EP034 Yekaterinburg

今日はエカテリンブルクまで約330kmと最近の移動距離に比べると半分くらいなので気が楽。あまり無理する必要もないのでコンディションを見ながら移動距離を決めているが、ロシアはまだまだ広くて次にちゃんと泊まれるホテルがある街まではやっぱりある程度の移動が必要だね。

Goproも直って動画をちゃんと撮ろうと思ったが、シベリアらしいワイルド・ネイチャーの風景はオムスクから西へ約200kmくらいの所で終わっているのかもしれない。もう自然の白樺の森と湿原は現れなくなってしまった。昨日Goproが動作しなかったのを悔やむ。でも今日は天気がよくて雲ひとつなく腫れて気温も暖かい。道沿いには花が咲いて最高のツーリング日和で気分は上々。

途中またトラックがたくさん停まっているカフェを発見したので躊躇なくドライブ・イン!こういうチャンスを逃すと次いつこういう店が出るか分からないので気になったらすぐ決めて動かないといけない。また移動速度も早いのでモタモタする時間がない。

ここは伝統的なカフェテリアスタイルのカフェで陣列棚の料理を見て選べられるので注文が楽。またスタッフさんも優しくてちゃんと選べられるように落ち着いて待ってくれた。

見た目で美味しそうなものを選んだが、それが予想通りの美味しさで嬉しかった。パンもしっかり頼んで。やっぱりトラックドライバーチョイスのお店は間違いない!後ろであまり興味なさそうに食事をしていたおじさんもたまたま出るタイミングが一緒で幹線道路まで一緒に走ったら反対側に行くときに大きくクラクションを鳴らして笑顔で手を振ってくれた。ありがとう!

ずっと巨大な畑だらけだったが、やっと森が出てきた!しかし、よく見るとこの森も人が木材のために管理している森だった。あ、大好きなシベリアの白樺林はもう見れないのか…。でも一生分以上の白樺林を見てきたのでもう大丈夫。

あっという間にエカテリンブルクに到着。300km台の移動だとかなり余裕があるね。エカテリンブルク市内は木が多くて緑で街も綺麗で建物もちゃんと管理されていてセンスが良さそう。ここもまた今までのシベリアの街と違って洗練されていて自分がヨーロッパに近付いていくのがよく分かる。

今日のホテルは安さで決めたが、冷蔵庫がないこと以外必要十分な設備を備えていて清潔感があっていいホテルだった。また少し憧れている屋根裏部屋!ただ、部屋が4階なんだが、エレベーターがない。まあ最近バイクばかり乗っていて運動不足だからちょうどいいかもね。

少し仕事をして食料品を買いに出かけたらジャギョムさんが到着した。私より先に出発したが、途中休憩などを挟んでゆっくり来たらしい。やっぱり自分のペースで楽しく走るのが一番。

エカテリンブルクはマンションブームなのか新しくて立派なマンションがたくさん建っていた。停まっている車や行き来する車を見ても西ヨーロッパの高い車が多い。今までのシベリアとその雰囲気も違うし、街の豊かさも全然違う。

公園には花がたくさん咲いていてもう疑う余地のない春だった。極東シベリアとモンゴルを通って今年の春は中止になったと思ったが、ちゃんとくるもんだね。

公園にも木と花を楽しむ人がたくさんいて犬と散歩している方も多かった。今までは野放しで飼い犬と野犬の見分けがつかない狼のような犬が多かったが、ここでは普段よく見るような品種の犬が大半だった。みんなの振る舞いにも余裕があってこの街の豊かさが見えてくる。

宿に戻って一仕事した後に夕飯を食べにジャギョムさんとエカテリンブルクの中心街に出かけた。7時が過ぎてもまだまだ明るい。今日のお店はステーキ専門のStroganov grill。ここもロシアで行ったお店の中で一番オシャレでモダンかもしれない。

ここでもきちんとパンを頼んでから

野菜グリルと

お肉を頼んだ。お肉はフィレミニョン200gにブラックペッパーかけ。

実はもう少し少なめがよかったが、お肉の注文は200gからだった。明日からの旅に備えてしっかりタンパク質を取って置こう。

ジャギョムさんはエカテリンブルクで休憩をしながら2、3日泊まる予定なのでこれがまたお別れ会。旅をしていればまたヨーロッパのどこかで会えるでしょう。別れを惜しみながらエカテリンブルクでの最後の晩餐を楽しんだ。

EP033 Tyumen

今日はオムスクからチュメニまでまた600km超えの移動の予定だ。一回慣れてしまうと一日600kmくらいの距離は大したことないように感じてしまう。またロシアは大きすぎるので走れるときは走って距離を稼がないとね。

オムスクを離れると今日もまたシベリアらしい素敵な白樺の森がたくさん現れた。全世界の白樺ファンに届けようと思ってGoproで動画を撮ってみたが、いつもと反応が違う!どうやら充電がされてないっぽい。昨日しっかりUSBで電源につなげて置いたのに…。Gopro mini 11はつなげる電源アダプターの種類にかなり敏感で場合によっては全く充電されない場合があるので要注意。モバイルバッテリーにつなげてみても充電されない。アクションカムなのになんでこんなに充電にデリケートなんだろう。仕方ないので今日は動画なしで。こんあ絶景を記録できないのがもどかしい。

オムスクから約200kmくらい移動した所で少し休憩を取りたいと思っていたらやたらとトラックがたくさん停まっているカフェがあったので寄ってみた。シベリアのトラック運転手さんたちはいい店をよく知っているのでトラックが多く停まっているお店は間違いない。

ここはユウット・パーク(Уют-Парк)というカフェ、というよりはサービスエリアと言ったほうがいいかもしれない。それもかなり現代的な。黄色をベースに青(これはウクライナの!)に赤がアクセントでなかなかセンスがいい。ブランディングも徹底的に意識していてしっかりプロの仕事でシベリアでこういうサービスエリアを見たのはこれが初めて。やっぱり西に行けばいくほどいろんなものが洗練されてくる。

ホテルの建物と商店、飲食店の建物で別れていて商店にはドライブ・レコーダーやハンズフリー、ケーブル類など車に必要な電気製品の専門売場とカー用品店とスーパーマーケットがあった。

食堂はモダンなファストフード店のような感じで清潔感があってちゃんと寛げるようになっている。カウンターでオーダーして番号表をもらってテーブルで待っていると料理が運ばれるシステム。カウンターには料理のサンプルも置いてあるので注文しやすい。

サンプルを見て色々頼んだら注文を受け取ってくれたおばあちゃんがパンは注文しないのかと聞いてきたのでついでにパンも注文した。ロシアではパンが主食でパンを頼まないとおか「ずだけ頼んでなんでご飯を食べない?」に近い感覚なのかもしれない。おばあちゃんもしっかり黄色いユニフォームを着ていた。

久しぶりのモダンなサービス・エリアに感動した。シベリアの伝統的なカフェも大好きだが、こういう文明の利器(?)もあってほしい。

またそこから100kmくらい走ってガソリン・スタンドで給油休憩。たまたま寄っただけだが、昨日モダンさに感動したG-Driveのガソリンスタンドだった。ここはイートインスペースはなかったが、売店が充実していてトイレも綺麗。どんどん文明に近付いている。

また100kmくらい走って幹線道路から抜ける道があってそこに少しスペースがあったので休憩。抜ける道はだいたいこの辺まで舗装されていてこれ以降はオフロードの場合が多い。道があるのかすら怪しいところもたくさんある。

またこの日は2回くらい警察の検問にあった。国際運転免許証を提示してもよく分からなかったのでロシア語で説明が書かれているページを見せながら日本の免許証も一緒に説明したら分かってくれた。また車両登録証やロシアの責任保険書類などを確認して問題なかったので開放された。態度に威圧的なものはなくかなりフレンドリーでどちらかというとバイクで旅をしているのが気になっている様子だった。しっかりと自分たちの仕事をしている。

後、ロシアの交通関連の取り締まりは速度を出せる所で速度を出すのを取り締まるより速度を出しちゃいけない所で速度を出すほうを取り締まるのが多い気がする。速度制限もかなり細かく設定されていて速度を落とす所にはカメラも設置されている場合が多い。普通の道はだいたい90km、少し道が悪いと80km、横断歩道があると70km、町を通過するときは60km、学校の前は40kmなどと。また工事やカブの手前でも減速のサインがあるのでそれだけしっかり守ってもある程度安全運転ができるようになっている。

またチュメニに近づくと白樺の森は少なくなってこのような巨大な畑がよく現れる。黒い肥沃な土地が地平線の向こうまで広がっていた。ロシアやモンゴルでは地平線をたくさん見るが、人間が見渡せる範囲って本当に小さい。

この日は風がすごかった。モンゴルの北西部の突風をたくさん経験したのでこのくらい余裕と思ったが、瞬間的な強さはシベリアもすごかった。また巨大トラックが多いのでそのトラックが生み出す乱気流は厄介だった。

今日は気温が20℃まで上がってかなり暑い。寒さに備えてかなり着込んであるので20℃でも結構汗をかいてしまう。チュメニは木が多くて自然が豊かな都市で緑を見ていると涼しさを感じる。現代的なビルの間にはまだ伝統的なシベリア家屋が残っていて情趣があって素敵な街だった。

しかし、ホテルが入っているビルの前まで来たが、どこから入るのか分からない。看板もないし、それっぽい所に行ってもホテルの入り口が見当たらない。ホテルの電話をしても英語を話すと慌てたロシア語で何か言われて切られてしまう…。かけ直したら今度は電話に出ない…。えっ、こんなことってある?困った時にちょうど目の前を通るお母さんがいたので声をかけてもしこのホテルの位置を知らないかと聞いたらなんとこのお母さんが直接ホテルに電話をして正しい位置を聞いてくれて入り口まで案内してくれた。もう汗ビショビショで疲れ切ってた時だったのでもうありがたくてありがたくて。

やっとホテルに入れてチェックインできたが、このホテルは隠れ家的に運営しているのか入り口もベルを押さないと開けてくれなくて外にも看板もなくてホテルとも明記されてない(もしかするとロシア語だけかも)。また予約したホテルの名前と建物の外に書かれている名前が違う。色々謎が多いホテルだが、ちゃんとした部屋があったのでそれだけで満足。

とりあえずシャワーを浴びてゆっくりしていたらまたジャギョムさんから連絡があった。ジャギョムさんもチュメニまで来たらしいが、ホテルの予約をしてなくて目当てのホテルに行ったら宿泊を断れたらしい。理由はよく分からないが、ロシアでは一定時間以降に予約なしで行くと部屋があっても泊めてくれない場合が多々あるのでできれば予約しておいたほうがいい。私が泊まっているホテルの住所を教えたらここから1~2kmくらい離れてる所にいるらしくてこちらのホテルにたまたま空いている部屋があったのでここでまた合流することになった。しばらくするとジャギョムさんからホテルの入り口が分からないと連絡がきた。やっぱりね。外に迎えに行ってホテルに案内してあげた。

ジャギョムさんが落ち着いてきたら今日もまた二人で晩ごはんを食べに行った。Yandex Mapsで調べると近くにTandyrという評判がよくて美味しそうなレストランがあったので行ってみた。外観からもういい店なのがよく分かる。

入ってみると独特なインテリアでジョージア風らしい。この店もジョージア料理が専門のお店で地元の方が特別な日によく訪れるお店らしいね。シベリアではジョージア料理のステータスが高くて評判がいい所が多い。

注文とサービングを担当してくれたエカテリーナさん。彼女は接客のプロでミシュラン三ツ星レストラン並みの接客だった。ホスピタリティも溢れていて彼女のおあかげでより楽しく食事ができた。彼女が持っているのはジョージアのビールでこれも深みがあってなかなか美味しかった。

料理も全て美味しくてそのレベルが高い。やっぱり評判通りだった。ここでも最初パンを頼んでなかったら後からエカテリーナさんがパンを進めてきたので頼んだらそれが焼きたてのホカホカパンですごく美味しかった。

もう少しのんびりしたい所だがチュメニでまた1時間時差ができて日本とは4時間差。チュメニでは20時半でも東京では24時半!もう眠くて眠くて仕方なかったので早めに上がってホテルに。陸路で時間をかけて移動しているので時差ボケしないと思ったが、体内の時計はなかなか慣れてくれない。

やっぱりロシアは広くて一日600km以上移動し続けても離れるまでまだまだ時間がかかりそう。

EP032 Omsk

今日はオムスクまで約640kmの道。もう600km台の距離には慣れてしまって普通に思うようになった。一日5〜600kmは普通、それより下だと近く感じて200kmくらいだったらもう隣町な感覚。やっぱり慣れって怖いね。多分道の構造や信号、車の多さ、渋滞などが色々影響しているので日本の感覚とは全く違うけど無理だと思っても一回挑戦してそれを乗り越えるとその分自分のキャパシティも大きくなるのを感じる。

とは行ってもやっぱり時間はかかるのでできるだけ早めに準備をして朝6時半くらいにはホテルから出発した。6時半でも気温は4℃台と暖かい。やっと春が来た!しかし、ここでもみんな結構好き放題で車を停めているので後ろのバンが退けてくれるのをしばらく待った。

洗練されたノヴォシビルスクを見てもうシベリアっぽさはなくなったと思ったけど少し離れるとやっぱりここはシベリア、地平線一杯広がる白樺の森と湿原がまた現れてテンションが上がる!この白樺と湿原、野焼きは自分の中ではシベリアの象徴のようなものでこれを見ると戻ってきた感がある。この景色が永遠と続いている。

途中ガソリンスタンドで燃料補給のついでにコーヒーとロシア式の肉パイをいただきながら休憩を取った。西に行けばいくほどいろんなものが洗練されてくる。このガソリンスタンドもすごく綺麗で東京の真ん中にあっても遜色ないくらい。肉パイもちゃんとレンジで温めてくれてサービスにおいても素晴らしい。

走っていっても景色は大きくは変わらないが、どんどん人の手が加わったのが分かる。ちゃんと管理されているらしい。耕作地なのかな?放牧地?綺麗に管理されている土地の中の白樺も美しい。自分の中では白樺はいつも冬のイメージなのでこのように葉っぱが生えてる春の白樺はとても新鮮。

よさそうなお店があったらお昼を食べようと思ったが、やっぱりここはシベリア。ガソリンスタンドとモーテルは結構あるのに食堂はあまり見当たらない。モーテルに併設されている所はあったが、自分のセンサーにはあまりヒットしなかったので途中パーキングエリアで休憩をしながら非常食のチョコバーをいただいた。このチョコバーが疲れた体にはすごく美味しい。

オムスクに着いたのが2時半!なんと途中また時差の関係で1時間ボーナスをいただいたので思ったより早めに着いた。まずはホテルにチェックイン。このホテルは日本のビジネスホテルにかなりインスパイアされているのかもしれない。シベリアで泊まったホテルの中で一番部屋が小さいのかも。清潔感があって必要なものは全て揃っている。

実はここで一緒に韓国の東海からウラジオストクに渡ったジャギョムさんとビロビジャン以降二十日ぶりに再会した。私がモンゴルを彷徨っている時にジャギョムさんはバイカル湖に行ったり休憩日を取りながらゆっくり移動したらしくてちょうどオムスクで旅程があったのでジャギョムさんが泊まっているホテルに合流した。

ジャギョムさんと感動の再会を果たした後にまず両替をしに街へ出た。ここは中心街からは少し離れている所だが、極東シベリアとは街の作りも違ってもう東ヨーロッパのような雰囲気がある。Yandex Mapsでcurrency exchangeで検索するとかなりの数の銀行が出てきたので銀行ならどこも両替できると思って行ってみるとだいたい駄目だった。

銀行で近くに両替できる所がないのか聞いたら教えてくれたのがこの銀行だった。入って両替できるか聞くととなりの部屋を案内してくれた。行って円をルーブルに両替できるか聞くとできるのはドルとユーロ、カザフスタンの紙幣だけらしい。円しか持っていかなかったので急いでホテルに戻ってヨーロッパで使うために準備してあるユーロを持って銀行に。ありがたいことに銀行が19時までやっていたので助かった。ロシアではクレジットカードが使えないし、お金も下ろせないのでお金もちゃんと計算してしっかり持っていかないと大変な目に会う。

夜はジャギョムさんと再会を祝うために久しぶりに少しグレードの高いレストランに行ってみた。Kolchakというお店でYandex Mapsでの評判も高くて雰囲気もあって料理も美味しそうだたのでこちらにしたが、もう外観からいい店なのが分かる。

店内はイギリスのパブに影響を受けているようなインテリア。戦争の前はミシュランからも色々もらっていたらしい。スタッフさんのサービスも今までのシベリアスタイルではなくてヨーロッパスタイルのフレンドリーとホスピタリティ溢れているものだった。要求する前に察して色々用意してくれてちょっと感動してしまった。

まずはジャギョムさんと乾杯!ビールはなんとギネスの黒ビール!グラスもお味もちゃんとギネスだった。嬉しい。

ジャギョムさんは今年65歳で引退後すぐこの旅に出た。バイクを乗り始めたは去年で韓国で約3,000キロくらい走ってこのシベリアでその倍以上の距離を走っている。またバイクはBMW R1200GSAで最初は一日何回も倒していたらしい。300kgを超える車体を引き起こすための筋トレまで行ってきたらしい。それもジャギョムさんの身長は164cmでBMW R1200GSAをローシートにしたりリアサスを変えてローダウンしたりしても足付きが悪くてどうしても倒してしまう場合があるらしい。倒したら引き起こしてまた倒したら引き起こしながらこの旅を続けている。もう自分ならとっくに心が折れて帰ったと思うが…すごすぎる。

久しぶり海鮮が食べたくて頼んだ海鮮サラダは正直にそれほど美味しくなかった。やっぱり海から遠いので海鮮は全て冷凍のもので食材の鮮度や味があまりよくない。これはちょっと失敗。

どの店に行ってもボルシチを頼むが、ここのボルシチはウクライナ風だった。油が多い豚肉の生ハムやネギとにんにくを添えてくれるのもウクライナ風。

また久しぶりの牛肉ステーキ!この旅を始めてから食べたお肉の中で一番美味しかった。硬すぎず柔らかすぎず火加減もちょうどよくて完璧だった。これだけでもここに来た甲斐がある。

後は鶏のシャシリク。これも驚くほど肉質がよくてジューシーで旨味にあふれている。またスパイスをかけすぎず素材の味を活かす調理法も最高だった。やっぱり現地の食材が一番だね。

いい人と美味しいお酒とお料理を楽しめる時間は最高。長旅にはこういう贅沢もたまには必要だと思う。明日もまた640km、頑張ろう!

EP031 Novosibirsk

ソンフンさん親子はオムスクまで行くらしく朝早く出発して行った。私はノヴォシビルスクでバイクのエンジンオイル交換や戦車などメンテナンスをやる予定だったので少しゆっくりしてから出発。ビイスクからノヴォシビルスクまでは約330kmとシベリアではかなり近場なので距離的にも気持ち的にも余裕がある。

ノボシビルスクに向かって北上して行くとどんどん緑が増えてきた。木があってそれがまた緑!一昨日までの差で脳がバグってしまいそう。高緯度でも標高と地形が違うとこんなに気候が変わるんだね。午前中なのに既に10℃を超えて暖かい。風も強いほうだったが、モンゴルに比べると大したことない。やっぱり全て相対的で自分の心で全てが変わってくる。道路もよく整備されていて走りやすい。

途中お腹が空いてきたので少し早めにご飯と休憩を取ろうと道沿いのカフェによった。かなり独特な外観で左の騎士たちはアルタイ地方でよく見るが、その正体はよく分からず。

まだ昼時前だったのでお客さんはいなかったが、ちゃんと営業はしていた。この店はお母さんが自分の顔を掲げて料理をアピールしていたので美味しいお店に間違いなさそう。メニューは全てロシア語でお母さんもロシア語しか通じなかったが、選べられるまで待ってくれて優しく注文を取ってくれた。

頼んだのはラグマン(Лагман)。中央アジアでもよく食べられる料理らしいが、ロシアで食べるラグマンはボルシチに麺を入れた感じで結構好き。ボルシチの味もお店によって全て細かく違うのでその味を違いを見るのも楽しみの一つ。普通はこれにパンも一緒に添えて食べるらしいが、麺とパンを一緒に食べるのは少し違和感があったので麺だけにした。

ノヴォシビルスクに着いて真っ先に行ったのはバイク屋。やっぱり大きい都市なのでバイク屋もたくさんあったが、その中でもオフロードバイクを専門に販売と修理などを行っている「Rolling Moto」。ロシアでのお店探しは基本Yandex Mapを使っていてお店の情報もレビューも充実しているので役に立つ。やっぱり位置情報基盤のサービスはデータが命だと改めて感じる。

3,000kmでリマンさんの所で、7,000kmで味戸さんの所で変えて今10,000kmで変えているのでちょうどタイミングよく変えられている。モンゴルの砂漠の中を3,000kmを走ったのでオイルもやっぱり消耗している。

またDucati Mongoliaで購入したオイルフィルターも今回一緒に交換した。

オイル交換後バイクの戦車ができる所を知っているか聞いてみたらここでできるよと高圧洗浄機と洗剤を無料で使わせてくれた。これでまた綺麗になった。一応オフ車なので汚れるのが当たり前だし、すぐ汚れると思うけどたまにこうやって綺麗にしてあげると気持ちがいい。

実はこの日受付をしてくれてオイルの種類や量、整備士を手配してくれたスタッフさんはコワモテで少し無愛想で怖かったが、最後まで付き添ってくれて面倒見てくれて戦車までさせてくれた。最後に自分のステッカーを渡したら少し笑顔を見せてくれたのもまたいい。ありがとうございました!

オイルを交換して戦車までしたらDesertXの調子がすこぶるよくてノヴォシビルスクの渋滞もそれほど苦ではない。またウラン・バートルの渋滞に比べるとかわいいもんだ。中心街に近づくとここはもう現代だった。実は今回バイクで旅をしているが、まるでタイムトラベルでもしてるかのような感覚で遠い過去に行って徐々に現代に戻ってきてるような感じ。そうだった。自分が住んでいる元々の時間軸はこんな感じだったと改めて実感。

またノヴォシビルスクはホテルも多くてインターネットで予約できる所もたくさんあって選び放題だった。その中でもリーズナブルでモダンな感じのホテルがあったので予約したけどそれが予想を遥かに超えていた。今までのシベリアとモンゴルのホテルとはそのクオリティが全く違う。それなのに値段はほぼ変わらない。どこも壊れている所がなくて感動した。

普段ならあまり感じたことのない、気づかない所を気づかせてくれるのも旅の楽しさの一つなのかもしれない。

EP030 Altai Republic

死んだように寝たかもしれない。夜10時前に寝てしまって起きたら朝の5時だった。前日の国境超えが遠い昔のように感じてしまう。とりあえず記録は残すためにブログを書いたが、そういう経験はもうあまりしたくないな。気を取り直して今日の支度を始める。

今日はソンフンさん親子と一緒に550km離れたビイスクまで移動してOblaka Hotelのファミリータイプのルームに3人で泊まる予定だ。せっかくの再会だし、彼らはジョージアに移動する予定なのでいつ再会できるかは分からないので今日の一日を一緒に過ごすことにした。

DesertXはモンゴルの泥で綺麗にアドベンチャー仕様に仕上がっている。こんな感じも嫌いではないが、ノヴォシビルスクに行ったら綺麗にしてあげよう。お疲れ様。

Kosh-Agachを出て北上していくと景色がビックリするほど美しかった。何より「木」がある!モンゴルの北西部と接していて峠を一つだけなのにこんなに違うとは!

感動のあまりバイクを停めて休憩しながらソンフンさん親子と今の気持ちを分かち合う。同じ経験をして同じ所を旅してきたもの同士だけで共感できるものがある。素晴らしい。

ずっと絶景の中を走っていてどこを見ても綺麗。季節が進んで緑が増えるとより美しくなるだろうな。これが噂のアルタイか!後、モンゴルに比べるとそれほど寒くなく快適。こんな感じだとマイナスに落ちることはなさそう。風も穏やかで心も落ち着く。

休憩スペースがあったので停まってみると雪溶け水が流れて一面苔が煽っていて、また木にはモンゴルでよく見る布がかかっていた。この地域まではまだモンゴルの影響が残っていてまたカザフスタンや中央アジアのイスラム文化もあって面白い。

右側に聳え立つ岩山と左側に流れている川と木々、草原が美しすぎる。岩山からは結構落石があるらしくて大きい石が道沿いに落ちているので気をつけないと。

また停まれる所があってので少し休憩を取る。550kmを走らないといけないのでできるだけ体力を温存するために疲れたと思ったらすぐ休憩するようにしている。

今までのシベリアとモンゴルでは真っ直ぐな道が多かっただけにアルタイのグネグネした山道が嬉しい。山道と言っても日本のように細かいカーブやヘアピンなどは少なくて伊豆スカイラインのような高速カーブが永遠に続くような感じ。

朝ごはんを食べずに出発したので途中適当なカフェでブランチ。3人いると色々頼めるので嬉しい。他にボルシチとペリメニ(ロシア風餃子)も頼んでお腹一杯食べた。全部美味しかったが、特にこのお茶が美味しかった。お茶だけではなくてドライフラワーのような花も入っているらしい。

北に行けば行くほど気温が上がって緑も増えて自然がより豊かになっている。この辺に放牧されている牛や馬、羊たちは皆肥えていてモンゴルの家畜たちとはまるで見た目が違う。モンゴルの家畜にもこういう美味しそうな草を食べさせてあげたかった。

より北のほうに行くとそこはもうリゾート地で週末ということもあってたくさんの観光客で賑わっていた。久しぶりに多くの車と人を見て少し驚いた。また街と街の間隔が非常に近くて戸惑う。モンゴルでは隣街まで行くのに最低でも200kmくらいは移動しなきゃいけなかったのにここでは10kmも離れてない!間隔が色々とバグっているのかもしれない。

午後5時くらいに目的地のビイスクに着いた。規模としてはそれほど大きい街ではないが、極東シベリアの街と比べると明らかにヨーロッパ風になっている。というか洗練されているというか。モンゴルを通ってきたからよりそう感じているのかもしれないが、少し驚いた。

この辺りはもう春になっていて街中の緑が眩しい。緑がこんなに嬉しいとは!気温も10℃台と結構暖かくて過ごしやすい。

ソンフンさん親子とホテル近くのショッピングモール(!)に行って夕食を取ってロシアのプリペイドSimカードの期間を延長してきた。ユワンくんは久しぶりの洋食が嬉しかったらしい。

ホテルに帰るとなんとフランスから来たBMW R1250GSAが停まっていた!この旅で初めてみるオーバーランダー!すごく嬉しい。スクリーンに貼られているステッカーを見るとフランスから出発して中央アジアとロシアを通ってモンゴルまで行く旅程が書かれてあった。ちょうど私が通ってきた道を逆方向から行く感じ。

ホテルに入るとその方がチェックインをしていたので済ませるまで待って声をかけて挨拶をした。同じくバイクに乗って同じ長旅をしているだけでこんなに嬉しいとは!とりあえず荷物を片付けて少し休んでから一緒にビールを飲みに行く約束をした。

しばらくしてからまた彼と合流してホテルのスタッフさんオススメのお店に行ってみた。オススメと言ってもこの辺で遅くまで営業しているお店はここしかなかった。しかし、ここはDJがいてバンドが演奏をしていてお客さんが踊るようなお店で会話には適しているお店ではなかったが仕方ない。

彼の名前はInigo、なんとフランスのボールド地方でワインを作っているらしい。それも結構な規模のワイナリーだった。今62歳で引退の前にこの旅に出ているらしい。SNSやブログところか写真も撮らずにこの旅で感じることだけに集中しているらしい!その姿はストイックでまるで修行僧のようにも感じた。お互いにこれまで来た道とこれからの道の情報を交換してアドバイスし合った。彼は明日ロシアボーダーを超えたいと言っていたが、日曜日はボーダーがクローズしていることを伝えるとガッカリしたが、アルタイはバイク乗りに最高の道なのでそれを楽しんでモンゴルには月曜日、それも朝早く国境超えを試すようにと伝えた。なんの問題もなく上手くいくといいのだが…。

彼は7月頭にはもうフランスに戻るのでその時期にもしフランスに来たらぜひ来てくれと誘ってくれた。ワイン好きとしては行かない手はない!彼が作ったワインも飲んでみたいし、ワイナリーも見てみたい。

また旅行の楽しみが一つ増えてしまった。