EP056 Beaune

昨夜は隣のテントの子どもの夜泣きと鳥の鳴き声であまりちゃんと寝れてないけど朝起きるとそれほど辛さを感じない。多分キャンプの楽しさが勝てるだろう。

それでも起きたのが結構早い時間だったので湖辺に散歩しに行った。やっぱり湖畔でのキャンプは独特な魅力がある。特に朝のこの時間が好き。

全部同じ形の大型テントが並んでいたのでこれはキャンプ場が設置して貸しているものだと思ったら違った。テントそれぞれ別のオーナーがいて常設で別荘のような使い方をしているっぽい。人がいないテントにも家具や冷蔵庫などそれぞれ違う生活用品が置いてあった。いくらかは分からないけどこれはまたこれで使い勝手がよさそう。またこのキャンプ場がチューリヒ市内から近いのもあるのかもね。

アルプスから流れた水なのかな?都心から近いのに水質がよくてすごく綺麗。

昼間は30℃に近く暑かったが、夜になるとかなり冷え込んだ。やっぱり湖が近いからか?そういう時はモンベルの寝袋が優秀で役に立つ。またHelinoxのコットも。ヒルバーグのStaikaも。みんな大きいし、重いし、嵩張るけど一回慣れてしまうと他のでは物足りなさを感じてしまう。

周りが起きるのをある程度待ってから支度を始めた。キャンプも一泊だけだと楽しさと大変さの帳尻が合わないんだよね。次は最低でも2泊くらいはしたい所だが…。

支度が終わってキャンプ場を出たのが9時半。思ったより時間がかかってしまった。

フランスに向かう途中ガソリンを入れるために高速道路のガソリン・スタンドに寄ったらそこは日本のような巨大サービスエリアがあってスイスらしいお土産屋と飲食店などが並んでいた。バーガーキングもあったが、量がヘビーだったのでカフェへ。

カフェラテとクロワッサン。最近の朝ごはんはこのくらいの量がちょうどいい。コーヒーマシンがなかなか立派だと思ったらさすがコーヒーも美味しい。

バイクに戻ったらドイツから観光に来ているお母さんから声をかけられた。ナンバープレートを見て気になったと。今回の旅のことを色々話したら応援してくれた。こうやって声をかけていただくと結構励まされる。またこうやって人と話すとそれも嬉しい。

チューリヒからまず向かったのはディジョン。Ducati Dijonに行くためだった。実は一週間前くらいにエンジンオイルとチェーンを交換したいとメールを送ったが返事がなかったのでとりあえず行ってみることにした。エンジンオイルは前回変えてからもう4,000km近く走っているので早く変えたい。

しかし、残念ながら今は対応できるリソースがなくて後日でも1ヶ月半後くらいになりそうというのでとりあえずオイルフィルターだけ購入して店を後にした。とりあえず他のバイク屋でお願いしてみよう。

何ヶ所かディジョン市内のバイク屋を回ったが、どこもダメでやってくれる所がなかった。諦めて宿に向かおうとした時にこの方々が声をかけてくれた。彼の名前はフィリップさんでライダーでありながらハンググライダーも大好きで日本の神奈川にも日本のハンググライダー団体からの招待で行ったことがあるらしい。自分も神奈川から来たという話をしていたら結構盛り上がった。彼にエンジンオイルの交換をしてくれるお店を知らないかと訪ねたらいくつか知っているので付いてきてと。

彼と彼の彼女と一緒にいくつかのお店を回ってやっとやってくれるお店を見つけた。しかし、時間も遅く他の作業もたくさんあるので明日午前8時にきてくれれば対応するよと。もうお店の方にもフィリップさんにもフィリップさんの彼女にも感謝しかない。

やっぱりこういう偶然な出会いこそが旅の醍醐味だと思う。

問題も解決できたの軽い気持ちでボーヌに向かって走っていたら…ジュヴレ・シャンベルタン、シャンボール・ミュジニー、モレ・サン・ドニ、ニュイ・サン・ジョルジュ、ヴォーヌ・ロマネなどなどワインボトルのラベルでしか見たことがなかった村が続々と出てきてずっと続くぶどう畑に鳥肌が立てきた。もうこれは聖地巡礼!それもまだ始まってもないのにこんなに嬉しいとは。

今日は通るだけだから落ち着いて自分。

今回の宿はAirbnbでボーヌの中心街から近いアパートを借りた。そもそも予約可能なホテルがあまりなかったので選択の余地がなかった。メインストリートから一つ奥に少し入った所にあって静かで過ごしやすそう。周りにレストランもあるのでご飯にも困らなそう。

アパートは2階の一室で入ると大きい前室があって光で満ち溢れていた。こういうのをパティオというのか?

伝統的な作りの家をリノベーションしたようで古いものの良さと新しいものの良さを上手く混ぜ合わせた感じ。特に窓からの光が気持ちいい。

壁もベッドを白を基調に清潔感あって素敵。

また窓からすぐバイクが見下ろせるし、何かあった場合でも盗難防止ロックからの音ですぐ分かると思う。ボーヌは駐車に関してはかなりゆるくて路駐が基本のようだ。家の前にちょうどいい感じにバイクが一台停められる空間があってよかった。

ボーヌ市内には大勢の観光客で賑わっていた。だからホテルが取れなかったかもね。またホテルがそれほど多くないのかもしれない。

街並みも古さをそのまま持っていてヨーロッパの他の都市のような綺麗に作り直した感じではなくて、またそれがいい。

夕方ののんびりした雰囲気と光が気持ちいい。

ボーヌでの初日は家の前にあるレストランで取ることにした。隣にバイクを停めさせてもらっているお礼も重ねてね。路地裏の小さいお店なのにお客さんで大変混んでいた。ちょっと遅かったら入れなかったかも。

とりあえずシャンボール・ミュジニーのハーフボトルと炭酸水を一本。実はスティルウォーターを頼んだが、あまり英語が通じずこれが来てしまった。もうしょうがない。

鶏ガラスープに野菜中心のスープをいただいてから

メインのステーキ。お肉の味がしっかりしていて弾力あって力を感じる一品だった。ジョゼフ・ドルーアンのシャンボール・ミュジニーでは力不足を感じるが、ボーヌで飲んでることだけで1.5倍くらい美味しく感じている。

もう明日からのブルゴーニュでの生活が楽しみで仕方ない。

EP055 Zürich

ミュンヘンを出て次の目的地のスイスのチューリヒへ。距離的に約310kmとそれほど遠くないので途中お城と湖で有名なフュッセンに寄ってから行くことにした。

フュッセンまではドイツの南部の田舎道をずっと走って行くのだが、この道がすごく美しくてその中を走るのが楽しい。まるで絵に描いたような風景だが、実はこういう風景が先にあってそれが美しくて絵によく描いたからそのように思ったかもしれない。

田舎の町がまたすごく綺麗だったので幹線道路から離れて少し寄り道してみた。消防団らしい建物があってそれがまたいい味を出してたので一枚記念写真を。絵になるね。

またその集落の奥まで走ってみた。家や庭はもちろん、木の塀や道沿いの草まで完璧なくらい整っていて驚いた。どうやったらここまで管理できるだろう?ドイツの南部やオーストリアの田舎町の美しさには毎回驚く。

途中給油のために寄ったガソリン・スタンドでスイス用のVignetteを売っていたので購入した。スイスは車もモーターサイクルも同じらしい。オーストリアはモーターサイクルのほうは車より安かったのにね。またその値段も2倍くらい高くてスイスの物価の高さが見て取れる。

楽しい道を走って経由地のフュッセンへ。ここはもう完全な観光の町で夏の軽井沢のような雰囲気だった。また車の多さにもビックリ。

商店街はパスしてお城と湖の景色が楽しめるスポットへ。もうこの道だけでもここに来た甲斐があるくらい美しかった。また走っている途中に見えるお城も自分がヨーロッパの道を走っていることを実感させてくれる。

ここもたくさんの車と人で賑わっていて上までは車で行けずここの駐車場に停めてから徒歩で行くらしい。そこまでするつもりはなかったので一旦ここで引き返す。

とりあえずディズニーランドの眠れる森の美女の城のモデルになっていたノイシュヴァンシュタイン城の写真だけ一枚残す。まあ観光地はこのくらいで十分だろう。

フュッセンからチューリヒまで思ったより距離があって結構時間かかってしまった。もう17時近くなっていたので焦る。キャンプ場なので予約もできず直接行って話すつもりだったが、これ以上遅くなるとリセプションが閉まっちゃう可能性もあるから。

しかし、小麦畑の景色が綺麗すぎて足が止まってしまう。ここから車で5分もしない距離にチューリヒの街があるのにね。ヨーロッパの都市の自然との近さが羨ましい。

キャンプ場があるGreifenseeは小さいけど美しい湖だった。ここで泳ぐこともできるらしいが、水泳はできないので見るだけにしといた。しかし、この日は湖に飛び込みたいくらい暑かった。

今回行ったのはNaturfreunde Zeltplatzというキャンプ場で、実は着いた時はもう受付を終了していたが、管理棟の近くで泊まっていたお母さんが管理人に電話してくれてなんとか受付ができた。言葉も通じないのに人を助けるために一生懸命にコミュニケーションを取ってくれたお母さんに感謝しかない。

無事チェックインができて急いで買い出しをして設営が終わるともう20時がすぎてすっかり夕日になってしまった。ロシアでは昼がもっと長かったので結構南に来ているのがよく分かる。

行ったスーパーでお酒を売ってなかったのでまたそこから10kmくらい離れているワインショップまで行って閉店間際で購入できたスイスのピノ・ノワールワイン。テーブルワインとしてマイルドで飲みやすかったが、風味や特色が弱くて少し残念だった。でもスイスでスイスワインを楽しめたので満足。

他の支度で色々忙しかったので日本から持ってきたコシヒカリを自動炊きで放置してたら見事に失敗していた。固体燃料ってすぐ劣化してしまうね。水を出してお粥みたいな感じにしてなんとか食べられるようになった。

おかずはスイスのソーセージ。

無事キャンプができてヨーロッパでキャンプをするために日本から19,000km、あんなに重い荷物を背負って走ってきた甲斐があった。しかし、すごくいいキャンプ場だったのにバタバタしてあまりのんびりできなくて残念だった。次キャンプをする時は寄り道せず時間に余裕を持ってよりキャンプを楽しめるようにしないとね。

明日はいよいよ約束の地、ブルゴーニュへ!

EP054 München

前日楽しくてちょっと飲みすぎたらしくて久しぶりに二日酔い気味だった。朝起きられず9時が過ぎてやっとベッドから出られて支度を始めた。3日も滞在してたので荷物はほぼ開けっ放しでその整理だけでも結構時間がかかった。それでも荷造りにはかなり慣れたのでそれほど苦でもない。収まれそうにないものが綺麗に収まると気持ちがいい。

この日は再びドイツに向かった。元の計画はザルツブルクに向かってアルプスを楽しんでまた南下してイタリア訪問に行く予定だったが、アルプスの南のほうはこれから一週間くらいずっと雨らしいので計画を変更してスイス、フランスを先に行くことにした。ドイツは距離的に一泊する必要があったので寄ったが、せっかくなのでミュンヘンに行くことにした。

出発して1時間くらい高速を走ってからガソリン・スタンドに寄って給油とブランチを。濃いオーストリアコーヒーが体に染みる。この一杯で元気が出た。オーストリアではワインを頼んでもコーヒーを頼んでも水を一緒に出してくれるので助かる。やっぱり味が濃いからかな。

ドイツに行く途中たくさんのオーストリアの田舎町を通って行ったが、どの町も綺麗でよく管理されていた。またその所得水準がかなり高そうだった。オーストリアの農家の経済的構造が気になる。

順調に走ってミュンヘンのホテルに到着。都心からは少し距離があったが、ちゃんとした駐車場が敷地内にあったのでここに決めた。ドレスデンでの一件以降、ホテル選びはまず駐車場を確認してから決めている。正直人はどうでもいいが、駐車場がしっかりしているホテルは他の設備もいい場合がほとんどなのでまあそれでいい。

チェックインを済ませてシャワーを浴びてからすぐBMW Museumに向かった。BMWという社名はBayerische Motoren Werke AGの頭文字で直訳するとバイエルンのモーター工場、そのバイエルン州の州都がミュンヘン。そう、ミュンヘンはBMWの本拠地なのだ。

まずはBMW Weltへ。ここはBMWの現行モデルが展示されていて電気自動車モデルがメインで展示されていた。もう世の中の流れは電気自動車に決まっているけど本当にそれでいいのかは今でも疑問が残る。後、最近のBMWのデザインはあまり好きになれない。

BMWグループなのでMINIも展示されていた。MINIも電気モデルがメインに。

BMW MuseumはBMW Weltの向かい側にあってその独特な形が印象的。左がエンジンのシリンダーを形にしたBMW本社ビルで右側の茶碗のような形のビルが博物館。

博物館に入るとまず歓迎してくれるのがこちらの2台。やっぱり昔の車のこの愛らしいボディラインが好き。またこの色もね。

これがR32でBMW初のモーターサイクル。1923年に生産が開始されたモデルなんだが、もうこの時から既に水平対向エンジンが実装されている!エンジンの原型はこの時から今のRシリーズと同じ。やっぱりブランドは歴史から作られる。

こういうクラシックカーのさり気ない革ストラップが格好いい。もうたまらない。

こちらはRS255。これが1930年代モデルなんだが、もう現代的な形をしていて492ccをエンジンを積んでいて時速220kmまで出したらしい。格好いい。

BMWといえば3シリーズ。歴代の3シリーズが全部集まっているが、やっぱり昔のデザインのほうが格好いい。というか好き。

こちらはまたクラシックライナップ。なかなか人がいないタイミングがない。

こちらはまだキドニーグリルが適用される前のモデルなのかな?このシンプルで機能的なデザインもいいよね。一回はこういう車で走ってみたい。

コンセプトモデルのM1と2015年モデルのM3?M4?かな。キドニーグリルのサイズはこのくらいがちょうどいいと思う。

BMW Museum、思ったより楽しかった。歴史が詰まっていてそれはすぐ真似できるものではなくてブランドの真の価値はその歴史から出てくるものだと実感した。

せっかくなので旧市街にも行ってみた。たくさんの人で賑わっていたが、日曜日だったので飲食店以外の商店はほとんど営業してなかった。Belstaffがセールやっていたのに閉まっていて残念。

最近は見すぎたのかヨーロッパの都市によくある旧市街に行ってもそれほど心が動くものがなくてそれより人々の表情のほうが面白い。自由に感情を発散していてその表情が豊か。

ミュンヘンの新市庁舎。最初は教会だと思ったが、新市庁舎だった。なかなか迫力がある。

聖母教会の前で説明を聞いている団体の観光客。アメリカからの方々なのかな?説明を聞かず後ろを向いている女性は

その真後ろで演奏している楽団が気になっている模様。この楽団は今までの旧市街で演奏していたミュージシャンの中では一番上手かったような気がする。演奏しながら自分たちのCDも売っていた。

旧市街を歩き回って少し疲れてきたのでそのまま夕食を食べに韓国料理屋へ。もうシュニッツェルは飽きたかも。久しぶりのスンドゥブチゲだったが、本格的でなかなか美味しかった。本場の味!

夕食の後は電車でホテルまで。実はこの旅を始めて電車に乗るのはこれが初めて。電車の乗り方をネットで調べてからいざ駅へ!地下なのに鳩が徘徊していた。そんなに食べ物もないと思うけどね。

発売機は日本語まで提供していてその翻訳をちゃんとしたものだったので迷わずチケットを買うことができた。またお支払いはカードで。ヨーロッパに来てからはあまり現金を使うチャンスがない。

面白いのは改札口がなくてあおのTicketsと書いてある機械にチケットを入れて自分で捺印をしてから電車に乗るようになっていた。

この捺印をしないと不正乗車とみなされるらしい。ドイツは基本人を信頼するタイプなんだね。

今回乗ったのはU2ラインで電車は10分ことに来ていた。電車の形状はそれぞれでこれは結構古いタイプで多分日本だと使用年数を超えてもう使わなくなっているような電車だった。

一回乗り換えも必要だったが、改札口がないので乗り換えもかなり楽。道を間違えても入れない心配がないのもいい。

2回目の電車は最新式で車内は日本より広い。ドイツ語のアナウンスも相まってSF映画の中のような雰囲気だった。

約30分でホテルの最寄り駅に到着。駅ことにそのデザインが違っていてそれも面白い。ここは新都心のような所で企業のラボやオフィスなどが密集している地域のようで駅内のデザインもインダストリアルな感じでクールとモダンなデザインだった。

短い滞在だったが、ミュンヘンを満喫できた。明日はスイスへ。

EP053 Wachau

ウィーン三日目、この日もまたhenryさんがアテンドしてくれてツーリングに出かけた。この日は世界自然遺産のヴァッハウ渓谷へ。前日に続き最高の天気でツーリング日和だった。これはシベリアとモンゴルでの試練への補償にように感じられた。本当に頑張った甲斐がある。

ドナウ川に沿って作られた道を走っていく。やっぱり天気のいい週末だったのでたくさんの車とバイクで賑わっていた。それでも流れがよくてスピードを出さなくても十分楽しい。暑くもなく寒くもないバイクを乗るには最高の天気。

ビューポイントで写真を一枚。

ドナウ川の両側にはぶどう畑が山の上まで広がっている。こんな素敵な環境で育ったぶどうで作られたワインは絶対美味しいだろう。急傾斜の山の斜面に畑があるので機械は入れなくて全部人の手で作業をするしかなくてそれでワインの単価が高くてあまり海外には輸出されないらしい。また国内市場だけでも十分採算が取れるので安くしてまで海外に出す必要もないらしい。なるほど。

川沿いを走って行くとずっとぶどう畑と家が続いている。町も家もすごく綺麗でよく管理されていてまた停まっている車などを見るとその豊かさが伝わってくる。

ちょうど昼時だったのでレストランを探したが、どこも駐車場が車でいっぱいで停められなかったのでもっと奥のほうまで行ってみたらやっと駐車場に空きがあるレストランを見つけた。

厳密にはレストランではなくてホイリゲだった。ここもお客さんでいっぱい。実は久しぶりのいい天気だったらしくてみんな初夏の眩しい日差しを満喫している。

なのでこんなに素敵な室内空間があっても室内には誰もいなかった。

ホイリゲはワインがメインで冷たくて軽い料理しか提供できないルールがあるのでだいたい酒のつまみのような料理が多かった。味も少し塩気が強くてワインが進む感じだが、バイクなので飲めないのが残念!ここはホワイトワインが美味しいらしい。くぅ…。

食事の後は山のほうに上っていった。山梨のフルーツラインを思い出す。ここはヨーロッパなので家や畑、石垣の作り方も日本と全部違っていてまたそれが面白い。

山の上にビューポイントがあったのでバイクを停めて景色を楽しんだ。こういう風景を見ていると自分が今ヨーロッパにいるのが実感できる。絵に描いたような、頭の中にあるヨーロッパのイメージそのままだった。

より奥のほうに走っていくとそこはヤウエルリング・ヴァッハウ自然公園で全てが綺麗すぎてまるで夢の中を走っているような感覚だった。こんな景色が現実にあるのか!またその中を走っていくのが楽しすぎる。

またその中の家々もこの美しい自然に溶け込んでいてその一つ一つが愛おしく感じた。これがヨーロッパ、これがオーストリアなのか!素敵すぎる。

目的地も決めず山の中を気ままに走っていく。地形に沿って自然な感じに作られた道の適度なワインディングが気持ちいい。また他にツーリングを楽しんでいるバイクも結構あってたまに一緒になって走ったりしたけどそれがまた楽しかった。みんなライディングが上手くて流れがいい。

素敵なバス停があったので停まってみた。バスは一日5本くらいしか来ないらしい。隣にトトロが立ていても全然おかしくないような風景。

走っても走っても美しい景色は続く。またその中にある小さい集落もヨーロッパの映画に出てきそうな綺麗さ。アグリツーリズモ(Agriturismo)という農家民泊もあるらしいので今度はそれにも停まってみよう。

最後はメルク修道院でツーリングを締め括る。ピーク時はここまで人で埋め尽くされてテーマパークのような状態らしいが、まだそれほど人がいなくてよかった。それでも大きい駐車場には貸し切りの観光バスがたくさん停まっていた。

やっぱりツーリングといえばソフトクリーム。体に染み渡るこの甘さがいい。

帰りは川の反対側を走っていく。ここは少し川から離れて走るのでぶどう畑の真ん中を通過していく。途中結婚式のパレード車両の中に挟まれたりもしてオーストリアの田舎の雰囲気を満喫した。

また橋を渡って高速に戻る。この橋も結構いい味をしていてその構造が格好いい。

約1時間くらい走ってウィーン市内に戻った。henryさんが気を使ってくれてまだ走ってないだろうウィーンのメインストリートのほうに案内してくれた。走りながら見るオペラハウスがまた素敵。ウィーン市内は車が多くてもそれほど渋滞している感じはしなくて走りやすい。

夜はまたhenryさんの友人らと一緒に宴会。とりあえずビールからスタートしたけどこのビールがまた旨い。これがモーツァルトが愛したビールか!

このお店は韓国料理と和食、中華、タイ料理などアジア系の料理が楽しめてフュージョンな感じで美味しい。この天ぷらも衣が独特で食感がよくて美味しかった。

モーツァルトが愛したビールの後は皆さんが大好きな赤ワインのSALZL。オーストリアオリジナル品種の葡萄で作られたらしくて深い風味と味わいが印象的だった。

こちらはまた白で、この日行ってきたヴァッハウのワインで名前もDOMANE WACHAU!白でもちょっと濃い目でかなりパワーを感じるいいワインだった。日本でも普通に売ってくれるといいのにね。

もう今回のオーストリアではhenryさんにお世話になりっぱなしでそのお陰でオーストリアの魅力を十分すぎるくらい満喫できた。henryさんには感謝しかない。

EP052 Semmering & Rax

ウィーン二日目、この旅を始めてから初めて移動のためではなくてただ楽しむためにバイクを乗る日だ。予定はそれしかないので朝はのんびりと散歩に出かけた。

金曜日ということもあって街に小さく蚤の市が開かれていた。まあ必要なものはあまりないけど見ていると楽しい。こちらの方はクラシックカメラを売っていてその使用法を説明していたが、その格好がクラシックカメラとぱっちり。こういうのが好きな人というのがよく分かる。みんなあまり商売というよりは自分が好きなものを持ってきてそれに興味がある人と話すのが好きな感じだった。天気もいいし、会話も弾むよね。

みんな自転車によく乗っていた。道路の作りも自転車フレンドリーで車だと一方通行が多いので近場だと自転車のほうが便利だと思う。たまにものすごいスピードで暴走している自転車もいてちょっと怖いときもある。

天気がよかったので歩くのが楽しくなってインネレ・シュタット(旧市街)まで行ってみた。まだ朝早い時間だったのでそれほど人は多くなかったので歩きやすい。

旧市街は観光よりも商業施設が多くてたくさんのブランドのお店があった。また自転車で出社しているお姉さんが格好いい。

奥まで行くとシュテファン大聖堂が現れてその繊細さと規模感にまたビックリ。写真に上手く収めたかったが、今のレンズではこれが精一杯。

ちょっと歩きすぎたのかお腹が空いてきたのでCafe Mozartで朝食。いかにもオーストリアらしい名前のCafeだが、朝食のメインはイングリッシュブレックファースト!真っ黒に転けたベーコンや塩っぱすぎる味まで完璧に再現している。

テラス席で優雅に朝ごはんを楽しんだらあまり時間がない!急いでホテルに戻って支度してhenryさんとの約束場所へ向かった。

ウィーンから南に40kmくらい離れたガソリン・スタンドで待ち合わせ。ちょうど約束時間に二台ともほぼ同時に到着した。久しぶりに見るスラクストン、やっぱり格好いい。こうやって二台並べるとそれぞれの良さが見えて面白い。

ガソリン・スタンドのカフェで本日のコースに関してhenryさんからブリーフィングがあった。道の詳細やその良さを説明してくれていてそこを走ることを考えるともう楽しい。

henryさんが気を使ってくれて私の走行動画を収めてくれた。いつも一人で走っているから自分の動画がなかったので有り難すぎる。またスラクストンの排気音は相変わらず重低音が効いていて気持ちがいい。

ちなみにこの日はまたGoproが放電してしまって使えなかった。いつもと同じ環境で充電したのに…アクションカメラなのに色々デリケートすぎる。なので動画は全部henryさんが撮ってくれたものを使っている。

最初の目的地はBurg Forchtenstein。絵に描いたようなイメージ通りのお城で中にレストランがあるのでお昼をそこで食べることにした。ヨーロッパらしい?ヨーロッパでしかできないツーリングでもう楽しすぎる。お城に登る前にビューポイントで記念写真を一枚。

お城までの上りもhenryさんが動画を撮ってくれた。また久しぶりのグネグネ道が楽しい。

入り口からヨーロッパの城らしい貫禄がある。

城からは町全体が見下ろせて領主はここからこの風景を見ながらいろんなことを考えたんだろう。自分の感覚からすると町から離れて山の上に住んでいるとちょっと寂しそうな気もするけど大丈夫だったのかな?

城の一角を改造したレストラン。城の構造に合わせて奥にもテーブルが広がっていて結構大きかった。100人以上入れるスペースがあって週末は結婚式なども行われるらしい。

ポーランドやドイツ、チェコなどでたくさん食べたシュニッツェルは実はオーストリアが元祖らしいのでまた頼んでみた。しかし、その違いはよく分からず…。これに地元の伝統的なビーフスープとハンガリーの肉料理を楽しんだ。そんなにたくさん頼んでないけど密度(?)が高いのかすぐお腹いっぱいになる。

食後はウィーンならではのウィンナ・コーヒー。甘い。

食事の後走り出したら雨雲が付いてきた。ご飯食べるときもポツンポツンと降っていたが、すぐ止んだのでもう大丈夫と思ったらまた結構激しく降ってきた。とりあえずバス停で雨宿り。雨もツーリングの醍醐味!

緩やかなアップダウンが続く北海道美瑛のような美しい畑が多い所を走る予定だったが、雨雲がそっちに行ってるので方向を変えてゼメリング峠へ。

ここは地元でもあまり知られてない穴場スポットらしくて交通量が少ない。それに結構激しめのカーブが続くのでバイクで走るには最高のコースだった。雨で地面が少し濡れていたが、走行しづらい感じでもなかった。ヤビツ峠に近い。

登り切って綺麗なビューポイントがあったので休憩。登山客も多くてアップヒルを楽しんでいる自転車の方も多かった。また雨のおかげで暑くもなくちょうどいい。最高のツーリング日和だった。

また山のほうに上って記念写真を一枚。こういう写真も撮ってもらえて嬉しい。ここがアルプスの東側でここで山が終わってウィーンで平野が広がる感じだった。ここでもアルプスのような雰囲気を感じる。

そこからは伊豆スカイラインのような高速ワインディングロードを楽しんでから地元のライダーたち、峠を攻めきったライダーが集まるKalte Kuchl Alpengasthofで休憩。ここにくるとたくさんのライダーで賑わっていた。ここで少し休んで道を走ってまたここに戻ってきて休憩を取るらしい。

川崎ナンバープレートを見て気になったオーストリアのライダーが声をかけてきた。今まで走ってきた道を説明してもなかなか信じて貰えず。

走った後はやっぱり甘いものが食べたくてケーキを注文。飲料はオーストリアオリジナルの飲料水で結構美味しかった。これも評判がよくてコカ・コーラに買収されたらしい。

この後は高速を使ってウィーンに戻った。この時だけなのか分からないが、金曜日の夕方なのにあまり渋滞してなくてかなり快適だった。

ウィーンに戻ってhenryさんが晩ごはんまで一緒に付き合ってくれてウィーンの老舗ラーメン屋のカルマラーメンへ。元々は日本人がやっていたラーメン屋らしいが、今はオーナーが変わっているのかもしれない。ラーメンはちゃんとした日本のラーメンで美味しかった。

食事の後、henryさんはここから1時間距離の自宅まで走っていた。もう本当に感謝しかない。

1万8千キロを走ってここまで来た甲斐があった。