EP028 Road to Ulgii

天気予報では晴れて気温が上がると言っていたので前日から期待はしていたけどそれほど信じてはなかった。朝起きてカーテンを開けるとそこには明るい太陽と青い空が広がっていた。これは行ける!急いで支度をして6時半にはホテルを出て出発した。実はアルタイはウラン・バートルと1時間時差があるので少し時差ボケのようなものがあって1時間早く動ける。日本とは2時間の時差。

気温はまだ2℃と少し寒く感じるけど全然走れる。特に朝の澄んだ空気は気持ちがいい。アルタイを少し離れると山場の峠道が出てきたが、昨日のような雪山ではない。特にこの月の裏のような景色がたまらない。と思っていたら普通に馬たちが何もない斜面に群がって草を探していたのでビックリした。モンゴルの動物たちは本当に逞しい。

前日の天気が起伏が激しくてすごく大変だった分、今日の晴天が普通の何倍も嬉しくてやっぱり旅の逆境はより大きい嬉しさを作ってくれることをまた実感した。本当にありがたい。快適にずっと地平線を見ながら同じ景色の中を100kmくらい走っていたらいつも牛や羊、馬がいるような所に今度はラクタたちが群がっていた!ここはまた中央アジアと繋がっているシルクロードのような世界観。ウルギーがあるバヤン・ウルギー県はカザフスタンや中央アジア系の住民が多くてウラン・バートルのモンゴル人からすると言葉が通じない時も多々あるらしい。

走っている途中モンゴルで始めてロシア人旅行者の車を発見した。自分の今回の旅で分かったが、今時期のモンゴルはあまり旅には向いてなくて観光客はほぼいなかったので嬉しくて追い越しながら手を降ってあげたら向こうからも親指を上げてくれた。その後パーキングエリアがあったのでバイクを停めて休憩を取っていたら彼らも車を停めて降りてきたので挨拶を交わした。なんだかみんなすごく嬉しくなって記念写真を撮ったり旅のことやこの後の予定などいろんなことを話した。真ん中の彼はアンドレイで右は奥さんのビクトリア、左はビクトリアのお母さん(名前を聞いたが、難しいロシアしかない名前らしくて聞き取れなかった…)で3人で一週間モンゴルの旅をして帰る途中だったらしい。今日はウルギーに泊まって明日国境を超えるらしいのでもしかすると明日また国境で会えるかも。

一人で旅をしていたらなおさらだけどこうやって3人で旅をしていても人が恋しくなるのがモンゴルの旅なのかもしれない。初めて会う人たちなのに久しぶりに親友と会ったような感覚だった。不思議。

そう。実は今日ホブドまで430kmくらい移動する予定だったが、天気が良すぎたのでこのチャンスを利用して660km離れているウルギーまで行くことにした。明日まで天気が持ちそうなので明日はロシア国境を超えたい。山の天気が変わりやすくて昨日の激変する天気を経験したらこういうチャンスは逃せない。走っていくと雪山が大きく目の前に追ってきた。やっぱり美しい。

またちょうどいい所にパーキングエリアがあったので少し休憩。660kmを走り切るためにはできるだけ体力を温存して疲れた時はちゃんと休憩を取らないと辛くて走れない。これはチタからウラン・ウデまで660kmを走った時に実感した。

この世界の果て感がたまらない。

もう少し走っていくと岩山が増えてきた。道路さえなければここが火星と言っても信じてもらえるかもしれない。今まで自分が走ってきたどの道とも違う。モンゴルでは似ているように見えても実は地域ことにかなり変化がある。走っているとまた違う景色と出会う楽しみがある。

ここはさっきとも違うピンク色の岩山。土地も若干ピンク色を帯びている。地理ライダーのような人と一緒に走りながらこういう地形に関して詳しく説明を聞くのも楽しそう。なんでこういう地形ができたんだろう。

ちょうど昼時だったのでパーキングエリアから少し休みながらチョコバーをいただいた。今日はとにかく長距離なので時間をセーブしながら走りたい。ちゃんとした食事を楽しむのは走り切った後!

また峠から降りていく道。今までのモンゴルの地形はなだらかな所が多かったが、北西部のほうはより男性的で力を感じる地形が多い気がする。また景色が開けた後も次の山が聳え立ていてそのコントラストが印象的だった。

最初の目的地だったホブドはまた水と緑が豊かな街だった。オアシスのよう。ここで放牧されている馬たちは草には困らなそう。ここからは砂漠のような所でも小さい湖が結構あって緑もある所が増えてきた。まあ面積としてはそれほど広くはないけどこういう環境が動物や人に恵みを与えている。

ここはウルギーに行く最初の関門。実はこんな道を通らないといけないことを知らなかった。まだ雪がかなり残っているけど路面は乾いているので走りやすい。ただ、気温がぐんぐん下がってくる。

さっき峠を超えたので降りて行くのかと思ったが、また微妙に登っていく。山か吹いてくる風が強くて冷たい。昨日のあの強風での経験がなかったらかなり辛かったと思うが、一回経験しておくと慣れるものだね。しかし、やっぱり寒い。気温は2〜3℃くらいでマイナスではないのに10℃くらいから落ちてくると余計に寒く感じるね。逆にマイナスから2〜3℃になるとかなり暖かく感じるのにね。やっぱり気の持ち方だね。

ここがウルギーに行くための最大の難関、BURAAT PASS!標高2,642mの峠。まだ路面にも雪が残っていて雪溶け水や強風でかなり走りづらかった。多分昨日のような天気だったらここを超えるのはかなり厳しかったと思う。天気がいい日さえこれだもんな。本当に今日でよかった。

そんな厳しい峠を超えて降りて行く道はまた最高に楽しい。開けた美しい景色と遠くに見える湖が綺麗。

残念ながら動画ではあまりよく見えないが左側に広がっている湖、Tolbo lakeはまだ凍っているらしくて青く光っていて美しかった。BURAAT PASSやTolbo lake、またこの辺りの山々の形や雰囲気がどこかインドのLadakhと似ているような気がしてきた。Ladakhには行ったことはないけどね。もし観光シーズンの夏に来たらより美しい姿が見れるのかもしれない。

やっと660kmを走り切ってウルギー市内へ。ここもまたモンゴルの他の街と雰囲気が全然違う。街を歩いている人たちも他の地域のモンゴル人と髪や目の色が若干違って中央アジア系に見える方が増えてきた。

実はここで韓国の東海からウラジオストクに一緒に渡ったソンフンさん親子と合流した。最後に会ったのがビロビジャンだったので2週間ぶりの再会。なんだか別れた兄弟にでも会ったかのように嬉しくてみんな抱き合ってはしゃいだ。

一緒に近くのウズベキスタン料理屋に行って中央アジアの料理を楽しみながらこの2週間で体験したことを分かち合いながらずっと話していた。こういう仲間がいると旅がより楽しくなるね。

今日は同じ宿に泊まって明日朝一にロシア国境を超える。明日の午後からまた天気が崩れそうなので本当に今日頑張ってよかった。ロシアとの国境もドゥルベト=ダバという標高2,481mの峠にあるのでもし天気が悪かったらバイクで超えるのは結構厳しいのかもしれない。

EP027 Road to Altai

目が覚めると窓の外が白い。天気予報でも今日は曇りと言っていたので雲のせいだと思って窓を開けてみたら

雪が降っていた。最初は少し飛び散っているくらいだったのが本降りになり結構積もりそうな雰囲気になってきたので見ていても仕方ないのでとりあえずホテルの朝食を取りに行った。これ以上降って積もるようだったら無理せずここで連泊しようと決めて部屋に戻ったらなんと雪が止んできた。路面は濡れていても雪が積もってないのでこれは行けると判断して荷造りをして少し遅めの10時に出発した。目的地のアルタイまでは約382kmとまあまあ近いので10h時出発でも結構余裕がある。

なんでこういう距離感で移動しているかというとモンゴルの北西部には人が住んでいる街が少なくて大体県庁所在地に行かないと泊まれるホテルがないから毎日ほぼ決められた距離を走るしかない。それはどんなことがあっても途中で移動を辞めることはできず、戻ることもままならないということ。多分夏とかだったら野営もできるだろうが、今の季節は厳しそう。

バヤンホンゴルを離れると雨も雪も完全に止んで所々と青空まで出てきて走るのが楽しい。向かっている先に黒くて重そうな雲があるのでまた雨が振りそうだがその範囲は限定的な気がする。

いや、あの雲の中に突っ込むのは嫌だな。と思いながら走っていると

どんどん高度が高くなって最初3℃くらいだった気温がぐんぐん下がって-2℃まで。雨も雪に変わってどんどん降ってくる。まだ道に積もる気配はないのでとりあえず前に進む。

いつの間にか雪が止んで少し明るく明るくなってきた。雲はまだ結構あるけどね。かなり登っていったのか今までの平野とからっと変わって山の風景が広がっていた。こういう地形の変化もモンゴル旅での楽しみの一つ。

またここからは少し降りて行くので気温も少し上がりそう。シベリアとモンゴルの道を色々経験してもうマイナスじゃなかったらバイクでもなんとか行けちゃうようになってきた。それでも10℃くらいがちょうど楽しく走れる気温かな。

そんなことを思いながら走っていたらどんどん高度が高くなって峠のほうは一面銀世界!雪が降ってないのが救いだが、路面の上にはまだ雪が残っている。気温も-3℃くらいなので路面が凍っている可能性もあるのでできるだけ慎重に!

やっとの気持ちで麓に降りてみるとそこはもっと雪が積もっていて参ってしまった。近くに民家のような建物はあるけど雪のせいで地面の状況が分からないのでそこまではいけない。

犬たちが雪の中で元気に遊んでいたので少し和む。

アルタイまでは後283km、バヤンホンゴルからはもう100kmくらい離れていてまたあの峠を登って戻ることは逆に危ないと思った。山の天気がどう変わるか分からないしね。

とりあえず気を付けて前に進んでみよう。

進んで行くとある境目で雪と砂漠に綺麗に分かれてきた。面白い!また砂漠でも今までの砂漠と違って岩が多い。これも山岳地形の特徴なのか?

ちょうどいい所にパーキングエリアがあったので一休み。実はここまでの道がMaps.meではオフロードになっていて覚悟していたが、全部綺麗なアスファルトだった。今まで走ったモンゴルの道の中で一番綺麗だったのでもしかすると工事が終わってまだ間もないのかもしれない。助かった。

ここは砂漠のようだが、ちゃんと川も流れている。それでも植物があまり育たないのはそれ以上に環境が厳しいのかもしれない。

実は最大の難関はここからだった。急に強風が拭いてきてバイクのコントロールがままならない。車体を風の方向にある程度寝かせないと直進できないレベルだった。今までこんな強風の中でバイクを運転したことがない。気を抜くとそのまま飛ばされそうな勢いだったので油断できない。こんな風を受けながら150km以上走ったが、それはとてもつらかった。途中パーキングエリアがあったのでバイクを停めて風が止むまで休憩しようとしたが、停めてあるバイクが風でめちゃくちゃ揺れる。そのまま倒れるが、サイドスタンドが折れそうだったのでバイクを支えながらチョコバーを一本食べてすぐ出発した。いや、大変だった。

やっとの思いでアルタイに到着。やっぱり街のほうは風が弱い。なんでだろう?建物などがあるから?そもそもそういう環境の影響を受けにくい所に街を作ったのかもしれない。いや、無事着いて本当によかった!

ホテルにも無事チェックイン。少し年季が入ったホテルだが、安くて部屋も広い。ただ、一階でレストランをやっていてそこからの羊肉の匂いが建物全体に充満している。換気扇の問題なのか?それに部屋にはタバコと漢方薬のような匂いが充満していたので匂いに敏感な人にはちょっと厳しいかもしれない。

ホテルの周りにはチベット仏教のお寺があった。高度も高くてなんとなくチベットっぽい雰囲気がする。チベットには行ったことないけど。3×3 EYESのような雰囲気でどこか三只眼がいてもおかしくないと思ったけど三只眼ってヒンドゥー教の世界観だよね?

疲れたし、お腹も減ったのでとりあえずお昼を食べにこの辺で一番ホットそうなお店、DOUBLE Jに行った。そもそも街そのものが10分歩けば一周できるくらいの大きさであまりお店もなかった。

ここは鶏がメインらしくてスタッフさんオススメの料理を頼んだ。どの料理と定義すればいいのかは難しいが、久しぶりの鶏肉が美味しかった。またお腹も空いていたので綺麗に完食!

ホテルに戻る道。街を囲んで雪山が聳え立ている。もしかすると明日はまたあの山々を登らなきゃいけないと思ったらちょっと嫌になってきた。明日からは気温も高くなって晴れるらしいが…この地域の天気予報はあまり当てにならないんだよね。とりあえず行くしかない。乗り越えよう!

EP026 Bayankhongor

夜中雨が降るとの予報だったが、朝も雨が降っていた。それほど強い雨ではなかったので普通に出発した。今日の目的地はバヤンホンゴル、アルバイヘールからだと210kmとそれほど遠くない。実は昨日ちょっと疲れたのでオフ日のような感覚で目的地を決めた。少し、楽しく走ってゆっくり休もうと。

アルバイヘールを離れると雨はどんどん弱くなってほぼ止んできた。空はまだ曇りだが、それほど重そうな雲ではないのでもう大丈夫。

距離も近いし、雨も止んできて走るのが楽しい。西に行くほど少しずつ景色が変わってくる。山も多くなってまたその山の景色も日本とは全く違う。羊と山羊の群れがいると思ってバイクを停めて写真を撮っていたらその時ちょうど雲の間から日が出て羊たちを綺麗に光を当ててくれた。奥の思い雲とのコントラストが好き。

また大きく波を打ちながら登っていく道にもコントラストを生み出していた。もう少し季節が進んだらこの一帯は緑になるだろうな。その景色も見てみたかった。今も十分美しいが、緑だとまた違う種類の美しさがあると思う。

DesertXも撮ってあげたくていろんな角度から撮ってみたが、どれもしっくり来ず。とりあえず真正面からのかわいい顔を。こうやって見るとやっぱり荷物多いな。今度の長旅では徹底的に荷物を減らしてよりコンパクトにしよう。

もう少し進んだら今度は羊たちが道を渡っていた。道を渡るのも慣れていてこちの様子を伺って待ってくれるのを確信してから渡っていた。牛の場合はあまり周りの様子を気にせず渡る、または渡らず道のど真ん中に居座ったりして馬はそもそも車があると道を渡らない。モンゴルを走っていると動物ことの違いが分かってきて面白い。

山を登って行くとどんどん地形が激しくなる。気が一つもない山々がこれが砂漠の山というのを教えてくれる。チベットの山もこんな感じなのかな?いつかはチベットも行ってみたい。

多分これが最後の峠?登っていくRが知床峠を登ってるときの感覚に近い。今年はユーラシア横断の旅をしているから行けないけどやっぱり北海道行きたいな。シベリアやモンゴルの壮大な自然や景色も好きだけど北海道には北海道だけの良さと美しさがあって好き。

登り切ったら今度は降りていく。この爽快さ、伝わるかな?向こうは明るく晴れていてより気持ちいい。そこか少し進んだらもうバヤンホンゴルだった。本当あっという間だった。少し走りたい気持ちもあったが、次の町のアルタイまではさらに380kmなので色々厳しい。今日は良さそうなホテルを取ってあるのでゆっくり休もう。

Mazaalai Hotelに着いて受付に行ったらすぐ分かってくれた。Booking.comから予約されているのは一人だけだからすぐ分かったらしい。ホテルのチェックイン時間より少し早かったが、何も言わずすんなり受け入れてくれた。またホテルの地下駐車場にバイクを停めさせてくれて(その駐車場はあまり使われた様子がない)ランドリーサービスがないのに少しならいいですよと洗濯物を預かってくれた。特に受付を担当してくれたお姉さんは英語が堪能で話しやすい。

しかし、これだけ完璧なホテルに一つだけ大きな欠点があって施設内で使えるWifiがない!インターネットを使えない。シベリアの田舎のホテルでもWifiが使えてモンゴルでも速度が遅くても全てWifiがあったので全くその心配はしてなかったのでショックが大きい。実は午後は仕事で日本とテレビ会議の予定だったが…。

すごく困っていると受付のお姉さんが自分の仕事が終わったら家に帰って自宅用のモバイルWifiを持ってきてくれると。ただそれは20時以降になると。またこれがどういうシチュエーションなのかがよく飲み込めず、とりあえずチェックインを終わらせて部屋に行ってみるとこれがまた素敵な部屋だった。

気を取り直してまずお昼を食べに。この辺のレストランの情報はGoogle Mapsにもあまり載ってなくて迷ったが、ホテル隣のレストランに人の出入りが多かったので美味しい店に間違いないと思って行ってみた。

メニューはもちろんモンゴル語のみで写真もなかったので最初は食べてみたかったモンドル料理ボーズ(モンゴル風餃子)の写真を見せたらないと!他にモンゴル料理を検索しても一人で食べ切れそうなものがないんだよね。仕方なくGoogle翻訳のカメラ機能を利用してメニューとにらめっこ。なんとなく雰囲気で選んだのがこれ。出てくるまでどういう料理なのか分からなかった。キムチとポテトフライが加味されたラムの焼きうどんみたいな料理で新しい感覚のモンゴル料理なのかもね。しかし、山盛りで量がかなり多くてこれは一人で食べ切れる量ではなかった。お味は想像に任せる。

ご飯の後はインターネットができるカフェを探せたのでそこで3時間くらい仕事をさせてもらった。結局あれほど綺麗で居心地がいいホテルの部屋があるので昼間はあまり使えなかった。やっぱりインターネット大事だね。今はもう電気や水道みたいなものだからね。後、よりによって仕事の予定があった今日だったのが痛い。

部屋に戻ってのんびりしてたら8時がちょっと過ぎて受付のお姉さんが本当にプライベートのモバイルWifi端末を持ってきてくれた。これはもう有り難すぎる。日本の感覚からするとちょっと理解しづらいが、モンゴルの方は困っている人をみるととにかく助けてあげたい気持ちが大きくなるのかもしれない。

今日はゆっくり休めたし、明日からまた本格的に走っていこう!

EP025 Road to Arvaikheer

River Point Lodgeのお母さんが作ってくれたヨーロピアン風朝ごはんを食べてから支度してアルバイヘールへ向けて出発した。前日お母さんに8時くらいに朝ごはんを食べると伝えて用意していただいたが、実は出勤時間が8時らしくこの日は特別に早く出勤して朝ごはんを用意したらしい。知らなかった…。申し訳ない。ありがとうございました!

9時くらいに宿を出てウラン・バートルの渋滞を避けるためにEnkhturさんが教えてくれたTuul Gol川南の山沿いルートでウラン・バートル中心街の渋滞を回避することに成功した。後は北上してAH-3道路から南部ルートが始まるA0301道路に乗ればいいだけなんだが、ウラン・バートルの渋滞を舐めていたのかもしれない。

川を渡ってA0301に入るまで十数キロを通過するのに2時間半以上かかってしまった。宿を出発してからおよそ3時間。この区間は抜け道がない一本道で工場などが密集していて交通量が多いのと橋と線路を渡る高架道路が連続していて混むしかない道だった。それに渋滞にイライラした運転手さんたちは入り込みやクラクションを鳴らしっぱなしで車が密集しているからか気温もぐんぐん上がって25℃まで!また2車線が3車線になるくらい車が入り込んでいるのでこんな大きいバイクですり抜けなんかできるわけがない。

この渋滞が多分この旅で一番つらかったかもしれない。

やっとウラン・バートルの渋滞を抜けて西に約100キロくらい走ったらいい感じの新しいパーキングエリアがあったのでバイクを停めて休憩をした。喉も乾いたし、お腹も減ったのでここで休みながらチョコバーでも食べるつもりだったが、カバンの間に挟んでおいた水筒がない!砂漠のど真ん中で水をなくしてしまった。パーキングエリアにお店があるわけでもなく、ここまで来るのにお店一つなかったのでこの次どこにマートがあるのかも知らない。それにあの水筒nalgeneの1.5Lのやつでかなり気に入ったのに…。

もう踏んだり蹴ったりで途方に暮れている時に声をかけてくれた人がいた。韓国から車で来てモンゴルを旅しているリュさんだった!日本ナンバーのバイクがあったので声をかけてみたと。リュさんに事情を説明して飲料水がないか聞いてみたら1Lのコカ・コーラを一本くれた!正に救世主!

リュさんは4月12日にウラジオストクに入ってシベリアを走っている途中にマシントラブルにあってしまって必要な部品を受け取るために最初予定になかったモンゴルに入国したらしい。いろんな偶然が重ね合いモンゴルのど真ん中のパーキングエリアで出会うなんて。この旅を始めてからこういう運命のようなものをよく感じるようになった。なるべきにしてそうなる。

リュさんに救ってもらったので気を取り直して走って見ると景色が時々刻々変わっていく。マンダルゴビのような砂漠が広がると思ったらもう少し草原っぽい所が出てきて同じような景色でもバリエーションがあって飽きない。

小さい峠を超えたらまた絶景が。向こうに小さい山が重なりそのコントラストの対比が美しい。またその真ん中に飲みていく道がモンゴルの道そのものだった。

また走っていくと草原と小さい湖があって動物だちが湖で寛いでいた。マンダルゴビの動物たちもこういう環境を味わってほしかった。今は遊牧民も土地ことに主が決まっているのかな?やっぱりいい環境のおかげでここの動物たちは肥えていた。

途中走っているとバイクのバランスがおかしい、というかハンドルが取られたりリアが流れたり上手くコントールできない時が増えてもしかしてパンクしたのかと心配になってバイクを停めて空気圧を図ってみた。フロントとリア、全く異常なしだった。たぶん道の状態が悪くてそう感じただけらしい。ここの道は一応アスファルトではあるけど前後左右に波をうっていて世の中の全ての種類のポットホールが体験できる驚異的な道だった。

そうやって一人で焦ってパニアケースを外して色々チェックをしていたら遠くで羊たちの世話をしていた少女が心配になったのか来てくれて大丈夫かと聞いてきた。シベリアの方もそうだったが、モンゴルの方も本当に優しくて困っている人がいたら躊躇なく助ける方が多い。ありがとう!

それからまた風が強くなって真っ直ぐ走れないくらい。シベリアの風もすごかったが、モンゴルの風も負けてない。これが大陸の風か!その中を一時間くらい走ったら立派な門が出てきた。やっとアルバイヘールに入ったっぽい。アルバイヘールはウブルハンガイ県の県庁所在地でマンダルゴビもそうだったが、県庁所在地はこういう門を設置している所が多いらしい。

アルバイヘールのBogd Hotelに着いて無事チェックインができた。設備とそのクオリティの良さは今までモンゴルで泊まってホテルの中で一番いいと思う。一泊4,700円と安いし、バイクも追加費用なしの地下の専用駐車場に停められる。チェックインしただけで一日の疲れが全部取れちゃうくらいの素晴らしホテルだった。

実はこのホテルはインターネットで予約ができなくて昨日泊River Point Lodgeでたまたまお会いしたモンゴルで旅行会社をやっているUchralssさんという方にお願いして電話で予約してもらった。もしこの方がいなかったら疲れた体で空いている部屋を探してアルバイヘール中のホテルを回っていたかもしれない。

もう毎日のように言っていることだが、皆様の助けでこの旅が成り立っている。もう皆様には感謝しかない。

EP024 Return to Ulaanbaatar

昨日次のルートをどうするか悩んでいる時にDucati MongoliaのEnkhturさんからルートの相談や宿の調べ方や予約のやり方を教えますよと連絡があったのでお言葉に甘えて伺うことにした。Burd Hotelは朝食は9時半から(!)だったので朝食は諦めて8時半に宿を出た。

同じ道でも逆方向だとまたちょっと違う感じがする。馬に乗った羊飼いの少年がいたので珍しくて写真を撮ったら彼も私が珍しかったらしくてお互いを不思議そうに見つめ合うことに。

この日のマンダルゴビは牛や馬、羊を人よりも多く見た気がする。

またたくさんの馬たちが僅かに生えている草を一生懸命食べていた。放牧できる土地が決まっているのかな?遊牧民は自由に草がある所に行けないのか?

またポットホールだらけの道が出てきた。他の車があまりない朝はもうけっきょく南極大冒険のような感覚でポットホールが楽しい。小さいポットホールは避けるよりそのまま進んだ方がダメージが少ない。

ポットホールに飽きたのでアスファルトから離れてオフロードを少し走ってみた。奥に入っていくと洗濯板のような路面が出てきてその上に走ると継続する小さい振動が我慢できない。穴だらけでもまだアスファルトのほうが走りやすいね。なんでこういう形になるんだろ?

DesertXは本当砂漠が似合う。オフロードとちゃんと向き合うためには荷物を減らして一緒に走れる仲間が必要だと感じた。やっぱり一人では不安が大きい。

Ducati Mongoliaに戻るとEnkhturさんが私のために英語版の地図を用意してくれてモンゴルの地理と県、都市の詳細を色々教えてくれてまたカザフスタンまでより安全に移動できるルートを教えてくれた。基本南部ルートで県庁所在地を中心に宿を取って移動することにした。ホテルの予約は基本ihotel.mnで。最後は今日泊まる宿まで手配してくれた。もうEnkhturさんには感謝しかない。

Enkhturさんが手配してくれたRiver Point Lodgeはウラン・バートルから少し東に離れて川と豊かな自然が近い所に位置していた。以前は海外から遠征にくるバイカーたちがよく泊まったらしい。今は一般の観光客のほうが多いのかな?日曜日ということもあって私と入れ替わりにみんな帰って今日は独り占め。

モンゴルに来てゲルで泊まるのはこれが初めて。このゲルも最大5人が宿泊できる大きさだが、今日は一人だけ。

寛ぐ前にチェーンの掃除と空気圧のチェックと調整。味戸さんからチューブレスなので念の為少し多めに空気を入れたのである程度走行したら既定値に戻してと言われたのでチェックしてしてみたら空気は抜けることなく最初入れたままだったので既定値に戻した。空気入れはキジマのスマートエアポンプを使っているが、名前の通りによく考えられた商品で使い勝手がいい。

宿のお母さんは10年くらい前に2年間韓国で働いたらしくて韓国語がうまくて韓国料理もうまい!お母さんが作ってくれた韓国風豚肉炒めを美味しくいただいた。モンゴルでは韓国語が喋れる方が本当に多い。

今日もまたたくさんの方に助けてもらいながら一日を過ごせた。こんなに図々しくもらってばかりでいいのか不安な気持ちもあるが、いつかこの方たちに恩を返せるように毎日を頑張っていこうと心に誓った。