今日はオムスクからチュメニまでまた600km超えの移動の予定だ。一回慣れてしまうと一日600kmくらいの距離は大したことないように感じてしまう。またロシアは大きすぎるので走れるときは走って距離を稼がないとね。
オムスクを離れると今日もまたシベリアらしい素敵な白樺の森がたくさん現れた。全世界の白樺ファンに届けようと思ってGoproで動画を撮ってみたが、いつもと反応が違う!どうやら充電がされてないっぽい。昨日しっかりUSBで電源につなげて置いたのに…。Gopro mini 11はつなげる電源アダプターの種類にかなり敏感で場合によっては全く充電されない場合があるので要注意。モバイルバッテリーにつなげてみても充電されない。アクションカムなのになんでこんなに充電にデリケートなんだろう。仕方ないので今日は動画なしで。こんあ絶景を記録できないのがもどかしい。

オムスクから約200kmくらい移動した所で少し休憩を取りたいと思っていたらやたらとトラックがたくさん停まっているカフェがあったので寄ってみた。シベリアのトラック運転手さんたちはいい店をよく知っているのでトラックが多く停まっているお店は間違いない。

ここはユウット・パーク(Уют-Парк)というカフェ、というよりはサービスエリアと言ったほうがいいかもしれない。それもかなり現代的な。黄色をベースに青(これはウクライナの!)に赤がアクセントでなかなかセンスがいい。ブランディングも徹底的に意識していてしっかりプロの仕事でシベリアでこういうサービスエリアを見たのはこれが初めて。やっぱり西に行けばいくほどいろんなものが洗練されてくる。

ホテルの建物と商店、飲食店の建物で別れていて商店にはドライブ・レコーダーやハンズフリー、ケーブル類など車に必要な電気製品の専門売場とカー用品店とスーパーマーケットがあった。

食堂はモダンなファストフード店のような感じで清潔感があってちゃんと寛げるようになっている。カウンターでオーダーして番号表をもらってテーブルで待っていると料理が運ばれるシステム。カウンターには料理のサンプルも置いてあるので注文しやすい。

サンプルを見て色々頼んだら注文を受け取ってくれたおばあちゃんがパンは注文しないのかと聞いてきたのでついでにパンも注文した。ロシアではパンが主食でパンを頼まないとおか「ずだけ頼んでなんでご飯を食べない?」に近い感覚なのかもしれない。おばあちゃんもしっかり黄色いユニフォームを着ていた。
久しぶりのモダンなサービス・エリアに感動した。シベリアの伝統的なカフェも大好きだが、こういう文明の利器(?)もあってほしい。

またそこから100kmくらい走ってガソリン・スタンドで給油休憩。たまたま寄っただけだが、昨日モダンさに感動したG-Driveのガソリンスタンドだった。ここはイートインスペースはなかったが、売店が充実していてトイレも綺麗。どんどん文明に近付いている。

また100kmくらい走って幹線道路から抜ける道があってそこに少しスペースがあったので休憩。抜ける道はだいたいこの辺まで舗装されていてこれ以降はオフロードの場合が多い。道があるのかすら怪しいところもたくさんある。
またこの日は2回くらい警察の検問にあった。国際運転免許証を提示してもよく分からなかったのでロシア語で説明が書かれているページを見せながら日本の免許証も一緒に説明したら分かってくれた。また車両登録証やロシアの責任保険書類などを確認して問題なかったので開放された。態度に威圧的なものはなくかなりフレンドリーでどちらかというとバイクで旅をしているのが気になっている様子だった。しっかりと自分たちの仕事をしている。
後、ロシアの交通関連の取り締まりは速度を出せる所で速度を出すのを取り締まるより速度を出しちゃいけない所で速度を出すほうを取り締まるのが多い気がする。速度制限もかなり細かく設定されていて速度を落とす所にはカメラも設置されている場合が多い。普通の道はだいたい90km、少し道が悪いと80km、横断歩道があると70km、町を通過するときは60km、学校の前は40kmなどと。また工事やカブの手前でも減速のサインがあるのでそれだけしっかり守ってもある程度安全運転ができるようになっている。

またチュメニに近づくと白樺の森は少なくなってこのような巨大な畑がよく現れる。黒い肥沃な土地が地平線の向こうまで広がっていた。ロシアやモンゴルでは地平線をたくさん見るが、人間が見渡せる範囲って本当に小さい。
この日は風がすごかった。モンゴルの北西部の突風をたくさん経験したのでこのくらい余裕と思ったが、瞬間的な強さはシベリアもすごかった。また巨大トラックが多いのでそのトラックが生み出す乱気流は厄介だった。

今日は気温が20℃まで上がってかなり暑い。寒さに備えてかなり着込んであるので20℃でも結構汗をかいてしまう。チュメニは木が多くて自然が豊かな都市で緑を見ていると涼しさを感じる。現代的なビルの間にはまだ伝統的なシベリア家屋が残っていて情趣があって素敵な街だった。

しかし、ホテルが入っているビルの前まで来たが、どこから入るのか分からない。看板もないし、それっぽい所に行ってもホテルの入り口が見当たらない。ホテルの電話をしても英語を話すと慌てたロシア語で何か言われて切られてしまう…。かけ直したら今度は電話に出ない…。えっ、こんなことってある?困った時にちょうど目の前を通るお母さんがいたので声をかけてもしこのホテルの位置を知らないかと聞いたらなんとこのお母さんが直接ホテルに電話をして正しい位置を聞いてくれて入り口まで案内してくれた。もう汗ビショビショで疲れ切ってた時だったのでもうありがたくてありがたくて。

やっとホテルに入れてチェックインできたが、このホテルは隠れ家的に運営しているのか入り口もベルを押さないと開けてくれなくて外にも看板もなくてホテルとも明記されてない(もしかするとロシア語だけかも)。また予約したホテルの名前と建物の外に書かれている名前が違う。色々謎が多いホテルだが、ちゃんとした部屋があったのでそれだけで満足。
とりあえずシャワーを浴びてゆっくりしていたらまたジャギョムさんから連絡があった。ジャギョムさんもチュメニまで来たらしいが、ホテルの予約をしてなくて目当てのホテルに行ったら宿泊を断れたらしい。理由はよく分からないが、ロシアでは一定時間以降に予約なしで行くと部屋があっても泊めてくれない場合が多々あるのでできれば予約しておいたほうがいい。私が泊まっているホテルの住所を教えたらここから1~2kmくらい離れてる所にいるらしくてこちらのホテルにたまたま空いている部屋があったのでここでまた合流することになった。しばらくするとジャギョムさんからホテルの入り口が分からないと連絡がきた。やっぱりね。外に迎えに行ってホテルに案内してあげた。

ジャギョムさんが落ち着いてきたら今日もまた二人で晩ごはんを食べに行った。Yandex Mapsで調べると近くにTandyrという評判がよくて美味しそうなレストランがあったので行ってみた。外観からもういい店なのがよく分かる。

入ってみると独特なインテリアでジョージア風らしい。この店もジョージア料理が専門のお店で地元の方が特別な日によく訪れるお店らしいね。シベリアではジョージア料理のステータスが高くて評判がいい所が多い。

注文とサービングを担当してくれたエカテリーナさん。彼女は接客のプロでミシュラン三ツ星レストラン並みの接客だった。ホスピタリティも溢れていて彼女のおあかげでより楽しく食事ができた。彼女が持っているのはジョージアのビールでこれも深みがあってなかなか美味しかった。





料理も全て美味しくてそのレベルが高い。やっぱり評判通りだった。ここでも最初パンを頼んでなかったら後からエカテリーナさんがパンを進めてきたので頼んだらそれが焼きたてのホカホカパンですごく美味しかった。
もう少しのんびりしたい所だがチュメニでまた1時間時差ができて日本とは4時間差。チュメニでは20時半でも東京では24時半!もう眠くて眠くて仕方なかったので早めに上がってホテルに。陸路で時間をかけて移動しているので時差ボケしないと思ったが、体内の時計はなかなか慣れてくれない。
やっぱりロシアは広くて一日600km以上移動し続けても離れるまでまだまだ時間がかかりそう。