EP036 Kazan

今日はカザンまで約660kmの旅。またもう3,000kmを超えそうなのでカザンでエンジンオイルとオイルフィルターを交換してもらってシベリアの虫の残骸で汚れきったDesertXの洗車、また溜まった洗濯までといろいろ忙しそう。カザンでゆっくり2泊しても良さそうだけど頑張れば一日で終わるような気もしたのでとりあえず朝早く出発してみよう。

支度を終えてホテルを出たのが朝5時半。既に日は昇り初めていて気温も3℃くらいをキップしているので走りやすい。マイナスまで落ちないのでもう春と認めてもいいかもしれない。朝の澄んだ空気が気持ちいい。車も少なく渋滞も回避できたので順調に行けば15時前にはカザンに着くかも。

ペルミにも木や森が多かったが、カザンに行く道にもたくさんの森があった。人が手入れしている森があればこのような自然のままの巨大な森もあって改めてそのスケールの大きさに驚く。

この辺の集落は草原や小さい湖を囲んでいる所が多くてまた家の作りも原木を利用したロシアの伝統的なログハウスも多くてまるでおとぎ話のような世界観。町もかなり多くて町と町と間が10kmも離れてない場合が多かった。

Votkinskという町で今日の初休憩。約200kmくらい走ったのかな?ガソリンを入れるタイミングで休憩を重ねようと思ってそれっぽい施設がありそうなガソリンスタンドを選んで入ったら店内にイートインスペースがあってコーヒーマシンもあって最高だった。その名はGreen Light!

エカテリンブルクからペルミに行く道もそうだったが、ペルミからカザンに行く道も工事区間が多くてそうではない道もその状態があまりよくなかった。しかし、極東シベリアとモンゴルを経ってくると大したことない。全然普通に走れる。ただ、この縦溝以外はね。これはまた緊張するね。

またペルミとカザンの間には草原が多くて酪農が盛んだ。それも放牧じゃなくて畜舎が多くてまるで北海道のような風景だった。さらに巨大な北海道って感じ。やっぱりこの国は大きい。

カザンまで200kmを残して2回目の休憩。日本で走るとまた違うと思うけどこの西シベリアの道だったらだいたい200kmことの休憩で十分なのかもしれない。信号もほぼないし、道も綺麗で日本の高速道路のようにちゃんとしているので非常に走りやすい。また制限速度も110kmの所が多い。

いよいよカザンが見えてきた!660kmは遠いけど今は普通に感じてしまう。慣れって怖いね。後この日二度も時差の変更があって走っても走っても同じ時間帯を走っている珍しい経験をした。これこそタイムトラベルかも知らない。だいたい1,000kmことに時差が生じるような感覚だったが、調べてみるとロシアでは+4時台の地域が小さくてモスクワの+3時台とエカテリンブルクの+5時台がほぼ隣接しているような形になっている。なるほど。

カザンは思ったよりも大きくてまた立派な都市だった。さすがタタールスタン共和国の首都!建物や風景がちゃんと首都としての品格がある。

カザンで真っ先に行ったのはBastionというバイク関連ショップだった。オフロードバイクの専門ショップでバイクやギアの販売、修理なども行っているとYandex Mapsに書いてあったので行ってみたが、販売だけしていて修理はやってなかった。

どうしようか悩んでいるとこちらの方があちこち電話をしてエンジンオイル交換作業を引き受けてくれる所を探してくれた。エンジンオイルはこちらで購入してそれを持ってガラージに行って作業をやってもらうスタイル。

オイルを持って教えてもらった住所の所まで行ったが、バイクに関連ありそうな所が見当たらない。電話をかけても繋がらなくて参った。またカザンの昼の気温が25℃くらいまで上がっていてその暑さや朝と昼の気温差に参っている時にガタイのいいお兄さんが来てガラージを探しているのか?ついできてと言って直接ガラージまで案内してくれた。お店の方だと思ったらただの通りすがりのお兄さんでバイクに乗って困った顔をしていたので察して教えてくれたらしい。もう有り難すぎる。

お目当てのMoto Helpは建物の中の駐車場の地下に位置していてこれは知らないと探すことは無理に近い。あのお兄さんが教えてくれなかったら一生探せなかったかもしれない。

ガラージに行くと皆さんが優しく歓迎してくれた。遥々日本からここまで来たことに感心しながら自分たちができることのベストを尽くしてくれた。青いつなぎを履いている方がボスで紫のポロシャツを来ているのがこの日作業を担当してくれたセルゲイさん。どういう作業をどのようにボスが指示してくれている。多分。

まずはエンジンオイルから。しかし、エンジンガードプレートのボルトが緩まなくてなかなか苦労している。ノヴォシビルスクのお兄さんが力を入れすぎたかもしれない。

なんとか外すことができてドレンボルトを外すと真っ黒に汚れきったエンジンオイルがドロドロと落ちてきた。交換して5日しか経てなくても距離を走ればやっぱりこんなに消耗するんだね。今回Ducati Mongoliaで買ったオイルフィルターも使い切ったので次のエンジンオイル交換はヨーロッパでDucatiディーラーを探してやってもらわないとね。ちなみに今のキロ数は13,000km。日本で1,000km走って初回点検終えてこの旅を始めたので約1ヶ月で12,000kmを走った。なんか一人でDesertXの耐久レースをやっているような感覚。今までなんの故障もなくて元気よく走ってくれているDesertXにも感謝。

セルゲイさんは優しくて真面目で結構繊細に作業を行っている。ホスピタリティもあって人を安心させてくれる。

ボスにチェーンのメンテもやったほうがいいと言われたのでお願いしたらこんなに綺麗になった。元々はこう色だったんだ!濃いメタルグレーだと思っていたが、ちょっと違った。これはもう自分がやると全然違うね。DesertXも喜んでいる!ついでに空気圧の調整まで。もう…ありがとうございます!

作業が全て終わってバイクの洗車ができる所を聞いたらAcvatoriaというセルフ洗車場をみんなが揃ってオススメしてくれた。

Acvatoriaで泡と高圧洗車で虫の残骸と汚れを綺麗に落としてもらった。自分がシャワーを浴びるより気持ちいい。明日走ればまた汚れるだろうけど綺麗にしてあげたい。いつもありがとう!

実はこの洗車場の使い方がよく分からなくて詳しそうな方がいたので聞いてみたら言葉が通じないので付き添いで両替や洗車機の使い方、それに洗車機に使うトークンまで追加分をただでくれた。ありがとうございました!

シベリアでは困っている時に助けを求めると必ず手を差し伸べてくれる。モンゴルでもそうだったが、人の優しさと暖かさが心に染みてくる。

また今日の宿はホテルではなくて普通のアパートで多分Air B&Bのために作ったと思う。こういうの宿がAir B&Bが使えないので普通のホテル予約サイトに掲載されている。今日はどうしても洗濯がしたくてアパートにしたが、色々最高すぎてまた使いたい。ここでちゃんと洗濯もできたので今日の目標は全てクリア!

明日はモスクワの手前、ウラジミールまでまた640kmの旅。明日はタスクがないのでのんびり走ろう。

EP035 Perm

エカテリンブルクからペルミまでは約380km、そんなに遠い距離ではないのでゆっくり出発してもいいけど朝も結構暖かくなっているのでブログの更新を終えてすぐ支度をした。毎朝ブログの記事を書いているのも実は時差ボケでだいたい5時くらいには目が覚めてしまうから。眠れないし、ちょうどいいのかもしれない。今は日本とは4時間の時差でこのように時間をかけて移動をするとすぐ適応できると思ったが、意外と体内時計が2時間くらい遅れているのが追いつかない。まあしょうがない。

ジャギョムさんに挨拶をしてから出発。今日も晴れて暖かくてバイクで走るには最高の天気。モンゴルでの苦労を補ってくれているようだが、その分アドベンチャー感がなく撮れ高(?)が少ない。

エカテリンブルクの中心街を通って行く。やっぱり綺麗な街でもう少しゆっくり見て回ってもよさそうだが、とりあえず前に進みたい気持ちのほうが大きい。

人が手入れをしている防風林と巨大な草原、畑。自然そのままの景色も素敵だが、このようにちゃんと管理されている景色もまた素敵でたまに巨大な富良野を回っているような気がする。

ペルミまで約200kmを残して今日の初休憩。大好きなG-Driveのガソリンスタンドを見つけたのでとりあえず寄ってみた。ガソリンは前日入れてあるのでまだ全然余裕だが、とりあえず入れておこう。極東シベリアと違ってここら辺ではガソリンスタンドがたくさんあるのでガス欠の心配はない。逆にちょっと多すぎるくらいなので極東に進出すればいいのにね。カフェも。

ここも小さいけど品揃えがしっかりしていて高速を走っている人たちに必要なものがだいたい揃っている。飲料水にお菓子、車用品にエンジンオイル、キャンピンググッズまで。

またちょっと休憩しながら食べられる軽食も充実しているのでレジで計算する時についつい一緒に買ってしまう。それがまた美味しい。たぶん疲れている体が糖分を欲しがっているのかもしれない。

チョコ・クロワッサンとアメリカ「ナ」コーヒーをいただく。やっぱりG-Driveは色々と上手い。何も知らない私でさえ何回の経験ですっかりファンになってしまったからね。

日本では当たり前でなんの変哲もないように見えるかもしれないが、ここロシアでまたモンゴルや極東シベリアを経験してからこういう現代的なお店を見つけるとその便利さがビックリするくらい嬉しい。

ガソリンスタンドを出て走っていくと今度は針葉樹の巨大な森が現れた。やっぱりこれだけ広いと管理しようとしても人の手が届かない所もあるんだね。またこれはこれで気持ちがいい。

道沿いにも結構な数の集落があって集落の中を道が通っている場合もあるが、このように少し離れている集落も結構ある。ここは道と集落の間に遊休地が広がっていてまたそこに野花が咲いていて綺麗だった。癒やされる景色。

あっという間にペルミに到着。ペルミも大きい川や木と森がたくさんあって自然豊かな素敵な都市だった。そんなpレミの中でも森に囲まれている所に本日泊まるPark Hotelがあった。名前通りのロケーション。

チュメニでホテルの入り口を探せなくて苦労したことへの反動でそれ以降外観が分かりやすいホテルを選ぶようにしている。これだけ立派だと探せないことはないからね。

部屋は極めてクラシックな感じ。古いわけではなくてこれがこのホテルのコンセプトのようだ。できればダブルベッドのほうがよかったが、選べなかった。これでも十分すぎる立派な部屋。

ホテルのすぐ前に大きい公園があってそこにも森が広がっていた。そこには結構人がいて散歩をしたりベンチで寛いだりと森を楽しんでいた。家の近くにこういう公園があると毎朝のジョギングがより楽しくなるかもね。

街の中にもたくさんの木があって落ち着く。なんかモンゴルに行ってきてから「木」にすごく反応するようになった気がする。空気のようにあまり意識してなかった側にあるものがなくなったときのインパクトはなかなか大きい。

またホテルに戻ってホテル・レストランで遅めのお昼を食べる。このホテルのスタッフさんは英語ができる方が多くて楽。今まで泊まったロシアのホテルでは少しでも英語が喋れるスタッフさんがいるホテルがほぼなかったのでこれもなかなか感動的。ここのメニューにも英語が併記されていて注文もスムーズにできた。

それでも頼んだのはボルシチ。どの店で頼んでも同じものはなくて全て個性があるので楽しい。もちろんお味も好き。ちょうどいい酸っぱさが食欲をそそる。

メインは久しぶりのパスタ。なかなか本格的なボロネーゼでオシャレなビジュアルでパスタの茹で加減やお味も完璧だった。ワインも一杯飲みたい所だが、グラスワインは売ってなかったので我慢。後2週間後くらいにはフランスに着くはずなのでワインはその時に楽しもう。

明日はカザンまで約660km、またエンジンオイルの交換しないといけないので早めに着かないといけない。今日はゆっくり休んでまた明日から長距離頑張ろう!

EP034 Yekaterinburg

今日はエカテリンブルクまで約330kmと最近の移動距離に比べると半分くらいなので気が楽。あまり無理する必要もないのでコンディションを見ながら移動距離を決めているが、ロシアはまだまだ広くて次にちゃんと泊まれるホテルがある街まではやっぱりある程度の移動が必要だね。

Goproも直って動画をちゃんと撮ろうと思ったが、シベリアらしいワイルド・ネイチャーの風景はオムスクから西へ約200kmくらいの所で終わっているのかもしれない。もう自然の白樺の森と湿原は現れなくなってしまった。昨日Goproが動作しなかったのを悔やむ。でも今日は天気がよくて雲ひとつなく腫れて気温も暖かい。道沿いには花が咲いて最高のツーリング日和で気分は上々。

途中またトラックがたくさん停まっているカフェを発見したので躊躇なくドライブ・イン!こういうチャンスを逃すと次いつこういう店が出るか分からないので気になったらすぐ決めて動かないといけない。また移動速度も早いのでモタモタする時間がない。

ここは伝統的なカフェテリアスタイルのカフェで陣列棚の料理を見て選べられるので注文が楽。またスタッフさんも優しくてちゃんと選べられるように落ち着いて待ってくれた。

見た目で美味しそうなものを選んだが、それが予想通りの美味しさで嬉しかった。パンもしっかり頼んで。やっぱりトラックドライバーチョイスのお店は間違いない!後ろであまり興味なさそうに食事をしていたおじさんもたまたま出るタイミングが一緒で幹線道路まで一緒に走ったら反対側に行くときに大きくクラクションを鳴らして笑顔で手を振ってくれた。ありがとう!

ずっと巨大な畑だらけだったが、やっと森が出てきた!しかし、よく見るとこの森も人が木材のために管理している森だった。あ、大好きなシベリアの白樺林はもう見れないのか…。でも一生分以上の白樺林を見てきたのでもう大丈夫。

あっという間にエカテリンブルクに到着。300km台の移動だとかなり余裕があるね。エカテリンブルク市内は木が多くて緑で街も綺麗で建物もちゃんと管理されていてセンスが良さそう。ここもまた今までのシベリアの街と違って洗練されていて自分がヨーロッパに近付いていくのがよく分かる。

今日のホテルは安さで決めたが、冷蔵庫がないこと以外必要十分な設備を備えていて清潔感があっていいホテルだった。また少し憧れている屋根裏部屋!ただ、部屋が4階なんだが、エレベーターがない。まあ最近バイクばかり乗っていて運動不足だからちょうどいいかもね。

少し仕事をして食料品を買いに出かけたらジャギョムさんが到着した。私より先に出発したが、途中休憩などを挟んでゆっくり来たらしい。やっぱり自分のペースで楽しく走るのが一番。

エカテリンブルクはマンションブームなのか新しくて立派なマンションがたくさん建っていた。停まっている車や行き来する車を見ても西ヨーロッパの高い車が多い。今までのシベリアとその雰囲気も違うし、街の豊かさも全然違う。

公園には花がたくさん咲いていてもう疑う余地のない春だった。極東シベリアとモンゴルを通って今年の春は中止になったと思ったが、ちゃんとくるもんだね。

公園にも木と花を楽しむ人がたくさんいて犬と散歩している方も多かった。今までは野放しで飼い犬と野犬の見分けがつかない狼のような犬が多かったが、ここでは普段よく見るような品種の犬が大半だった。みんなの振る舞いにも余裕があってこの街の豊かさが見えてくる。

宿に戻って一仕事した後に夕飯を食べにジャギョムさんとエカテリンブルクの中心街に出かけた。7時が過ぎてもまだまだ明るい。今日のお店はステーキ専門のStroganov grill。ここもロシアで行ったお店の中で一番オシャレでモダンかもしれない。

ここでもきちんとパンを頼んでから

野菜グリルと

お肉を頼んだ。お肉はフィレミニョン200gにブラックペッパーかけ。

実はもう少し少なめがよかったが、お肉の注文は200gからだった。明日からの旅に備えてしっかりタンパク質を取って置こう。

ジャギョムさんはエカテリンブルクで休憩をしながら2、3日泊まる予定なのでこれがまたお別れ会。旅をしていればまたヨーロッパのどこかで会えるでしょう。別れを惜しみながらエカテリンブルクでの最後の晩餐を楽しんだ。

EP033 Tyumen

今日はオムスクからチュメニまでまた600km超えの移動の予定だ。一回慣れてしまうと一日600kmくらいの距離は大したことないように感じてしまう。またロシアは大きすぎるので走れるときは走って距離を稼がないとね。

オムスクを離れると今日もまたシベリアらしい素敵な白樺の森がたくさん現れた。全世界の白樺ファンに届けようと思ってGoproで動画を撮ってみたが、いつもと反応が違う!どうやら充電がされてないっぽい。昨日しっかりUSBで電源につなげて置いたのに…。Gopro mini 11はつなげる電源アダプターの種類にかなり敏感で場合によっては全く充電されない場合があるので要注意。モバイルバッテリーにつなげてみても充電されない。アクションカムなのになんでこんなに充電にデリケートなんだろう。仕方ないので今日は動画なしで。こんあ絶景を記録できないのがもどかしい。

オムスクから約200kmくらい移動した所で少し休憩を取りたいと思っていたらやたらとトラックがたくさん停まっているカフェがあったので寄ってみた。シベリアのトラック運転手さんたちはいい店をよく知っているのでトラックが多く停まっているお店は間違いない。

ここはユウット・パーク(Уют-Парк)というカフェ、というよりはサービスエリアと言ったほうがいいかもしれない。それもかなり現代的な。黄色をベースに青(これはウクライナの!)に赤がアクセントでなかなかセンスがいい。ブランディングも徹底的に意識していてしっかりプロの仕事でシベリアでこういうサービスエリアを見たのはこれが初めて。やっぱり西に行けばいくほどいろんなものが洗練されてくる。

ホテルの建物と商店、飲食店の建物で別れていて商店にはドライブ・レコーダーやハンズフリー、ケーブル類など車に必要な電気製品の専門売場とカー用品店とスーパーマーケットがあった。

食堂はモダンなファストフード店のような感じで清潔感があってちゃんと寛げるようになっている。カウンターでオーダーして番号表をもらってテーブルで待っていると料理が運ばれるシステム。カウンターには料理のサンプルも置いてあるので注文しやすい。

サンプルを見て色々頼んだら注文を受け取ってくれたおばあちゃんがパンは注文しないのかと聞いてきたのでついでにパンも注文した。ロシアではパンが主食でパンを頼まないとおか「ずだけ頼んでなんでご飯を食べない?」に近い感覚なのかもしれない。おばあちゃんもしっかり黄色いユニフォームを着ていた。

久しぶりのモダンなサービス・エリアに感動した。シベリアの伝統的なカフェも大好きだが、こういう文明の利器(?)もあってほしい。

またそこから100kmくらい走ってガソリン・スタンドで給油休憩。たまたま寄っただけだが、昨日モダンさに感動したG-Driveのガソリンスタンドだった。ここはイートインスペースはなかったが、売店が充実していてトイレも綺麗。どんどん文明に近付いている。

また100kmくらい走って幹線道路から抜ける道があってそこに少しスペースがあったので休憩。抜ける道はだいたいこの辺まで舗装されていてこれ以降はオフロードの場合が多い。道があるのかすら怪しいところもたくさんある。

またこの日は2回くらい警察の検問にあった。国際運転免許証を提示してもよく分からなかったのでロシア語で説明が書かれているページを見せながら日本の免許証も一緒に説明したら分かってくれた。また車両登録証やロシアの責任保険書類などを確認して問題なかったので開放された。態度に威圧的なものはなくかなりフレンドリーでどちらかというとバイクで旅をしているのが気になっている様子だった。しっかりと自分たちの仕事をしている。

後、ロシアの交通関連の取り締まりは速度を出せる所で速度を出すのを取り締まるより速度を出しちゃいけない所で速度を出すほうを取り締まるのが多い気がする。速度制限もかなり細かく設定されていて速度を落とす所にはカメラも設置されている場合が多い。普通の道はだいたい90km、少し道が悪いと80km、横断歩道があると70km、町を通過するときは60km、学校の前は40kmなどと。また工事やカブの手前でも減速のサインがあるのでそれだけしっかり守ってもある程度安全運転ができるようになっている。

またチュメニに近づくと白樺の森は少なくなってこのような巨大な畑がよく現れる。黒い肥沃な土地が地平線の向こうまで広がっていた。ロシアやモンゴルでは地平線をたくさん見るが、人間が見渡せる範囲って本当に小さい。

この日は風がすごかった。モンゴルの北西部の突風をたくさん経験したのでこのくらい余裕と思ったが、瞬間的な強さはシベリアもすごかった。また巨大トラックが多いのでそのトラックが生み出す乱気流は厄介だった。

今日は気温が20℃まで上がってかなり暑い。寒さに備えてかなり着込んであるので20℃でも結構汗をかいてしまう。チュメニは木が多くて自然が豊かな都市で緑を見ていると涼しさを感じる。現代的なビルの間にはまだ伝統的なシベリア家屋が残っていて情趣があって素敵な街だった。

しかし、ホテルが入っているビルの前まで来たが、どこから入るのか分からない。看板もないし、それっぽい所に行ってもホテルの入り口が見当たらない。ホテルの電話をしても英語を話すと慌てたロシア語で何か言われて切られてしまう…。かけ直したら今度は電話に出ない…。えっ、こんなことってある?困った時にちょうど目の前を通るお母さんがいたので声をかけてもしこのホテルの位置を知らないかと聞いたらなんとこのお母さんが直接ホテルに電話をして正しい位置を聞いてくれて入り口まで案内してくれた。もう汗ビショビショで疲れ切ってた時だったのでもうありがたくてありがたくて。

やっとホテルに入れてチェックインできたが、このホテルは隠れ家的に運営しているのか入り口もベルを押さないと開けてくれなくて外にも看板もなくてホテルとも明記されてない(もしかするとロシア語だけかも)。また予約したホテルの名前と建物の外に書かれている名前が違う。色々謎が多いホテルだが、ちゃんとした部屋があったのでそれだけで満足。

とりあえずシャワーを浴びてゆっくりしていたらまたジャギョムさんから連絡があった。ジャギョムさんもチュメニまで来たらしいが、ホテルの予約をしてなくて目当てのホテルに行ったら宿泊を断れたらしい。理由はよく分からないが、ロシアでは一定時間以降に予約なしで行くと部屋があっても泊めてくれない場合が多々あるのでできれば予約しておいたほうがいい。私が泊まっているホテルの住所を教えたらここから1~2kmくらい離れてる所にいるらしくてこちらのホテルにたまたま空いている部屋があったのでここでまた合流することになった。しばらくするとジャギョムさんからホテルの入り口が分からないと連絡がきた。やっぱりね。外に迎えに行ってホテルに案内してあげた。

ジャギョムさんが落ち着いてきたら今日もまた二人で晩ごはんを食べに行った。Yandex Mapsで調べると近くにTandyrという評判がよくて美味しそうなレストランがあったので行ってみた。外観からもういい店なのがよく分かる。

入ってみると独特なインテリアでジョージア風らしい。この店もジョージア料理が専門のお店で地元の方が特別な日によく訪れるお店らしいね。シベリアではジョージア料理のステータスが高くて評判がいい所が多い。

注文とサービングを担当してくれたエカテリーナさん。彼女は接客のプロでミシュラン三ツ星レストラン並みの接客だった。ホスピタリティも溢れていて彼女のおあかげでより楽しく食事ができた。彼女が持っているのはジョージアのビールでこれも深みがあってなかなか美味しかった。

料理も全て美味しくてそのレベルが高い。やっぱり評判通りだった。ここでも最初パンを頼んでなかったら後からエカテリーナさんがパンを進めてきたので頼んだらそれが焼きたてのホカホカパンですごく美味しかった。

もう少しのんびりしたい所だがチュメニでまた1時間時差ができて日本とは4時間差。チュメニでは20時半でも東京では24時半!もう眠くて眠くて仕方なかったので早めに上がってホテルに。陸路で時間をかけて移動しているので時差ボケしないと思ったが、体内の時計はなかなか慣れてくれない。

やっぱりロシアは広くて一日600km以上移動し続けても離れるまでまだまだ時間がかかりそう。

EP032 Omsk

今日はオムスクまで約640kmの道。もう600km台の距離には慣れてしまって普通に思うようになった。一日5〜600kmは普通、それより下だと近く感じて200kmくらいだったらもう隣町な感覚。やっぱり慣れって怖いね。多分道の構造や信号、車の多さ、渋滞などが色々影響しているので日本の感覚とは全く違うけど無理だと思っても一回挑戦してそれを乗り越えるとその分自分のキャパシティも大きくなるのを感じる。

とは行ってもやっぱり時間はかかるのでできるだけ早めに準備をして朝6時半くらいにはホテルから出発した。6時半でも気温は4℃台と暖かい。やっと春が来た!しかし、ここでもみんな結構好き放題で車を停めているので後ろのバンが退けてくれるのをしばらく待った。

洗練されたノヴォシビルスクを見てもうシベリアっぽさはなくなったと思ったけど少し離れるとやっぱりここはシベリア、地平線一杯広がる白樺の森と湿原がまた現れてテンションが上がる!この白樺と湿原、野焼きは自分の中ではシベリアの象徴のようなものでこれを見ると戻ってきた感がある。この景色が永遠と続いている。

途中ガソリンスタンドで燃料補給のついでにコーヒーとロシア式の肉パイをいただきながら休憩を取った。西に行けばいくほどいろんなものが洗練されてくる。このガソリンスタンドもすごく綺麗で東京の真ん中にあっても遜色ないくらい。肉パイもちゃんとレンジで温めてくれてサービスにおいても素晴らしい。

走っていっても景色は大きくは変わらないが、どんどん人の手が加わったのが分かる。ちゃんと管理されているらしい。耕作地なのかな?放牧地?綺麗に管理されている土地の中の白樺も美しい。自分の中では白樺はいつも冬のイメージなのでこのように葉っぱが生えてる春の白樺はとても新鮮。

よさそうなお店があったらお昼を食べようと思ったが、やっぱりここはシベリア。ガソリンスタンドとモーテルは結構あるのに食堂はあまり見当たらない。モーテルに併設されている所はあったが、自分のセンサーにはあまりヒットしなかったので途中パーキングエリアで休憩をしながら非常食のチョコバーをいただいた。このチョコバーが疲れた体にはすごく美味しい。

オムスクに着いたのが2時半!なんと途中また時差の関係で1時間ボーナスをいただいたので思ったより早めに着いた。まずはホテルにチェックイン。このホテルは日本のビジネスホテルにかなりインスパイアされているのかもしれない。シベリアで泊まったホテルの中で一番部屋が小さいのかも。清潔感があって必要なものは全て揃っている。

実はここで一緒に韓国の東海からウラジオストクに渡ったジャギョムさんとビロビジャン以降二十日ぶりに再会した。私がモンゴルを彷徨っている時にジャギョムさんはバイカル湖に行ったり休憩日を取りながらゆっくり移動したらしくてちょうどオムスクで旅程があったのでジャギョムさんが泊まっているホテルに合流した。

ジャギョムさんと感動の再会を果たした後にまず両替をしに街へ出た。ここは中心街からは少し離れている所だが、極東シベリアとは街の作りも違ってもう東ヨーロッパのような雰囲気がある。Yandex Mapsでcurrency exchangeで検索するとかなりの数の銀行が出てきたので銀行ならどこも両替できると思って行ってみるとだいたい駄目だった。

銀行で近くに両替できる所がないのか聞いたら教えてくれたのがこの銀行だった。入って両替できるか聞くととなりの部屋を案内してくれた。行って円をルーブルに両替できるか聞くとできるのはドルとユーロ、カザフスタンの紙幣だけらしい。円しか持っていかなかったので急いでホテルに戻ってヨーロッパで使うために準備してあるユーロを持って銀行に。ありがたいことに銀行が19時までやっていたので助かった。ロシアではクレジットカードが使えないし、お金も下ろせないのでお金もちゃんと計算してしっかり持っていかないと大変な目に会う。

夜はジャギョムさんと再会を祝うために久しぶりに少しグレードの高いレストランに行ってみた。Kolchakというお店でYandex Mapsでの評判も高くて雰囲気もあって料理も美味しそうだたのでこちらにしたが、もう外観からいい店なのが分かる。

店内はイギリスのパブに影響を受けているようなインテリア。戦争の前はミシュランからも色々もらっていたらしい。スタッフさんのサービスも今までのシベリアスタイルではなくてヨーロッパスタイルのフレンドリーとホスピタリティ溢れているものだった。要求する前に察して色々用意してくれてちょっと感動してしまった。

まずはジャギョムさんと乾杯!ビールはなんとギネスの黒ビール!グラスもお味もちゃんとギネスだった。嬉しい。

ジャギョムさんは今年65歳で引退後すぐこの旅に出た。バイクを乗り始めたは去年で韓国で約3,000キロくらい走ってこのシベリアでその倍以上の距離を走っている。またバイクはBMW R1200GSAで最初は一日何回も倒していたらしい。300kgを超える車体を引き起こすための筋トレまで行ってきたらしい。それもジャギョムさんの身長は164cmでBMW R1200GSAをローシートにしたりリアサスを変えてローダウンしたりしても足付きが悪くてどうしても倒してしまう場合があるらしい。倒したら引き起こしてまた倒したら引き起こしながらこの旅を続けている。もう自分ならとっくに心が折れて帰ったと思うが…すごすぎる。

久しぶり海鮮が食べたくて頼んだ海鮮サラダは正直にそれほど美味しくなかった。やっぱり海から遠いので海鮮は全て冷凍のもので食材の鮮度や味があまりよくない。これはちょっと失敗。

どの店に行ってもボルシチを頼むが、ここのボルシチはウクライナ風だった。油が多い豚肉の生ハムやネギとにんにくを添えてくれるのもウクライナ風。

また久しぶりの牛肉ステーキ!この旅を始めてから食べたお肉の中で一番美味しかった。硬すぎず柔らかすぎず火加減もちょうどよくて完璧だった。これだけでもここに来た甲斐がある。

後は鶏のシャシリク。これも驚くほど肉質がよくてジューシーで旨味にあふれている。またスパイスをかけすぎず素材の味を活かす調理法も最高だった。やっぱり現地の食材が一番だね。

いい人と美味しいお酒とお料理を楽しめる時間は最高。長旅にはこういう贅沢もたまには必要だと思う。明日もまた640km、頑張ろう!