hotel。チタの中心街にあるホテルでウラジオストクを出てから泊まったホテルの中では一番しっかりしているホテルだった。実はここまでいいホテルじゃなくてもよかったが、なぜか予約可能なのがここしかなかった。

このホテルはかなり独特な作りをしていてエントランスに入ってからエレベーターの場所までがまるで迷路で聞くだけでは探せない。ジェイソン・ステイサムみたいなセキュリティの方が部屋まで案内してくれたが、それはホテルマンのサービスではなくあくまでも部屋の位置を教えてくれる行為だと思う。ただ、荷物が多くて大変そうに見えたのかタンクバッグを受け取って運んでくれた。ありがたい。
また廊下がやたら広くてソファまで置いてある。そこに人が座っているのはまだ見たことがないが…窓やカーペット、ソファまで非現実主義の映画に出てきそうな雰囲気。かなり無駄が多くてありえない構造をしているが、それが面白い。

部屋はクラシックな感じにまとまって素敵だった。申し分ない。今までの宿に比べるとちょっと贅沢過ぎるのかもしれないが、せっかくなのでしっかり休もう。

あ、その前にチェーンのメンテンナス!1,000kmことにしているが、だいたい一日平均で500kmくらい走っているので二日に一回はやっているような気がする。釜山で購入したチェーンクリーナーがほぼなくなった。ウラジオストクでもう一本買っといてよかった。

チェーンメンテも終わったので少し遅めのランチを食べに「LOVE CAFE」へ。ちょっと変な名前だが、Yandex Mapsで評判がよかったので。チタの町並みの作りにも旧ソビエトを感じる。

LOVE CAFEはチタのホットスポットでオシャレでモダンなカフェだった。名前だけなんとかすればより映えると思うけどね。写真とグーグル翻訳を頼りにロシアの麺料理を頼んだが、中華料理と日本の焼きうどんにロシアンテイストが加味されたフュージョン料理が出てきた。今まで味わったことのない味だが、美味しい!さすがの人気店。
明日はウラン・ウデまで約660km。今までで一番長い距離を走らないといけないので今夜はゆっくり休もう。
もう日本縦断くらいは走ってるくらいの距離感ですね。
それでもロシア国土の1/3も横断してないなんて、おそロシア~;
そろそろモンゴル入りですか:)
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距離的にはそうですが、日本とはその密度が違うのでまたそれぞれのよさがあると思います。モンゴルも楽しみすぎますね!
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ブログもツイッターもとても楽しみに拝見させてもらってます!シベリア横断憧れます!最終的には何処まで行くんですか?気をつけて、良い旅を続けて下さい。
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ありがとうございます!最終目的地はイギリスを想定していますが、状況によっては変わる可能性もあります。
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